日経平均1万円を回復というけれど…

「日本経済新聞」3月14日付夕刊

本日「日経新聞」夕刊に載っていたグラフ。NYダウ平均が4年2ヶ月ぶりの1万3000ドル台をつけた、日経平均株価も7ヵ月半ぶりに1万円台を回復というのだが、日米の株価回復力の差はグラフを見れば歴然! NY株価が、2008年のリーマン・ショック後の7000ドル台から1万3000ドルへと右肩上がりに回復を示しているのにたいして、日本の株価は1万円台までは回復するものの、そこからあとはさっぱり伸びない。

問題は、なぜ日本の株価がこんな低迷を続けているのか? ということ。

結論からいえば、小泉さんの金融改革、規制緩和、市場開放策の結末がこれ。一部の輸出企業が設けているだけなので、本格的に株価が回復しない。で、なにかあると輸出がダメになって、そうなるとすぐに株価が下落する――結局、ずっとそれを繰り返しているだけ。こんなことを続けていては、いつまでたっても日本の株価が大きく回復することはありえない。

こんな状態で、消費税増税を強行すれば、国内需要はますます冷え込み、日本経済は止めを刺される事態になりかねない。改革するなら、まずこういう輸出頼みの経済構造そのものを改革しなければならない。

上向く米景気、株好感 NY株4年2カ月ぶり高値、ナスダック11年ぶり水準:日本経済新聞

上向く米景気、株好感

NY株4年2カ月ぶり高値、ナスダック11年ぶり水準

[日本経済新聞 2012年3月14日 夕刊]

 日米アジアで株価が堅調に推移している。米連邦準備理事会(FRB)が米景気の認識をやや引き上げたことや日米の金融当局の緩和姿勢の維持が背景。13日のダウ工業株30種平均は2007年12月31日以来約4年2カ月ぶりの高値を付け、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数はIT(情報技術)バブル当時の00年12月11日以来、約11年3カ月ぶりに3000の大台を回復した。東京市場でも日経平均株価が一時1万0100円台をつけた。円相場は約11カ月ぶりに1ドル=83円台に下落した。

 【ニューヨーク=川上穣】ダウ平均は5日続伸し、終値は前日比217ドル97セント(1.7%)高の1万3177ドル68セント。1万3000ドル台を回復するのは2週間ぶり。追加の金融支援が決まったギリシャを巡る懸念の後退もあり、幅広い銘柄に買い安心感が広がった。ニューヨーク証券取引所では、全体の約8割の銘柄が上がりほぼ全面高になった。
 この日の株価を押し上げたのは、米景気が回復に向かうとの期待感だ。朝方発表の2月の米小売売上高は前月比1.1%増と5カ月ぶりの高い伸びを記録。「ガソリン高にもかかわらず、消費者心理は落ち込んでいない」(米ウェルズ・ファーゴ)と前向きな見方が広がった。
 ナスダック総合株価指数は前日比56.22ポイント(1.9%)高の3039.88で取引を終えた。市場では、証券会社による強気のリポートを受けてアップル株が続伸。約3%高となり、上場来の高値を更新した。国際競争力の高い米国のIT企業は全体に業績が底堅く、株価の先高観から機関投資家や個人のマネー流入が続いている。
 もっとも、売買は株式市場全般に盛り上がりに欠け、投資家には高値警戒ムードも根強い。米国で金融緩和観測が遠のけば、カネ余り期待が揺らぎ、相場の上値が重くなる可能性もある。

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