今日の「東京新聞」夕刊に、作家の金原ひとみさんが福島原発事故についての文章を書かれている。金原さんは、原発事故のあと、娘さんといっしょに岡山に避難して、4月、岡山で2人目のお子さん(娘さん)を産み、いまも岡山で生活しているそうだ。
2人目の娘さんは母乳を飲ませ、保育所に通う上の娘さんにはお弁当、水筒、おやつを持参させ、食べ物は九州のものか輸入物を買い、牛乳とヨーグルトはやめて豆乳を飲んでいるという。その気持ちをこう書かれている。
放射能を心配する親を、気にしすぎだと揶揄する人もいるらしい。人は多少被曝しても平気なのかもしれない。でも、平気じゃないかもしれないのだ。よく分からない以上、私は食べさせたくはないし、東京に戻りたくはない。
ここまでは、彼女の個人的なこと。そのあと、彼女は、いまの時代の雰囲気について、次のように書いている。いまの重たくたれこめたような閉塞感を、彼女なりに的確に表現していると思う。