吉岡昭彦『イギリス地主制の研究』(未来社、1967年)。もちろん古本です。
最近はこうした研究はすっかり流行らなくなっていますが、『資本論』第1部の「本源的蓄積」の章を読んでみて、あらためてイギリス史をきちんと勉強しなければならないと思って、とりあえず(などと言ったら怒られますが)吉岡昭彦氏の本から読み始めてみました。
二圃制とか三圃制、開放耕地制とか囲い込み、等々、これまで漠然としたイメージしかありませんでしたが、なぜ各農民が自分の耕作地を囲い込まずに、二圃制・三圃制で割換えをしながら共同耕作せざるをえなかったのか、それが生産力の発展で崩れていくプロセスなど、よく分かりました。また、農村に封建的雇用労働がかなり広範に存在したという指摘も興味深く読みました。
【書誌情報】
著者:吉岡昭彦/書名:イギリス地主制の研究/出版社:未来社/発行:1967年