朝三暮四

みなさんは、「朝三暮四」という故事をご存知でしょうか。このニュースを聞きながら、それを思い出しました。

復興増税9.2兆円に圧縮 政府・民主案、税外収入上積み:日本経済新聞

【朝三暮四】
[列子黄帝] 春秋時代、宋の狙公(そこう)が、手飼の猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ暮に四つとしたところ猿たちは少ないと怒り、朝に四つ暮に三つとしたら大いに喜んだという故事。
<1>目前の違いにばかりこだわって、同じ結果となるのに気がつかないこと。朝四暮三。
<2>口先でうまく人をだますこと。
(岩波書店『広辞苑第4版』CD-ROM版,1995年)

被災地の復興に財政的支援が必要なことはわかります。しかし、法人税増税といっても、「法人減税をしたことにして、その分増税する」というもので、実際には増税ゼロ。しかも、増税期間はわずか3年で、3年後にはしっかり減税されます。それにたいして、国民には、所得税の増税が10年間、個人住民税の増税が5年間も続くのです。復興財源として必要なのは国税のはずなのに、どうして地方税である住民税が増税されるのでしょうか?

民主党との協議で、国民から不満の声が出ることに配慮したのか、住民税の増税を2014年6月に先送りしたというのは、まさしく「朝三暮四」。国民を狙公の猿のようにバカにした話です。

続きを読む