今日は、すみだトリフォニーで、ブリュッヘン指揮、新日本フィルによるバッハ「ミサ曲ロ短調」を聴いてきました。
バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV232
- 第1部 ミサ/キリエ/グロリア
- 第2部 ニケーア信経/クレド
- 第3部 サンクトゥス
- 第4部 オザンナ、ベネディクトゥス、アニュス・デイとドナ・ノビス・パーチェム
通例のミサ曲がキリエ、グロリア、クレド、サンクトゥス、アニュス・デイの5部構成であるのにたいして、この曲は4部構成。全部で2時間ほどもかかる作品ですが、第1部が終わったところで休憩をはさんで演奏されました。
まず特筆すべきは、合唱の栗友会の健闘ぶり。それにくらべると、ソリストがちょっと残念。いちばんいただけなかったのはカウンターテナーで、声がとてもとげとげしく聞こえました。それに、バリトンのデイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン。彼は、先日の「第九」公演では、冒頭のレチタティーヴォの部分で、実に説得力ある歌唱力をみせたのですが、今日は声も出ておらず、さっぱり伝わってくるものがありませんでした。
オケは、弦はノン・ビブラート奏法でなかなか典雅な音をさせていましたが、それにたいして、気になったのが金管。トランペットはかなり気合いが入っていい音をさせていましたが、1回だけ登場するホルンがえらくモダンな響きで、ちぐはぐな印象を受けました。よく聴くと、フルートもけっこうモダンな音をさせていたのですが、音量との関係であまり気にならなかったのにたいし、やっぱりホルンは目立ちました。これは、現代楽器+ピリオド奏法で演奏する場合の共通の問題なのかも知れません。
プログラムには、演奏時間135分と書かれていて驚いたのですが、実際には、第1部が50分ちょい、全体でも2時間を切っていたのではないでしょうか。
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【演奏会情報】 新日本フィルハーモニー交響楽団第473回定期演奏会
指揮:フランス・ブリュッヘン/第1ソプラノ:リーサ・ラーション/第2ソプラノ:ヨハネッテ・ゾーマー/カウンターテナー:パトリック・ヴァン・グーテム/テノール:ヤン・コボウ/バリトン:デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン/合唱:栗友会合唱団/合唱指揮:栗山文昭/コンサートマスター:豊嶋泰嗣/会場:すみだトリフォニーホール/開演:2011年2月27日 午後2時