世間はすっかり年末気分になった28日、池袋・芸術劇場で、飯守泰次郎さんのマルケヴィチ版によるベートーヴェン「第九」演奏会を聴いてきました。
- ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125 「合唱付き」
(I.マルケヴィチ版による)
飯守さんのマルケヴィチ版によるベートーヴェン交響曲全曲演奏会も、いよいよ4回目。毎回、期待しながら聴きに行くのですが、飯守さんの熱意はともかく、実際の演奏となると、回が進むほどにシティ・フィルの“粗”が目立ってくるようで、いささかがっかりな結果になっています。
今回の「第九」も、あちらこちらに、おや? と思う新鮮な響きがあったりして、それはそれでおもしろく聴いたのですが、たとえばヴァイオリンが固くざらついた音で、しかも音程がややばらけているなど、飯守さんの熱意ほどには、うまく回ってなかったようなところが気になりました。
また、福井敬氏はともかく、ほかのソリストが↓。合唱も、アマチュアだから仕方ないというところもありますが、先日の読響演奏会での新国を聴いてしまうと…ねぇ。
しかし、そうしたことはありつつも、やっぱり「第九」というのは不思議な盛り上がりを感じさせる曲です。飯守さんのマルケヴィチ版シリーズも、残すは3月の第5回のみ(2番×5番)。有終に期待したいと思います。
今年のコンサートも、これで納め。来年は、6日のアリス=紗良・オットちゃんが協演する東響定期演奏会からスタートです。(^_^)v
【演奏会情報】 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団第九特別演奏会
指揮:飯守泰次郎/ソプラノ:佐々木典子/アルト:小山由美/テノール:福井敬/バリトン:小森輝彦/合唱:東京シティ・フィル・コーア/合唱指揮:藤丸崇浩/コンサートマスター:戸澤哲夫/会場:東京芸術劇場大ホール/開演:2010年12月28日 午後7時半