俳優、歌手、演奏家、舞踊家、演芸家、演出家、舞台監督などの実演家等の71団体でつくる「芸団協」(社団法人日本芸能実演家団体協議会)が呼びかけている「もっと文化を!」キャンペーン。
国の予算に占める文化予算の割合を0.11%から0.5%に増額し、国民がもっと文化芸術の実演に接する機会を増やしてほしいという署名です。先日の日フィル定期演奏会の会場でも、署名が呼びかけられていたので、僕も署名をしてきました。
キャンペーンの趣旨や署名用紙のダウンロードはこちらから↓。
国の予算にしめる文化予算の割合は、たとえばフランスは0.86%、韓国0.79%、ドイツ0.39%、イギリス0.21%。それに比べて、日本はわずか0.12%しかありません(2008年度)。しかも、民主党の「事業仕分け」によって、このもともと少ない文化予算がさらに削られようとしています。
僕も、小学生のとき、田舎の小学校の講堂でオーケストラの演奏会を聴いたし、中学のときには、京都の茂山さんたちの演じる狂言「柿山伏」の鑑賞会をみる機会がありました。こういう体験が、いま、オーケストラを聴きにいったり、(最近はさっぱりですが)ときどき能や狂言を見に行ったり、ということにつながっているのかも知れません。
音楽の授業で無理やり聞かされるクラシックのレコードは苦痛以外の何ものでもありませんでしたが、生で聴くオーケストラはまったく違います。子どものころに、そうした本物の文化・芸術に触れることは本当に大切だと思います。しかし、予算の削減で、学校でのこうした鑑賞の機会も減らされているそうです。演劇団体などでは、そうした公演の縮小が収入減となって、劇団の存続そのものもおびやかしているとか。
「文化国家」日本としては、ぜひともそうしたお寒い現状をなくしてほしい、そう思って署名しました。