紗良・オットちゃんもすごかったが、ラザレフのチャイコ5番もすごかった

日フィル第198回サンデーコンサート

本日は、日フィル・サンデーコンサートを聴くために、池袋の東京芸術劇場へ。2曲目に登場するアリス=紗良・オットちゃんも興味がありますが、ラザレフがお得意のチャイコフスキーをどう演奏するかも楽しみです。

  • チャイコフスキー:オペラ《エフゲニー・オネーギン》より「ポロネーズ」
  • チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23
  • チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 op.64

池袋に着いたら、開場3分というのにお客さんが一杯。みなさん、紗良・オットちゃんがお目当てのようです。

1曲目は約4分という短い曲。まあ、会場をあっためるというか、紗良・オットちゃんが登場するためのファンファーレみたいな感じになっていました。

2曲目、真っ白で、背中の大きくあいたドレス姿でアリス=紗良・オットちゃんがすたすたと裸足で登場。同じ曲を演奏したCDの印象では、もっとバッシンバッシンくるのかと思ったら、柔らかく繊細な演奏でした。(*^_^*)

アンコールは、ベートーヴェン「エリーゼのために」。もう少し聴き応えのある曲を期待していたのですが、それでも、こちらもほんと柔らかな演奏でした。

休憩を挟んで後半。第1楽章、ラザレフが振り始めると、これがまたすばらしい!! 心持ち遅めのテンポで入ると、弦が弱音部分でも非常に繊細な音色を響かせて、あらためて日フィルの音の変化を実感。第2楽章のホルンのソロも、やや固さはあったものの見事に決まっていました。最後は金管が吹き鳴らし、弦も大音量でいくのですが、荒っぽくならず、最後まで崩れませんでした。途中、金管の咆哮に木管が埋没してしまうところもありましたが、全体としては、決して甘ったるくならず、切ない叙情にあふれながら、それでもがっしりしたものが感じられる演奏で、細部までラザレフの趣向が行き届いたのではないでしょうか。

アンコールは、先日の定期演奏会では正式メニューとして演奏された「白鳥の湖」から「4羽の白鳥の踊り」。渋めの音色は、定演のときと同じですが、音楽は楽しく、たっぷりチャイコの5番を堪能した後の“口直し“にぴったりでした。

アリス=紗良・オット/フランツ・リスト:超絶技巧練習曲集

演奏会のあとは、アリス=紗良・オットちゃんのサイン会に並んで、CDにサインをいただいて参りました。(^_^;)

実をいうと、3階席から鍵盤に向かう紗良・オットちゃんを眺めたとき、あまりに大人っぽく見えてちょっと不思議に思っていたのですが、よく考えれば彼女ももう22歳。大人っぽく見えたのではなく、すっかり大人になっていたのでした。(^_^)v

【演奏会情報】 日本フィルハーモニー交響楽団第198回サンデーコンサート
指揮:アレクサンドル・ラザレフ/ピアノ:アリス=紗良・オット/コンサートマスター:扇谷泰朋/ソロ・チェロ:菊池知也/会場:東京芸術劇場大ホール/開演:2010年9月19日 午後2時半

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