もやっと、もやっと… インキネン×日フィル×マーラー

日フィル第626回定期演奏会(2010年12月10日)

今朝は、寝過ごした!と思って目が覚めたにもかかわらず、体がさっぱり動かず、もがき苦しんだあげく、時計を見ると午前2時半…。それをしっかり確かめたにもかかわらず、まだ、寝過ごした、急いで起きなくちゃ…と真剣に焦りまくって、なんでこんなことをやってるんだろう? と思ったところで、目が覚めました。要するに夢か寝ぼけたかなんでしょうが、すっかり目が覚めてしまい(目が覚めてから時計を見たら、やっぱり午前2時半でした)、まったくの寝不足の一日でした。(- -;)

で、ふらふらのまま仕事をして、そのままふらふらしながら、サントリーホールへ。日フィルの定期演奏会です。

 シベリウス:組曲《クリスティアン2世》 op.27
 マーラー:交響曲第1番 ニ長調 《巨人》

続きを読む

人類の歴史は、いつの間にか700万年になっていた…!!

河合信和『ヒトの進化 700万年史』(ちくま新書)

河合信和『ヒトの進化 700万年史』(ちくま新書、2010年12月)

人類の起源が300万年前とか400万年前あたりまで遡っていたころまでは、ある程度追っかけていたのですが、21世紀に入って、人類の起源は700万年前にまで遡るようになっていたんですねえ。知りませんでした。

現在では、同時期に複数の人類の種が生きていたことが明らかになっていて、昔のように猿人→原人→旧人→新人という単線的な進化図式は成り立たなくなっています。しかし、その分、進化系統樹は複雑になり、覚えにくくなった……ということです。(^_^;)

続きを読む

「古典教室」第1回 『賃金、価格および利潤』(その1) 受講しました

昨日、日本共産党の「綱領・古典の連続教室」の古典教室第1回がひらかれ、私も受講してきました。講師は不破哲三さん、古典教室の第1回と来月(第2回)のテキストは、マルクスの『賃金、価格および利潤』です。

講義は約90分。前半は、「古典」とは何か、「マルクス、エンゲルスはどんな時代の人か?」、あるいは『賃金、価格および利潤』の書かれた背景などの解説。そのうえで、『賃金、価格および利潤』の第1章から第5章は、経済学の理論が分からなくてもすぐに分かるウェストン君のたわごとへの批判で、いろいろおもしろいところあるが今回は割愛しますと断って、講義は第6章に進みました。

まずなにより、不破さんの講義は分かりやすくて、おもしろい。古典というと、難しい、読みにくいと敬遠する向きもありますが、そうしたイメージを一新してくれたのではないでしょうか。それでいて、理論的には、なるほどと唸らされるところがいっぱいあり、私自身、古典の講義、解説というのはこうでなくちゃいけないとつくづく反省させられました。

続きを読む

『賃金、価格および利潤』第6章を読んでみた

明日から始まる「連続教室」を前に、テキストのマルクス『賃金、価格および利潤』の第6章を読み返してみました。

第5章まではウェストン君のたわごとへの反論で、第6章から本格的な経済学の理論が始まる。これは、従来から言われていることです。

そこでマルクスが最初に提示する問題は、「商品の価値とは何か? それはどのようにして決定されるか?」というもの。そして、以下マルクスの説明が始まるのですが、僕は、この部分を、『資本論』第1部第1章第1節の説明を簡単に繰り返したものだと思って読んでいました。多くの方もそうだろうし、新日本出版社の古典選書版『賃労働と資本/賃金、価格および利潤』の125ページには、わざわざ「以下の叙述については、『資本論』第1巻第1章第1節参照」という訳注までついています ((この訳注が間違っているということではありません。この訳注から、『賃金、価格および利潤』を『資本論』第1章第1節の要約解説だと誤解されるとしたら、それが問題だということが言いたいだけです。誤解のないように、念のため。))。

しかし、つらつら読み返してみると、価値の社会的実体が労働であり、価値の大きさを決めるのは商品に体現された労働の量であることを明らかにした後で、マルクスは、次のような「質問」を取り上げていることに気づきました。

続きを読む

「第九」シーズンの始まりです

東京フロイデ合唱団第13回「第九」演奏会(2010年12月5日)

本日は、退職した職場の先輩の参加するアマチュア合唱団の「第九」演奏会を聴くために、池袋の東京芸術劇場へ。オケは日フィル、指揮は小松長生氏です。

  • ウェーバー:「魔弾の射手」序曲 J.277
  • ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125 「合唱」

