先週の金曜日、新日本フィルの定期演奏会ですみだトリフォニーへ。今シーズンは日程があわず、久しぶり。
プログラムは以下の通り。すべてハンガリー作曲家の作品で、かなりマニアックなプログラム。
- リゲティ:ヴァイオリン協奏曲(1992)
- ヴェレッシュ:哀歌〜バルトークの思い出に(1945) 日本初演
- コダーイ:組曲「ハーリ・ヤーノシュ」
1曲目のソリストは、パトリツィア・コパチンスカヤ。緑のドレスで登場したけれど、なんだか妙に裾を引きずっているなぁと思っていたら、彼女はいつもステージには裸足で登壇するらしい。曲も相当な現代音楽でひっちゃかめっちゃかだったが、演奏の方も相当のノリで、本人はかなり満足だったご様子。アンコールを2曲も弾いていた。
しかし、調もメロディも無視したような現代曲はオイラは苦手。
この日のプログラムでよかったのは、2曲目。バルトークが亡くなって数日で作曲された作品らしいが、バルトークへの追慕の気持ちはもちろん、民族音楽風な旋律もあり、またようやく戦争が終わって、新しい時代に向けた意欲も感じられる作品だった。ヴェレッシュは、同盟国として「皇紀2600年」奉祝の交響曲を作曲したものだから日本ではあまり取り上げられていないようだが、この作品はもっとしばしば演奏されてよい曲だと思う。
3曲目は、ツィンバロンという珍しい楽器が登場。プレトークでも、奏者が登場してその音色を聞かせていたが、オケと一緒になると独特の音色が埋没してしまって、あまり響いてこなかったのが残念だった。
【演奏会情報】 新日本フィルハーモニー交響楽団すみだトリフォニー・シリーズ第465回定期演奏会
指揮:クリスティアン・アルミンク/ヴァイオリン:パトリツィア・コパチンスカヤ/コンサートマスター:西江辰郎/会場:すみだトリフォニーホール/開演:2010年7月30日 午後7時15分