新刊・古書とりまぜて。
- 保住敏彦著『社会民主主義の源流』(世界書院、1992年)
- 保住敏彦著『ドイツ社会主義の政治経済思想』(愛知大学国研叢書5、法律文化社刊、1993年)
- 大野英二著『ドイツ金融史本成立史論』(有斐閣、1956年)
- 大野英二著『ドイツ資本主義論』(未来社、1965年)
- ハンス-ウルリヒ・ヴェーラー著/大野英二・肥前栄一訳『ドイツ帝国 1871-1918年』(未来社、1983年)
- 浦部法穂著『憲法の本』(法学館憲法研究所双書、共栄書房、新刊)
- 平野喜一郎編著『はじめて学ぶ経済学』(大月書店、新刊)
- ルイス・アルチュセール著/西川長夫他訳『再生産について』(平凡社、新刊)
まだまだ他にもあるけれど、とりあえず大事そうなのはこんなところ。
保住氏の本は、職場の先輩が「いい本だから」と教えてくれたもの。2冊目は、一般書店では品切れになっていたのだけれど、Amazon.co.jpで注文したら、在庫ありで届いたもの。不思議だ…。
それに関連して、ドイツ帝国主義にかんする本を3冊。いずれもインターネット検索で買った古書。
そのあとの3冊は、いずれも新刊。浦部法穂氏の本は、伊藤塾・伊藤真氏の運営する法学館憲法研究所の双書第1冊。はしがきを読むと、いま日本は「新憲法の制定を必要とする状況は、まったく存在しない。にもかかわらず、国会議員たちが、新憲法を制定しようと企てているということは、彼・彼女らが、日本国憲法のもとでの政治体制の根幹的変革すなわち『革命』をたくらんいる、というほかない」「革命またはクーデターの企て以外の何者でもない」とズバリ書かれています。
『はじめて学ぶ経済学』は、実は、大月書店が密かに進めている「はじめて学ぶ」シリーズの経済学版。商品とは、価値とは…というパターンでなく、科学的な経済学の目を養おうという意欲的な企画。成功しているかどうかは、これから読んでみるしかないけれど、ともかくその意欲は評価できます。
で、最後の1冊は、「生産諸関係の再生産」と題された膨大な遺稿の邦訳がくっついていますが、昔懐かしいアルチュセールの『国家とイデオロギー』の事実上の再刊。アルチュセールの論文の邦訳については、翻訳出版権を藤原書店が独占したため、旧訳の再刊もできず、なおかつ、藤原書店からは「訳者あとがき」に意味不明の詩を書くという訳のわからん人間の自己満足的な翻訳が出版されるという混乱状況が生じています。そういうときに、『マルクスのために』(邦訳、平凡社ライブラリー)と並ぶアルチュセールの代表的著作が、ともかくまともな邦訳で出版されたことは、とりあえず喜ばしい限りです。
こんにちは。『憲法の本』は、私も最近購入して読了しました。「はしがき」には浦部節が現れていますな。憲法概説書(入門書)として、多くの人に読んで貰いたいものです。
TBありがとうございます。
少し前に、私の友人が『はじめて学ぶ日本国憲法』(大月書店)を出しました。同じ一般読者向けですが、読みやすさと言う点では、やっぱり浦部法穂先生の方にかなわないようです。
憲法を守ろうという側も、いつも新鮮に憲法を学び続けたいと思っています。