8月はオーケストラも夏休みということで、生オケを聞く機会も少なくなります。ヨーロッパでは、みんなバカンスに出かけてしまうので、都会でコンサートをやってもそもそも来るべき客がいないということなんでしょうが、日本では、夏休みで時間のあるときこそコンサートに通うチャンスじゃないかと思うんですが…。
しかし、そんなことをぼやいていても仕方ないので、4日、5日と都響関係のコンサートに通ってきました。
まず4日は、サントリーホールで開かれたプロムナードコンサート。プログラムは以下の通り。
- ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26
- R・シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」 作品20
- R・シュトラウス:交響詩「死と変容」 作品24
指揮はデプリーストに師事したこともあるというユージーン・ツィファーン。ヴァイオリンはモスクワ生まれのアレクサンドラ・スムというイケメン&美女の組み合わせ。^^;
前半、ブルッフのVn協でスムは情感豊かな演奏のように思いました。ソロの部分はなかなかお見事でしたが、オケとの協奏部分になるとちょっともたつく感じがしました。テンポも揺らしながら思い入れたっぷりに演奏する分、ちょっとオケが合わせにくかったのかも知れません。まだまだ今後の期待大というところでしょうか。舞台の出入りに、ステージ上をぴょんぴょんと跳びはねていくあたり、ホントに初々しいですね。^^;
アンコールは、バッハ無伴奏ソナタ第2番より「アンダンテ」。
後半、R・シュトラウス2曲は、都響の金管が煌びやかに響き渡って、なかなかお見事な演奏でした。ただ、どちらも最後、唐突に終わってしまったような感じになりました。なかなか難しいところです。
コンサートマスターは矢部達哉氏。
5日は、上野の東京文化会館小ホールで、都響メンバーによる室内楽。ショスタコーヴィチのピアノ五重奏をやるというのでチケットを買ったのですが、とても充実した演奏会でした。
- モーツァルト:アダージョとフーガ ハ短調 K.546
- シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D810 「死と乙女」
- ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏 ト短調 作品57
前半「死と乙女」で後半ショスタコという、非常に中身たっぷりのプログラムで、堪能させていただきました。いままで室内楽のコンサートって苦手だったのですが、この日はホントに音楽を楽しませていただきました。ただ、座席の位置の関係(ほとんど最後尾)か、ショスタコのピアノ五重奏で、肝心のピアノの音が十分響いてこなかったのが残念でした。
これまではオーケストラの交響曲や協奏曲ばかり聴いていましたが、少し室内楽にも興味がわいてきました。^^;
【演奏】ヴァイオリン:田口美里/ヴァイオリン:小林久美/ヴィオラ:小林明子/チェロ:江口心一/ピアノ:小川典子