ブル8月間の最後は、読響の定期演奏会。指揮は尾高忠明さん。
ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 WAB.108 ハース版
今日は、金管は左手のホルンとワーグナーチューバの隣にチューバを座らせ、センターはトロンボーン、そしてトランペットがいちばん右手という順番。これが尾高さんのアイデアなのかどうか、僕には分かりませんが、ホルンとトランペットの対照がおもしろく聞こえました。
読響の演奏は、やっぱりうまいですねぇ〜。木管に比べて金管が強調されていたような印象を持ちましたが、そのなかで、木管がわりと音程を滑らせずにシャープに上げ下げしていたのに比べ、金管がずるずるっと引きずるような感じだったのが少し気になったことと、藤原さんのソロがあまり響いてこなかったのは残念。
しかし、第3楽章は、もうこれ以上ないというぐらいに繊細で甘美な仕上がり。第4楽章では、最高潮に達して読響も大音量で鳴らせまくったあたりから、ちょっと崩れかけたように感じられたところもあったものの、尾高さんも思わず力が入っていたように、大いに盛り上がってラストに向かって、あらためてブルックナーの交響曲を聴く喜びを実感させていただきました。(^_^;)
お客さんの入りはいまいちでしたが、演奏が終わってもたっぷり余韻を楽しんでから、フライングなしでブラボーの歓声と拍手。オケがはけたあとも、尾高さんにしてはめずらしく、舞台袖に登場されてカーテン・コールに答えておられました。それだけご本人も満足できる出来栄えだったということではないでしょう。
【関連ブログ】
東条碩夫のコンサート日記 12・13(月)尾高忠明指揮読売日本交響楽団のブルックナー「8番」
【演奏会情報】 読売日響第499回定期演奏会
指揮:尾高忠明/コンサートマスター:藤原浜雄/会場:サントリーホール/開演:2010年12月13日 午後7時