東京電力の福島第一原発の2号機で、キセノン133、135が検出されたらしい。キセノン133、135はプルトニウムが核分裂したときに生成する物質だから、それが検出されたということは、2号機で核分裂反応が続いていた、あるいは再び起こったということを意味する。
冷温停止状態に近づいているとか言われていたが、とてもそんなことは言っていられない。
福島第1原発:2号機で核分裂の可能性 ホウ酸水注入開始:毎日新聞
福島第1原発:2号機で核分裂の可能性 ホウ酸水注入開始
毎日新聞 2011年11月2日 7時16分(最終更新 11月2日 7時37分)
東京電力は2日、福島第1原発2号機で原子炉格納容器内の気体に放射性キセノンが含まれている可能性が判明、核分裂が起きている恐れが否定できないとして、原子炉に核分裂を抑制するホウ酸水の注水を始めたと発表した。原子炉の温度や圧力、放射線量を測定するモニタリングポストの値には変動がないという。
経済産業省原子力安全・保安院によると、検出されたのはごくわずかで、キセノンなのか誤信号なのかを分析中。2号機の燃料は事故で冷却水がなくなって溶け、原子炉圧力容器の底や、その外側の格納容器の底に漏れてたまったと推定されているが、大きな塊になっていれば局所的に核分裂が起きることはあり得るという。
東電は圧力容器に水の注入を続けている。保安院は、原子炉の状態は安定しており、核分裂が拡大し燃料が再溶融する恐れは低いとみている。
放射性キセノンは、核分裂に伴いできる。東電は2号機に、格納容器内の気体を吸い出して浄化する装置を設置。1日に採取した気体を分析し、キセノン133と135が含まれている可能性があると判明。2日午前2時48分に原子炉への注水ラインからホウ酸水の注水を始めた。
2号機の圧力容器下部の温度は100度を切り、安定的な状態が近づいているとみられていた。
ひどいですね。情報がまともに伝えられているのかどうか、極めて疑わしいです。海洋汚染の問題については、ほとんど言及がないのも恐ろしいですね。
報道の仕方が、情報の意味をトコトン追及するのではなく、事実を提示して、発表した当局の言い分を紹介する形が多いと思います。新聞社による検証が極めて弱い。これでは情報のたれ流しです。
11月2日、読売新聞を読んでいると関電の社長が紙面に登場して、原発稼働に非常に意欲を燃やしていました。読売新聞は、福島の脱原発の集会を無視し、報道しませんでした。怒りがわいてきます。