グールドのピアノソナタ

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数日前に届いたグールドのベートーヴェン/ピアノソナタ集を聞いているが、先月買ってきたケンプのとはとても同じ曲とは思えないほど、まったく印象が違う。

クラシックでは、同じ曲でも指揮者やオケが違えば違って聞こえるというのはよくあることだけど、これはそういうのとはレベルが違う。もうまるっきり別の曲、たまに有名なフレーズが出てくるから、ああベートーヴェンのピアノソナタを聞いてるんだと思い出すけど、それがなければ同じ曲とは気がつかないほど違っている。

たとえて言えば、ケンプのがベートーヴェンの作品をしっかり再構築しているように思えるのにたいし、グールドは1つ1つの音そのものを楽しんでいるという感じがする。ケンプのCDでは四角四面の難しい顔をしたベートーヴェンが表に立っているが、グールドのCDではグールド自身が前面で踊っているという感じだ。まあ、事実、CDでもグールドは気持ちよさそうに歌っているのだが。^^;

クラシック好きが高じると、最後はオペラか、さもなければ、ピアノソナタか弦楽四重奏に行き着くと言われているが、こうやって同じ曲を聴き比べてみると、そうなるのがわかる気がする。もうこうなったら、本当に納得する演奏に出会うまで、あおれやこれや、ともかく聞き回るしかない。

さてさて、私もいよいよ膏肓に入り出したのだろうか。^_^

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