新国立劇場 プッチーニ「トスカ」

新国立劇場オペラ「トスカ」(2015年11月17日)

新国立劇場オペラ「トスカ」(2015年11月17日)

今夜は新国立劇場でプッチーニのオペラ「トスカ」の初日を見てきました。

今年8月に亡くなったアントネッロ・マダウ=ディアツの演出の再演(再演演出、田口道子)で、豪華な舞台で見ごたえ抜群でした!パンフレットの表紙にあるとおり、1幕最後の「テ・デウム」のシーンでは、オペラのストーリーとは関係ないけど、原作どおり王女様まで登場して豪華絢爛でした。ただい、僕は3階席なので上から見下ろすかっこうになり、司祭様より、王女様の衣装の真っ赤なお引きずりが印象的でした。

2幕は、悪徳警視総監スカルピアの部屋。トスカに拷問で苦しむ恋人カヴァラドッシの声を聴かせ、アンジェロッティの居場所を言わせるとともに、トスカ自身を手に入れようとする場面。スカルピア役のロベルト・フロンターリが、権力をふりかざしてトスカを手に入れようとする憎たらしい役どころを実に憎々しく好演。カーテンコールでも一番の拍手を受けていました。

トスカ役マリア・ホセ・シーリは、1幕ではちょっと歌い方が気になりましたが、2幕の「歌に生き、恋に生き」を切々と歌い、さらに2幕最後のスカルピアをナイフで刺し殺す場面は迫真の演技で拍手大喝采でした。

カヴァラドッシ役のホルヘ・デ・レオンも、1幕はいまひとつでしたが、3幕の「星は光りぬ」はお見事でした。

日本人では、一番拍手を受けていたのは堂守役の志村文彦さん。地味な、しかしユーモラスな役どころをしっかりと演じておられました。

指揮はエイヴィン・グルベルグ・イェンセン、オケは東京フィルハーモニー交響楽団。

【公演情報】
指揮:エイヴィン・グルベルグ・イェンセン/演出:アントネッロ・マダウ=ディアツ/美術:川口直次/衣装:ピエール・ルチアーノ・カヴァッロッティ/照明:奥畑康夫/再演演出:田口道子/合唱指揮:三澤洋史
トスカ:マリア・ホセ・シーリ/カヴァラドッシ:ホルヘ・デ・レオン/スカルピア:ロベルト・フロンターリ/アンジェロッティ:大沼徹/スポレッタ:松浦健/シャルローネ:大塚博章/堂守:志村文彦/看守:秋本健/羊飼い:前川依子/合唱:新国立劇場合唱団/演奏:東京フィルハーモニー交響楽団j
会場:新国立劇場オペラパレス/開演:2015年11月17日 午後6時半

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