ニフティの会員IDを悪用した勧誘メール

ニフティ会員のID番号でメールを送り、そこに書かれたサイトにアクセスすると、自動的に「契約が成立した」として、利用料を請求するという悪質な勧誘メールが出回っているそうです。

ニフティ:会員に大量誘導メール ID番号を悪用(毎日新聞)

正確にいえば、メールに記されたサイト(アダルトサイト)にアクセスして、トップページから次のページへのリンクをクリックした時点で、自動的に入会手続き完了ということになっています。そのことは一応「利用規約」のページには書かれているそうですが、入会の意思の確認手続きとしては不十分であり、裁判を起こせば十分対抗可能でしょう。

ニフティ:会員に大量誘導メール ID番号を悪用

 本来のアドレスではなくID番号でもメールが届くことを悪用し、プロバイダー大手「ニフティ」の会員をアダルトサイトへ誘導するメールが大量に送られていることが分かった。トップページにアクセスすると自動的に契約が成立したとして料金を請求するもので、同社への問い合わせは700件を超えた。同社や各地の消費生活センターはアクセスしないことや、もし請求が来てもすぐには支払わないよう呼び掛けている。
 メールは「@NIFTY会員に特報です」との題名で、送信者もあて先と似たID番号になっている。利用規約のページに「トップページの次ページへのリンクをクリックした時点で自動的に入会」と記載。これを読まずにトップページから先へ進むと、いきなり会員登録が完了したとの画面が出てくる。
 この画面では、3日以内に3カ月分の利用料金2万8800円を振り込むよう要求。更に「支払わないと、プロバイダー契約情報から自宅や勤務先へ請求する」と書かれており、数日後、振り込みを促すメールが届く。
 ニフティ会員は自分が決めたメールアドレス以外に、アルファベットと数字を組み合わせたID番号が割り振られている。以前のパソコン通信にID番号が使われていた名残で、着信拒否を設定していなければ、同番号とドメイン名(アドレスの@以下の部分)でもメールが届く仕組みになっている。
 昨年、ADSL大手のアッカ・ネットワークスの顧客情報が流出。この中に約3万4000人のニフティ会員の情報も含まれていた。しかし、今回のメールはそれ以外の会員にも届いている上、漏れた情報は通常のメールアドレスだったため、同社は送信者が機械でアトランダムにID番号を組み合わせては大量のメールを発信しているとみている。
 ニフティには先月中旬以降、問い合わせが相次ぎ、500件を超えた今月中旬、ホームページで注意を喚起した。しかし、その後も問い合わせは増え続けており、25日時点で700件を数えた。同社広報室は「ID番号を悪用した迷惑メールはあったが、これほど大規模なのは初めて。こうした業者などに契約情報を明かすことはありえない」としている。
 国民生活センターは「こうしたメールが来た場合、サイトにアクセスしないことはもちろん、もし接続した場合でも契約が有効に成立したとは限らないため、送信者に連絡しない▽請求を受けても言われるまま支払わない▽最寄りの消費生活センターへ相談を」などと呼び掛けている。[毎日新聞 2005年1月26日 3時00分]

一般のプロバイダーの場合は、各ユーザーが決めたメールアドレスしか使われませんが、ニフティの場合は、ID番号でもメールが届くという“盲点”(実は盲点でも何でもないのですが)を突かれた形。ニフティとしても対応を迫られることになるでしょう。ニフティ会員の方は、個人としても、ID番号を使ったメールは受信拒否に設定を変更しておくべきでしょう。

ニフティの会員IDを悪用した勧誘メール」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: 架空請求詐欺 PART 2

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください