緊急時(!)迅速(!!)放射能(!!!)影響予測(!!!!!)ネットワークシステムの予測結果というのを探すと、原子力安全委員会のサイトへ飛ばされたかと思うと文部科学省のサイトへと飛ばされ、なかなかお目当てのものにたどり着けませんでした。
で、ようやく見つけたのがこれ↓。5月28日以降の予測結果が載せられています。
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI予測結果 │ NNET
一応の用語解説は↓こちらにありますが、この予測図から何を読み取ればよいのか、その説明はどこにもありません。
分かることは、つぎのことぐらい。
- この図は、1時間ごとのヨウ素131の放出量と気象条件から、それが1時間後、2時間後、3時間後にどのように拡散するかを予測したものであること。
- 現在も、かなり減ったとはいえ放射性物質の放出が続いていること。
- ヨウ素131以外の放射性物質については計測してないのか、計測しても発表してないだけなのか分からないが、ともかくこの予測図では分からないこと。
どなたか、専門家の方の「予測図の読み方」をお待ちしています。
それでもつらつら発表資料を眺めていると、要するにSPEEDIというのは、何かの単発事故で、ポンと放射性物質が大気中に放出されたときに、それが、そのときの気象条件によってどのように拡散していくかを予測するシステムなのだということが分かります。
だから、たとえば、こんご――あってはならないことですが――またなにか爆発的「事象」が起こって、大量の放射性物質が一気に大気中に放出されるというような事態になったときには、どの地域がとくに急いで避難する必要があるのか、ということを知るような場合には役に立つのかも知れません。
しかし、すでに2カ月半以上にわたって継続的に放射性物質が放出され続けてしまった状況で、それらが周辺環境にどのような影響を及ぼしているかを総合的に知るには、このデータはそのままでは使えない、ということです。
また、発表された予測図は周辺92km四方に限られているので、たとえば東京など首都圏への影響も分かりません。
5月27日までの予測図は、こちら↓から。
文部科学省 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI) 単位量放出を仮定した予測計算結果(これまでに行った1時間毎の予測)