こんどは、腐葉土から放射性セシウムが1kgあたり1万1000ベクレルも検出された。落ち葉からは7万2000ベクレルの放射線量を検出したという。
これらは、新たに排出された訳ではなく、要するに3月の爆発事故のときに環境中に放出されたもの。放射性ヨウ素は半減期が約8日間だから、100日もたつと放射線レベルは4000分の1以下に減るが、セシウムはそうはいかない。そして、それらがいま稲わら、落ち葉、腐葉土からも次々と検出されているわけだ。
しかし勘違いしてはいけない。「計る」から見つかるが、計らなくても放射性物質はそこに存在しているのだ。
業者保管分からもセシウム 栃木県産の腐葉土:MSN産経ニュース
市販の腐葉土から放射性セシウム:NHKニュース
業者保管分からもセシウム 栃木県産の腐葉土
[MSN産経ニュース 2011.7.26 20:56]
ホームセンター「コメリ」(本社・新潟市)の秋田県内の店舗で販売された栃木県産の腐葉土から放射性セシウムが検出された問題で、栃木県は26日、この腐葉土を製造販売した同県鹿沼市の業者が保管していた腐葉土からも、1キログラム当たり1万700ベクレルのセシウムを検出したと発表した。
また、原料として福島第1原発事故後に栃木県北部で集めた落ち葉からも、同7万2千ベクレルのセシウムを検出。県はこの落ち葉が原因とみている。
腐葉土に放射性物質の濃度基準はなく、県は「土に混ぜて使うと濃度が薄まって、作物や人体への影響はないとみられる」としている。
栃木県によると、業者は6〜7月、鹿沼市内の別の販売業者に150立方メートルを出荷。その後、家庭菜園用としてコメリに販売され、青森、秋田、山形の3県の店舗に流通させたという。
市販の腐葉土から放射性セシウム
[NHKニュース 7月26日 8時0分]
秋田県内のホームセンターで販売されていた栃木県の業者が出荷した腐葉土から、放射性セシウムが検出され、秋田県が購入した人に使用を控えるよう呼びかけているほか、ホームセンターは、東北地方の店で販売されている同じ業者が出荷した腐葉土をすべて回収することにしています。
放射性セシウムが検出されたのは、新潟市に本社があるホームセンター「コメリ」の秋田卸町店で販売されていた腐葉土です。秋田県によりますと、この腐葉土は栃木県の業者が出荷したもので、1キログラム当たり1万1000ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。腐葉土については、放射性物質についての基準はありませんが、国は下水道の汚泥を肥料の原料として使用する場合は放射性セシウムが1キログラム当たり200ベクレルを超えないよう基準を定めています。放射線量については、腐葉土の袋から1メートル離れた地点での空間放射線量は1時間当たり0.06マイクロシーベルトで、秋田県は健康には影響はないレベルだとしています。秋田県は、7月中旬以降に秋田県内のコメリの店で同じ業者が出荷した腐葉土を購入した人に、使用を控えるよう呼びかけているほか、店に販売自粛を要請しました。コメリによりますと、同じ業者が出荷した腐葉土は東北地方の店で販売しているということで、今後、すべて回収し、処理方法については行政と協議するとしています。
ほかにも、菜種と小麦でも検出されている。
小麦・ナタネから基準超すセシウム 福島産、流通はせず:朝日新聞
小麦・ナタネから基準超すセシウム 福島産、流通はせず
[asahi.com 2011年7月25日23時14分]
福島県は25日、同県広野町の農家が収穫した小麦から、基準値を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。この小麦は市場に流通していないという。小麦で基準値を超えた放射性物質の検出は初めて。
県によると、今月19日にサンプルとして採取した小麦から、基準(1キログラムあたり500ベクレル)を超える同630ベクレルの放射性セシウムが検出された。県は農家に出荷自粛を要請した。同県の昨年度の小麦生産量は651トンで、全国25位。
また、同県田村市の農家が収穫したナタネからも、基準を超える同720ベクレルの放射性セシウムが検出された。流通はしておらず、県は出荷自粛を要請した。