歌丸師匠、若者を「奴隷」のように働かせる社会を叱る

本日の「朝日新聞」。34面(教育欄)の「おやじのせなか」に、落語家の桂歌丸師匠が登場。女郎屋で女手一つで自分を育ててくれた祖母や、弟子入りして親代わりとなった古今亭今輔師匠の話をされていますが、最後に「自分のを棚に上げて言えば」といって、こんなことを言っておられます。

 自分を棚に上げて言えば、今の若い父親たちは、もっと子どもと接する時間を持ってほしい。それには若者を「奴隷」のように働かせる社会を変えないといけない。政治家には頑張ってもらわないと。「笑点」で攻撃されるのではなく、ほめられるような活躍をしてほしいですね。

まったくその通り。ということで、歌丸師匠に座布団10枚!!

総務省の「2010年労働力調査年報」によれば、年齢別に見ると、週60時間以上働く男性労働者の割合が高いのは、35〜39歳19.1%、40〜44歳18.5%、30〜34歳18.1%。週49時間以上でみると、40〜44歳が41.3%、35〜39歳41.2%、30〜34歳38.8%など、25歳から44歳までの3〜4割が週に49時間以上働いています。

年齢階級別週間就業時間別労働者数(単位:万人)
総数 35時間未満 35〜42時間 43〜48時間 49〜59時間 週60時間以上 週60時間以上の割合(%) 週49時間以上の割合(%)
15〜19歳 39 21 9 4 3 1 2.6 10.3
20〜24歳 204 61 63 36 27 17 8.3 21.6
25〜29歳 321 36 100 71 63 49 15.3 34.9
30〜34歳 376 33 110 86 78 68 18.1 38.8
35〜39歳 444 37 124 98 98 85 19.1 41.2
40〜44歳 395 33 112 85 90 73 18.5 41.3
45〜49歳 360 31 107 81 78 61 16.9 38.6
50〜54歳 338 34 107 78 67 50 14.8 34.6
55〜59歳 359 47 130 84 56 42 11.7 27.3
60〜64歳 313 82 104 59 36 29 9.3 20.8
65歳以上 273 123 65 36 24 22 8.1 16.8

最近少しずつ改善してきているとはいえ、ほんとに、これを何とかしないかぎり、「お父さんはもっと子どもと接する時間を」と言われても不可能です。

おやじのせなか記事一覧:朝日新聞

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