橋下氏の弁明は最初の発言と矛盾する

月曜日の橋下徹・日本維新の会共同代表・大阪市長の記者会見にかんするフィナンシャル・タイムズ紙の報道。

‘Comfort women’ gaffe wounds Osaka mayor – FT.com

フィナンシャルタイムズ紙は、橋下氏が「自分は決して戦時売春宿を是認しなかった、ただ単に当時の軍司令官の考えを述べただけだ」「その多くが日本支配下の朝鮮で徴募された慰安婦の使用は『女性の尊厳と人権を冒涜する言い訳のできない行為である』」と主張したと紹介したうえで、「この説明は、彼の元々の発言――戦闘のなかで兵士によって経験されたストレスと危険を考えれば、『慰安婦制度が必要だったということは誰だって理解できる』――にかんする日本の新聞報道と矛盾するように思われる」と指摘している。

続きを読む

英ガーディアン紙は、橋下氏は「自分の見解を正当化した」と評価

英ガーディアン紙が、昨日の橋下徹・維新の会共同代表・大阪市長の記者会見についての論評記事を掲載。

Japanese mayor apologises for saying US troops should use sex industry | World news | guardian.co.uk

「米兵は性産業を利用すべきと言ったことを謝罪」という見出しからも分かるが、ポイントはサブ見出しのほう。「しかし、橋下徹氏は、第2次大戦中の売春宿で働かされた『慰安婦』の募集において果たして日本の役割を正当化した」となっているように、日本軍「慰安婦」問題では彼は見解を変えなかったというのがガーディアン紙の評価。

続きを読む

ちょいちょいコンサートへ

読響特別演奏会日フィル第650回定期演奏会

先週は金・土とコンサートを連荘してきました。

まず24日(金)は、ユーリ・テミルカーノフ&読響の特別演奏会。

  • チャイコフスキー:弦楽セレナーデ
  • ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

25日は、高関健さんを迎えての日フィル定期演奏会。

  • モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調 K.551 “ジュピター”
  • ベートーヴェン:交響曲第3番 変ホ長調 op.55 “英雄”

続きを読む

タコ1をと思ったら意外とドヴォルザークの8番も良かった!!

テミルカーノフ連続演奏会の第2週は、ショスタコーヴィチの交響曲第1番とドヴォルザークの交響曲第8番。サンクトペテルブルク・フィルの音楽監督テミルカーノフのショスタコーヴィチは前々から大好きで期待して聴きにゆきました。

結果は、期待に違わず、ショスタコーヴィチの若々しさを感じさせる素晴らしい演奏でしたが、意外に良かったのがドヴォルザークの8番。かなりのハイスピードで、ボヘミアの大地をかなりの急流で流れて行ってしまった感じもしますが、メリハリのきいた好演奏でした。

続きを読む

橋下発言、世界的大問題に!!

橋下徹・日本維新の会共同代表・大阪市長の「発言」は、海外でも大きく報道されています。

BBC News – Japan WWII ‘comfort women’ were ‘necessary’ – Hashimoto
Mayor in Japan Says ‘Comfort Women’ Played a Useful Role – NYTimes.com

続きを読む

原子炉本体の解体方法は決まってない

今日、日本で唯一、商業用原子炉の解体作業が進められている東海原子力発電所で作業の様子が公開されたそうな。

2001年から解体作業を開始しして、まだ原子炉本体の解体には手がついていない。それどころか、原子炉本体の解体方法も決まっていなければ、解体の結果発生する2万7000トンの放射性廃棄物の処分方法も決まっていない。

解体方法もないのに、原発52基も作って、どうするの? 誰が責任取るの?

解体中の東海原発を公開 – NHK茨城県のニュース

続きを読む

今度は橋下氏が「維新は『選挙屋』」

過日、石原慎太郎共同代表が「賞味期限が切れる」と言った日本維新の会ですが、今度は、もう一人の共同代表・橋下徹大阪市長が、「維新は選挙で議席を得ることが主目的という『選挙屋』になっている」と指摘。

実際、産経新聞とFNNの調査では、「日本維新の会」の支持率は、昨年12月の13.7%から、1月10.2%、2月には9.6%、4月は7.3%と低落の一途をたどっている。

「このままなら維新消滅」 橋下氏、参院選へ危機感:MSN産経ニュース

続きを読む

明るく前向きな「悲愴」?!

サンクトペテルブルク・フィルの音楽監督ユーリ・テミルカーノフによる3週連続読響演奏会。第1週は、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番(ピアノは河村尚子嬢)とチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」のプログラム。

一番印象に残ったのは、チャイコの「悲愴」。第3楽章でど派手に終わったあと、突然第4章がしんみりと始まり、陰々滅々のうちに終わるという曲で、なかなかこの落差についていけないところがありますが、この日の演奏はなんと明るく前向きな「悲愴」。えっ?! と思うような演奏でしたが、しかし、聴いてみると第3楽章→第4楽章の繋がりもこれなら納得! という仕上がり。お見事でした。

続きを読む

“維新はすでに賞味期限”

日本維新の会の石原慎太郎共同代表が「維新は賞味期限を迎えつつある」と発言したことが話題になっています。

これは、7日に国会内で開かれた維新の会の役員会での発言。朝日新聞は次のように報道しています。

石原氏「維新は賞味期限迎えつつある」 参院選に危機感:朝日新聞

続きを読む

『資本論』第2部第17章でよく分からなかったところを解決

目下、『資本論』第2部第17章を精読中ですが、今日は、これまでよく分からなかったところを1つ解決つけました。それは、新日本新書版でいうと第6分冊539ページ(ヴェルケ版341〜342ページ)。次のような文章で始まる段落です。

 資本家たちが奢侈品の価格を引き上げることができるのは、奢侈品への需要が減少する(奢侈品にたいする資本家たちの購買手段が減少し、彼らの需要が減少した結果として)からであるという主張は、需要供給の法則のまったく独創的な応用であろう。〔奢侈品需要が減少している以上〕単に奢侈品の買い手の入れ替わり、すなわち労働者たちによる資本家たちとの入れ替わりが行なわれることのない限り(そしてこの入れ替わりが起こる限りでは、労働者たちの〔奢侈品への〕需要は、必要生活諸手段の価格騰貴には影響しない。というのは、労働者たちは賃銀追加分のうち、彼らが奢侈品に支出する部分を必要生活諸手段に支出することはできないからである)奢侈品の価格は需要の減少の結果として下落する。その結果、……

この文章、一読して意味が分かる人いますか? マルクスが間違った議論を批判しているくだりなので、余計に話が分かりにくいのですが、そもそも「資本家たちが奢侈品の価格を引き上げることができるのは、奢侈品への需要が減少するからであるという主張」というのが分からない。需要が減ってる時に商品の価格が引き上げられないことは、わざわざ言うまでもないこと。だから、それが「需要供給の法則のまったく独創的な応用」だというのはその通りなのですが、そういう話なら、なぜわざわざマルクスはそんな分かりきったことを論じたのか? そういう明々白々のトンチンカン議論を批判して、どういう意味があるのか? かえってそこが分からないのです。マルクスは何が言いたかったのかよく分からないからこそ、いろいろ〔〕で訳者なりの補足がなされているのですが、それが中途半端で、結局、よく分からないままな訳です。

続きを読む