今日は東京はカミナリごろごろ、雨ザーザーの土砂降りでした。そんななか、ずぶ濡れになりながら池袋まで出かけて、読響の芸劇マチネーシリーズを聴いてきました。定期会員なので、ホントは18日の予定だったのですが、都合がつかず、振り替えていただきました。
- ベルリオーズ:序曲〈海賊〉 op.21
- メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64
- チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74 〈悲愴〉
指揮は小泉和裕さん、ヴァイオリン・ソロは韓国出身のイェウン・チェさん。
イェウン・チェは1988年生まれの22歳。メンデルスゾーン・ヴァイオリン協といえば、情熱的に弾いてお客さんをぐいぐい引き込むというパターンが多いと思うんですが、残念ながら、今日の演奏はかなり地味に聞こえました。よく聴けば実力はかなりなものと思える演奏なのですが、それが伝わらないというか、“華”がないというか……。そこに、小泉さんも読響を実直にあわせるもんだから、ますます地味な印象になってしまいました。ああ、もったいない。
それにくらべると、最後のチャイコ6番は、かなり情熱的。とくに弦のうまさは、さすが読響。しかし、ラストは決して陰々滅々と落ち込ませず、割とさらっと終わらせていましたが、それでも「悲愴」の情念が十分伝わってくるあたり、なかなかお見事でした。
【演奏会情報】 読売日本交響楽団第125回東京芸術劇場マチネーシリーズ
指揮:小泉和裕/ヴァイオリン:イェウン・チェ/コンサートマスター:小森谷巧/会場:東京芸術劇場大ホール/開演:2010年9月23日 午後2時