続きを読む

これぞ完璧なシューマン パーヴォ・ヤルヴィ×ドイツ・カンマーフィル

パーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団シューマン交響曲全曲演奏会

昨日、今日とオペラシティで、パーヴォ・ヤルヴィ&カンマーフィルのシューマン交響曲全曲演奏会を聴いてきました。

まず3日のプログラム。

  • シューマン:序曲、スケルツォとフィナーレ op.52
  • シューマン:交響曲第4番 ニ短調 op.120
  • シューマン:交響曲第1番 変ロ長調 op.38 《春》

4日のプログラムはこちら。

  • シューマン:《マンフレッド》序曲 op.115
  • シューマン:交響曲第2番 ハ長調 op.61
  • シューマン:交響曲第3番 変ホ長調 op.97 《ライン》

4曲の中で一番よかったのは、やっぱり初日の第4番。先日、カンブルラン×読響で同曲の「第1稿」を聴きましたが、今回はいわゆる改訂稿。重苦しさと軽やかさとがないまぜになって立ち上ってくるシューマン独特の香りが、実に見事に伝わってきました。

続きを読む

不破さんの読売「時代の証言者」 ネットの感想あれこれ

読売新聞の「時代の証言者」で始まった共産党の前議長、不破哲三・元衆議院議員のインタビュー。普段は共産党と関係のなかった人のあいだでも、反響を呼んでいるようです。

まず、1926年生まれの藤山杜人さんのブログ
山林、杜の人のブログ: 日本共産党は意外や愛国者集団だった・・不破哲三氏の「時代の証言者」より
山林、杜の人のブログ: 時代の証言者、不破哲三氏がホーチーミンに会い、感動する

こちらは、元フジテレビの矢嶋武弘さんのブログ。
不破哲三氏の回顧録 – 矢嶋武弘のページ

続きを読む

豪雨のち急速に晴れ

気象庁レーダー・ナウキャスト(2010年12月3日午前8時10分)

気象庁レーダー・ナウキャスト(2010年12月3日午前8時10分)

明け方、関東地方は非常に激しい雨が降って、洪水警報が出たり東海道線が一時運転を見合わせたりしましたが、8時半ごろから急速に晴れてきました。

気象庁のレーダー画像で確かめたら、なるほど東京の上を、時間降雨量80mm以上という激しい雨雲が通過していました。

何より大事なことは在日米軍基地が「すべて自由に使える」こと

「日本経済新聞」2日付の「私の履歴書」で、ペリー元米国防長官が、1994年に、当時の細川・羽田両連立政権にたいし、朝鮮半島有事の際にすべての在日米軍基地施設を米軍が自由に使用できるかどうか「確認」を求めていたことを明らかにした。

当時は、北朝鮮の核開発をめぐって、一時アメリカ政府が核関連施設の空爆まで考えたといわれる時期だが、アメリカにとって何より大事なことは、在日米軍基地が「自由に使える」かどうかだということがよく分かる。

「在日基地、すべて自由に使えるか」 94年、米が確認要請:日本経済新聞

続きを読む

『剰余価値学説史』はどう読めばよいのか(2)

サー・ジェイムズ・スチュアート、重農学派と、文字どおり「剰余価値」にかんする諸学説を扱ってきたマルクスだけれど、「A・スミス」になって、ちょっと調子が変わってくる。

草稿ノート第6冊243ページ(大月版『資本論草稿集』第5分冊、51ページ)から、スミスの剰余価値論について書かれているが、ノート257ページ(同、77ページ)にきて、{}にくくられた次のような書き込みがある。{}は、草稿でマルクスが[]でかこっていた部分。

{ここでなお次のことを考察するべきであろう。(1)A・スミスにおける剰余価値と利潤との混同。(2)生産的労働に関する彼の見解。(3)彼が地代と利潤とを価値の源泉としていること、および、原料や用具の価値が収入の3源泉〔賃金、利潤および地代――大月版訳注〕の価格と別個に存在したり別個に考察されたりしてはならないような商品の「自然価格」についての彼のまちがった分析。}

続きを読む

インバルにぴったり 都響×ブル6

都響第707回定期演奏会(2010年11月30日)

今日は、都響の定期演奏会ということで、またもやサントリーホールへ(今シーズンは、どのオケの定期もみんなサントリーホールにしてしまったので、サントリーホール日参状態です)。ブル8月間のただ中で、本日は、インバルが都響相手に、ブル6を振ります。

  • モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
  • ブルックナー:交響曲第6番 イ長調

インバルのブルックナーというと、いろいろと「稿」へのこだわりがあったりしますが、この第6番にかんしていえば、ブルックナーが改訂をおこなわなかったので、そういう問題はなし。安心して聴いていられます。(^_^;)

続きを読む