アメリカ副大統領ウェイドは副大統領ではない?!

人から尋ねられて、調べてみました。

『資本論』初版序文(ディーツ版16ページ)に、「奴隷制の廃止以後、資本および土地所有諸関係の変化が日程にのぼっている!」と発言した主として、アメリカ合衆国副大統領ウェイドが登場します。

ウェイドについては、大月版資本論の人名注でも、新MEGAの人名注でも、ベンジャミン・フランクリン・ウェイド、アメリカ合衆国副大統領(在任1867-69年)と出てきます。1867年にリンカーン大統領が暗殺されて、そのときの副大統領アンドリュー・ジョンソンが大統領に昇格します。ですから、在任1867-69年の副大統領ということは、アンドリュー・ジョンソンが大統領に昇格したことにともなう副大統領ということになります。

しかし、Wikipediaの「アメリカ合衆国副大統領」の項を見ると、この時期は「不在」となっています。

これはどういうこと? ということで調べてみました。

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これが話題の反原連の脱原発「あなたの選択」キャンペーン

脱原発「みんなの選択」キャンペーン

毎週金曜日の首相官邸前行動を呼びかけている首都圏反原発連合が、総選挙をひかえて、「原発の無い未来のために、あなたはどの政党を選択しますか」と呼びかける脱原発「あなたの選択」キャンペーンを始めています。

で、話題になっているのが、上のポスター。首都圏反原発連合のホームページからチラシ用ファイルをPDFでダウンロード可能です。↓

脱原発「あなたの選択」キャンペーン Metropolitan Coalition Against Nukes

各政党の原発問題にたいする態度が一目瞭然です。こんどの選挙では、ぜひとも原発をなくす議員を選びたいと思っている方、ぜひ一度とっくりとご覧ください。

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ihmかihrか、それが問題だ!

またまた細かい詮索。資本論第2部第4章に次のようなくだりが出てくる。

他国の商品について言えることは、他国の貨幣についても言える。商品資本が他国の貨幣にたいして商品としてのみ機能するのと同様に、この他国の貨幣もこの商品資本にたいして貨幣としてのみ機能する。貨幣はここでは世界貨幣として機能する。(新日本出版社・上製版II, 174ページ。新書版第5分冊173ページ)

ヴェルケ版では次のようになっている(S.113 35-37)。

Was von fremden Waren gilt, gilt von fremdem Geld; wie das Warenkapital ihm gegenüber nur als Ware, so fungiert dies Geld ihm gegenüber nur als Geld; das Geld fungiert hier als Weltgeld.

問題は、下線を引いた2つのihm。草稿を見ると、前者はihmだが、後者はihrとなっているのだ。

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アリス=紗良・オット、ピアノと格闘す

アリス=紗良・オット ピアノ・リサイタル

アリス=紗良・オット ピアノ・リサイタル

5日夜、オペラシティで、アリス=紗良・オットちゃんのピアノ・リサイタルを聴いてきました。

  • モーツァルト:デュポールのメヌエットによる変奏曲 ニ長調 KV.573
  • シューベルト:ピアノ・ソナタ第7番 ニ長調 D.850
  • ムソルグスキー:展覧会の絵

この日のメイン「展覧会の絵」は、実は僕の苦手な曲。それでチケットをとるかどうか迷ったのですが、実際聴いてみたらこれまでとまったく印象が違ってました。^^;

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