日本はどうすべきか

今日の毎日新聞に、「『還暦』日米関係どうする」のタイトルで、キャロル・グラッグ米コロンビア大学東アジア研究所教授のインタビューが掲載されています。そのなかで、グラッグ教授は、「日米2国間主義症候群」からの脱却を主張。同時に、対アジア関係の再構築を提言しています。

 ワシントンと東京の間の一次元の関係ではなく、一方向だけにとどまらない外交が必要なのだ。とりわけアジアとの関係の再構築が重要だ。……
 日本は米国の同盟下で中国や韓国のことに思いをめぐらせず、帝国の問題に対処してこなかった。それが現在の「歴史問題」の一因になっている。日米関係への過度の集中が生み出した「視野狭さく」の影響だ。しかし、アジアは「帝国」と「戦争」を忘れていない。日米関係の一方でアジアとの関係を置き換えなければ、日本の存在の場は築けない。
 ――具体的に日本はどうすべきですか。
 例えば、小泉純一郎首相は靖国参拝のような近視眼的政治をやめるべきだ。靖国問題は戦後60年間、日本が世界の中での自らの場を十分な幾何学的方法で思考するのを停止してきたことの象徴的出来事だ。歴史問題に注意を払うことが何より求められている。
(「毎日新聞」2005年1月13日8面)

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