フランス当局、福島第1原発は「レベル6」

福島第1原発の事故について、フランスの原子力安全機関(ASN)は、15日、国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目の「レベル6」に相当する、との見解を明らかにしました。1979年のスリーマイル島原発の事故は「レベル5」。

「レベル6」というのは、「所外への影響(放射性物質の放出)」が生じた「大事故」というレベルです。日本の原子力安全・保安院の評価は「レベル4」(「所外へのリスクを伴わない事故」)ですが、もはやすでにそのレベルでないことは明らかでしょう。

福島第1はスリーマイルより深刻な「レベル6」 仏当局:日本経済新聞

福島第1はスリーマイルより深刻な「レベル6」 仏当局

[日本経済新聞 2011/3/15 22:00]

 フランス原子力安全機関(ASN)の当局者は15日、福島第1原子力発電所の事故について、国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目に重大な事態である「レベル6」に相当するとの見解を明らかにした。ロイター通信などが伝えた。過去に最も深刻な「レベル7」となったのは1986年のチェルノブイリ原発事故のみ。79年の米スリーマイル島の原発事故は「レベル5」だった。
 公的な機関として原子力の安全性を監視するASNの当局者は、福島第1原発の設備の損傷などを踏まえて認識を厳しくした。原子力安全・保安院は暫定的な評価として「レベル4」に匹敵するとしてきた。

こちら↓は、日本原子力研究開発機構のサイトに載っていた「国際原子力事象評価尺度」の概念表です。

国際原子力事象評価尺度:日本原子力研究開発機構

【追記】

アメリカの科学国際安全保障研究所(ISIS)は、「レベル6」に近く、「レベル7」に達する可能性があると指摘。

【放射能漏れ】原発事故「相当悪化」米シンクタンク見解 最も深刻な「レベル7」も – MSN産経ニュース

原発事故「相当悪化」米シンクタンク見解 最も深刻な「レベル7」も

[MSN産経ニュース 2011.3.16 07:29]

 米シンクタンク、科学国際安全保障研究所(ISIS)は15日、東日本大震災に伴う福島第1原発の事故について、「状況は相当悪化した」との見解を示す声明を発表した。
 声明は、同原発の事故は国際原子力事象評価尺度(INES)の「レベル4」を超えて上から2番目の「レベル6」に近く、最も深刻な「レベル7」に達する可能性もあると指摘した。
 同原発では、2号機で爆発音が上がって原子炉格納容器の圧力抑制プールが損傷。4号機でも爆発音がして火災が発生、外部に高濃度の放射性物質が漏れたとみられている。(共同)

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