コクドが西武鉄道株買い戻しの方針を決定。しかし、そのために700億円程度のキャッシュが必要になるという話です。しかも、全部買い戻したときは西武鉄道が上場廃止となってしまうため、買い戻した株を売却せざるを得ませんが、その株価は下降気味。700億円のキャッシュを使ったあとは、資産も目減りすることになります。
それでも、ライオンズ球団は売却しないと言っていますが、まあ急いでみたところで買い叩かれるのがオチ。資産価値200?250億円といわれるライオンズ球団を50億とか100億で売ったところで、必要とされる700億円には届きそうもありません。
西武株問題:コクド、買い戻し受諾へ
西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載が発覚する前に親会社のコクドが取引先企業に西武鉄道株を売却していた問題で、コクドは8日、売却先企業から相次いでいる株式の買い戻し請求に応じる方向で検討に入った。現在、買い戻しを請求しているのは、判明しているだけで10社を超えており、請求に応じなければ社会的信用を失うと判断したとみられる。
これまでに、コクドは取引先企業など35社に西武鉄道株を売却したことが分かっているが、最終的に売却先は50社前後になる可能性が高い。このうち、キリンビールグループ2社とキユーピーが購入価格で買い戻すよう請求したことが同日、明らかになった。また前田建設工業と三国コカ・コーラボトリングも同様の請求を検討している。買い戻しを求めたり、検討中の企業は14社になり、購入額を明らかにしていない住友金属工業を除いた13社の合計は約122億円だが、コクドが西武鉄道株を売却した企業からすべての株式を買い戻す場合、700億円以上が必要になるとみられる。
ただ、コクドが買い戻し請求に応じれば、株式保有比率が元の状態に戻り、西武鉄道の上場廃止基準(上位10社の保有率が80%超)に抵触する恐れが出てくる。このため、現在の保有株式を市場に売却するなどの案が検討されているという。【吉田慎一、町田明久】[ 毎日新聞 2004年11月9日 3時00分 ]
<コクド社長>西武ライオンズ売却を否定
西武鉄道グループの中核企業のコクド(東京・渋谷)は8日、子会社のプロ野球球団、西武ライオンズ(埼玉県所沢市)の売却問題に関連し、三上豊社長名で「コクドとしては、西武ライオンズを売却する考えはない」とのコメントを発表した。
西武ライオンズをめぐっては、ライブドアが購入を持ちかけられたことを公表していたが、8日夕に買収の意思がないと正式に表明。他に打診を受けたとされる企業も消極的な姿勢を示すなど、売却交渉は難航しているとみられている。
ただ、コクドは、西武鉄道の有価証券報告書の虚偽記載が発覚する前に取引先に売却した西武鉄道株の買い戻しを求められており、西武ライオンズを売却せずに厳しい状況を乗り切れるかどうかは不透明だ。[毎日新聞 11月8日23時2分更新]
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