金曜日、日フィルのコンサートに行ってきました。昨年、腰痛でラザレフの来日が中止となり、延期された「プロコフィエフ交響曲全曲演奏プロジェクト」の最終回でした。
- チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
- プロコフィエフ:交響曲第6番 変ホ短調 op.111
指揮はもちろんラザレフ、前半のソロは川久保賜紀さん。
前半、賜紀さんは、派手さは押さえつつ、細部まで気持ちが行き届いた丁寧で情感たっぷりの、しかし決して甘くはならない、見事な演奏でした。これまで何度も聴いたことのある曲ですが、「そうか、こういう演奏スタイルがあったのか!」と思ったほど。その優しい演奏に、これまたラザレフ&日フィルが見事に寄り添っていました。1階席なので確認はできませんでしたが、12-10-8-8-6の編制だったでしょうか? 低音を強調した演奏が、賜紀さんの切なくなるようなヴァイオリンと見事にマッチしていました。
アンコールは、クライスラー:「レチタティーヴォとアレグロ」から「アレグロ」。
後半、プロコフィエフ交響曲第6番は、CDで聴いたゲルギエフ&LSOのとは大違い。ピアノも加わって、いかにもプロコフィエフという響きが聞こえるところもありますが、全体としては、非常に複雑な作品。聴いていると、ラザレフ自身のこの作品にたいする思いが、細部にいたるまで徹底されていて、しかも日フィルがそれにしっかり答えている。その充実度が半端ない感じでした。
それにしても、本当に日フィルは腕を上げましたねぇ。これだけの演奏のできるオケは、東京だってそうそうはありませんよ。N響や都響を越えた、とは言いませんが、十分それに並ぶ水準でしょう。本当にラザレフが振るときの日フィルは凄い、先月の定期とは大違いです。
会場では、来日中のインバルの姿も見えました。ラザレフを聴きに来たのだろうと思いますが、これをきっかけに日フィルに興味を持ってくれて、日フィル客演なんていうことになるとうれしいんですが。^^;
演奏会の後は、ホワイエで交流会が開かれました。
- 今日の日フィル、ラザレフの振るプロコフィエフの6番も楽しみですが、川久保さんのチャイ・コンも楽しみです。^^; posted at 16:41:23
- サントリーホール到着。日フィルのコンサートでいつもいただく「被災地に音楽を」レポート。今回は福島・飯館村の訪問記。演奏会の合間に仮設の空き室で休憩したが狭く、薄い壁や床からは隙間風が吹き抜けて、本当に仮の住まいと実感したとか。毎回涙なしには読めないですね。地道な活動ご苦労様です。 posted at 18:54:59
- 日フィル定期だん。ただいまホワイエで交流会!セカンドバイオリンしゅせきの神尾さん。 http://twitpic.com/b5hmsy posted at 20:55:48
- こんどはフルートの真鍋さん。プロコフィエフの6番は出番が少ないのがちょっと残念。 http://twitpic.com/b5ho46 posted at 20:59:27
- ファゴットの鈴木一志さん。定期の魅力は珍しい曲がきける、12月の定期はチャイコフスキー4番では私の「泣き」を聞いて下さい、と。 http://twitpic.com/b5hpj0 posted at 21:03:37
- 川久保賜紀さん、登場! http://twitpic.com/b5hq5x posted at 21:05:30
- ラザレフ登場! http://twitpic.com/b5hqt9 posted at 21:07:26
- ラザレフ、しゃべる、しゃべる!!熱いですねえ。 http://twitpic.com/b5hrsu posted at 21:10:11
- トロンボーンの藤原君、トロフィーを持って登場。満場の拍手大喝采!! http://twitpic.com/b5hsgw posted at 21:12:16
- そういえば、今日の日フィルのコンサートにインバルが来てたよ! posted at 21:35:06
- 日フィル&ラザレフ。前半、川久保賜紀さんのチャイコンは切なくなるほど優しさに溢れた、でもけっして甘くはない演奏でした。そうか、チャイコンにこんな演奏の仕方があったんだと思うほど。とても新鮮でした。 posted at 21:40:58
- 日フィル&ラザレフ。その川久保さんの優しい演奏にぴったり合わせて、日フィルもすごく繊細な音でそっと寄り添う感じ。昔のイケイケどんどんの時代には考えられなかった妙技ですね。ラザレフになって日フィルの音がどれほど変わったか、どれほど腕をあげたか、あらためて実感しました。 posted at 21:50:09
- 日フィル&ラザレフ、後半プロコフィエフの6番は生で聞くのは始めて。難しい曲ですね。ピアノも加わって、プロコフィエフらしいフレーズの聞こえてくる部分もたくさんあるけれど、曲全体は不思議な寂寥感におおわれている。高揚といえるような部分もなく、確かに一般のコンサートには不向きですね。 posted at 21:54:05
- 日フィル&ラザレフ、後半プロコフィエフ6番。聞いたことがあるのはゲルギエフのCDだけですが、こんなに印象が違うとは思いませんでした。ラザレフの演奏はとげとげしさよりも寂寥感、荒涼感が印象に残りました。また別の指揮者で聞いてみたくなりました。 posted at 22:00:50
- 日フィル・ホワイエ交流会。気持ちはわかるが、1回目も今回も何十年という会員を登場させて「市民とともに」をぶちあげる。このパターン、いい加減やめませんか? いま必要なことは新しく日フィルを聞き始めた人たちとの交流。最近聞き始めた、初めて聞いたという人の感想を聞く工夫をしてほしい。 posted at 22:06:00
- 日フィルはホントに音が変わった。昔のイケイケどんどん、はまるとすごいが外れるとどうしようもない時代とはすっかり様変わりした。そこを宣伝することが一番大事だと思う。自分たちの音に自信を持って、そこをもっと売り込むことを考えてほしい。 posted at 22:09:05
- 世間では、日フィルを昔のイメージで捉えている人はいまだに少なくない。大雑把、音が大きいだけ、等々。そういう「食わず嫌い」の古いイメージを打破することが求められていると思う。だから、もっともっと、新しく日フィルを聞き始めた人を大切にしてあげて下さい。 posted at 22:12:57
- コンサートが始まる前に、日フィルのオケメンバーの方や平井さんかロビーでお客さんを迎えているけど、あれも顔なじみの人に声をかけるばかりで、僕なんか20年も通って、一度も声をかけてもらったこともない。「市民と共に」と言いながら、特定の常連客だけ向いてるんじゃないかと思ってしまう。 posted at 22:17:43
- だから、ホワイエ交流会を始めたのはホントにいいことだと思うのだけど、そこでベテラン会員ばかり引っ張り出すから、やっぱり…と思ってしまうわけですね。そこをぜひ工夫して欲しいと長年の日フィルファンとして願っているわけです。 posted at 22:20:26
- 本日のお買い物。ラザレフ&日フィルのプロコフィエフ交響曲第2番と、川久保賜紀さんのメンコン&チャイコン! http://twitpic.com/b5j1md posted at 23:12:48
- ラザレフ&日フィルの新盤ラフマニノフ交響曲第2番の解説で、東条碩夫氏も「アレクサンドル・ラザレフが首席指揮者に就任したのをきっかけに、日本フィルハーモニー交響楽団の演奏は、劇的に変貌した」と書かれている。ここをもっと宣伝せなあかんのよ。 posted at 00:21:41
- 今日の日フィル&ラザレフのプロコフィエフ交響曲第6番は、もしかすると歴史的な演奏だったのかもしれない。そもそも演奏される機会が少ないうえ、演奏水準も半端ない。 posted at 00:38:29