金原ひとみさんは絶望などしてなかった

先日、「東京新聞」に掲載された金原ひとみさんの文章を紹介して、僕は「それでも絶望する前に」と書きました。しかし、今日、インターネットをググっていると、こんな記事を発見。

東日本大震災:子どものため、原発避け岡山へ――作家・金原ひとみさん:毎日新聞

これを読むと、金原さんが決して絶望なぞしていなかったことがよく分かりました。不安に負けず、母親として原発の問題にもたちむかう強い思いが伝わってきました。

東日本大震災:子どものため、原発避け岡山へ――作家・金原ひとみさん

[毎日新聞 2011年10月16日 大阪朝刊]

◇危ないか分からないけど子どものため

 東京電力福島第1原発事故による放射線被害から子どもを守るため、首都圏など東日本大震災の被災3県以外からも西日本に避難している人は多い。東京都から岡山市に自主避難した芥川賞作家、金原ひとみさん(28)は毎日新聞のインタビューに応じ、「子どもを被ばくさせたくない。危ないかどうか分からないけど、分からないからこそ避難した」と語った。【坂根真理】

 震災発生翌日の3月12日、原発事故のニュースをテレビで見ていると、そばにいた夫と父親から避難を勧められた。その日のうちに長女(4)を連れ、祖母が生前住んでいた岡山市内に向かった。臨月だったのですぐ戻るつもりだった。しかし原発事故が収束しないことに不安を感じ、4月、東京には帰らずに同市内の病院で次女を出産した。今は、長女を保育園に預けながら次女の世話をしている。
 震災前は育児も家事も手を抜いていた。家事代行サービスを利用し、料理も週に1度作る程度だった。金原さんは「長女は生後6カ月で保育園に預け、仕事と育児、遊びを全て堪能していた」と振り返る。しかし今は、次女に母乳をあげているため外食を控え、自分で料理を作るようになった。「とにかく、子どもを守ることが大事だと思っている」
 金原さんは今、2人の娘と兄らとの5人暮らし。周囲では、放射線被害を心配する心理を理解してもらえず、苦しんでいる人も多いという。金原さんは避難した母親が子どもと2人きりになり、孤独に陥ることも心配しており、「もっと母親同士がつながれるといい」と力を込めた。金原さんも避難した当初、不安から電話で夫と口げんかをし、ストレスがたまった。
 震災後、放射線に関する本を大量に読みあさった。金原さんは「多くの人が原発の問題点を知らないまま生活し、その間に原発の危険が増した。同じことは他にもあるだろう。今回をきっかけに、他の問題にも目を向けるべき時期ではないか」と訴えている。

◇近畿・中四国に避難5948人 福島から6割

 福島第1原発事故後、近畿・中四国の2府13県に避難した人は、毎日新聞の調べで5948人に上る。福島県からの避難者が3412人と6割近くを占めるが、茨城、千葉両県や東京都など首都圏からの自主避難者も1075人に達した。放射性物質の除染が進まない不安から避難を決断する人が増加しているとみられる。
 岡山県市町村課は「母親と子どもだけで避難するケースが多い。7カ月たった今も増え続けている」としている。

金原さん、勝手に「絶望している」と決めつけてしまって、申し訳ありませんでした。m(_’_)m

それにしても、こんな記事見なかったなぁ〜と思ったら、大阪版に載った記事でした。そんな記事も読めるとは、インターネット時代は便利ですねぇ。

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