米国務副長官、経済制裁に慎重

北朝鮮に対する経済制裁が取沙汰されていますが、アーミテージ米国務副長官は、制裁発動に慎重であるべきだとの考えを示しました。訪米して会談した小池百合子沖縄北方担当相が明らかにしたもの。

小池百合子担当相は、「制裁カードとして見せていることが有効だ。実際にやれば大変だ」とかタイミングの問題として理解したみたいですが、アメリカが関心を持っているのは、日本が経済制裁を発動することで6カ国協議の枠組みが壊れるのではないかということ。その立場から、日本の“暴走”を牽制したものと思います。

拉致問題については、北朝鮮の交渉担当者も、拉致を実行した諜報機関の協力が得られないと言っており、北朝鮮指導部が、諜報機関にメスを入れてでも、この問題の解決を図るという決断をしない限り、先への展開が望めない状況になりつつあります。その意味で、日本側の「交渉」の質も、これまでとは異なる段階に踏み込まざるを得なくなっていると思います。

米国務副長官 「北朝鮮は不誠実」 小池担当相と会談 経済制裁には慎重(西日本新聞)

米国務副長官 「北朝鮮は不誠実」 小池担当相と会談 経済制裁には慎重

 【ワシントン13日青木忠興】訪米中の小池百合子沖縄北方担当相(兼環境相)は13日、ラムズフェルド国防長官やアーミテージ国務副長官らと会談した後、ワシントン市内で記者会見した。北朝鮮が返還した人骨が横田めぐみさんのものではなかった問題について、国務副長官が「同じ過ちを繰り返している北朝鮮は不誠実で失礼だ」と強く非難したことを明らかにした。また、北朝鮮の姿勢が改善するかどうかは「疑わしい」と語ったという。
 拉致問題について国務副長官は「あらゆるサポートをする」と米国の支援を表明。日本国内で高まっている北朝鮮への経済制裁に対しては「制裁カードを見せていることが有効だ。実際にやれば大変で裏をかかれることもある。タイミングや方法には工夫の余地がある」と指摘、制裁発動には慎重であるべきだとの考えを示した。次回開催が決まっていない六カ国協議に関しては「北朝鮮はいつか戻るであろう」との見通しを示すと同時に、米側は今後も「忍耐強く話し合う路線を継続する」と述べた。
 小池担当相は在日米軍が集中する沖縄について、現在発生している問題を説明したうえで県民の負担軽減を国防長官ら米側に要請した。個々の問題は「米国が世界戦略の中で考えること」として、言及を避けた。
 小池担当相は気候変動枠組み条約の第十回締約国会議(COP10)に参加するためアルゼンチンのブエノスアイレスに向かう途中、ワシントンに立ち寄った。[西日本新聞 12月14日14時32分更新]

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