公開2カ月以上たってしまいましたが、ようやく映画「英国王のスピーチ」を見てきました。(^_^;)
吃音のために人前で演説するのが苦手だった英国王ジョージ6世(現在の王女エリザベス2世の父)のお話。(今年5本目)
何人もの「ドクター」の治療を受けても一向に改善せず、妻のエリザベスが訪ねたのは、下町で言語治療をおこなっていたライオネルの治療室。ライオネルはオーストラリア出身で、かつては俳優をめざしたことのあるほどシェイクスピア好き。治療のためにジョージ8世(このときはまだアルバート王子)にハムレットの台詞を読ませたり、息子と「シェイク」というゲーム(要するに、シェイクスピアの台詞を当てる遊び)をするシーンが登場します。また、ライオネルのオーストラリア訛りが指摘される場面も出てきますが、ここらあたりは、「マイ・フェア・レディ」を思い出させます。
ところで、兄エドワード8世の退位でジョージ6世が国王になる場面で、「王位継承評議会」というのが登場します。さすが、革命によって国王を処刑した歴史をもつ国、自動的に即位できるわけではないんですねぇ〜。(^_^;)
クライマックスは、ヒトラーとの開戦で揺れる国民にたいして、正義のためにたたかう覚悟と国民の団結を呼びかけるスピーチ。そのときバックに、ベートーヴェンの交響曲第7番の第2楽章が流れてきたのには、びっくりしてしまいました。たしかにいよいよ戦争という切迫した場面ですが、他方で、ジョージ6世としては渾身のスピーチを成功させる場面なのですから、ちょっと深刻すぎたのではないでしょうか。(今年6本目)
【映画情報】
監督:トム・フーパー/出演:ジェフリー・ラッシュ(ジョージ6世)、コリン・ファース(ライオネル)、ヘレナ・ボナム=カーター(エリザベス王妃)/イギリス・オーストラリア合作 2010年