今週の「九条の会」(6月27日まで)

27日までの各地の「九条の会」の動きです。

憲法9条 守る決意語り合う 桑原の会発足 地域の70人参加/愛媛・松山市

 地域で憲法について学び、暮らしの中で生かしていこうと、松山市の桑原地区の住民たちが26日、「守ろう憲法9条!桑原の会」を立ち上げた。今後、戦争体験や平和憲法への思いを少人数で語り合う集会や、憲法を読む会を開くとともに、9条を変える動きを止めるための活動を展開していくという。代表委員の1人で元高校教師小亀博さん(73) =桑原5丁目=は「憲法の普遍的な理念を学ぶことと、憲法を生活の中で身近に感じて使いこなすことを両輪と考え、活動を進めたい」と話している。
 昨年6月に作家の大江健三郎さんらが結成した「9条の会」に呼応したグループが全国各地に発足していることから、地元でも何かできないかと、小亀さんらが1月から準備を進めてきた。市立桑原小学校区に住み、働く人たちを誘い合うと、呼びかけ人は医療・生協関係者、弁護士、会社員、年金生活者ら57人に上った。
 この日、桑原公民館で開かれた結成大会には、地域の約70人が参加。弁護士の今川正章さんら3人が、首相の靖国参拝など憲法をめぐる問題を取り上げ、憲法を守り生かす必要性を呼びかけた。
 参加者も、9条を守る決意などを語り合った。桑原7丁目の松田郁枝さん(82) は「空襲であちこちが焼け、悲惨さをひしひし感じた。平和憲法ができた時は、これで二度と戦争をしないのだ、本当に良かったと思った」と振り返った。ある女性は空襲におびえた経験を話し、「やっと平和になったのに9条を変えるなんて情けない。絶対に守りたい」と力を込めていた。(asahi.com 6/27)

9条守ろう 青年集う 横浜で「ピース・インパクト」

 日本を海外で戦争する国にするために憲法改悪が狙われるもとで、神奈川の青年が憲法や平和について考え、守ろうと呼びかける「ピース・インパクト」が26日、横浜市中区のかながわドームシアターで開かれ、約500人が訪れました。
 2月に横浜市でおこなわれた「九条の会を聞く県民のつどい」に参加した青年でつくる実行委員会が主催し、準備をすすめてきました。
 参加者は、日本が戦争という過ちを繰り返さないために憲法9条を守っていきたいとの決意をアピール。楽器や手づくりプラカード、カラフルな風船を手に横浜市内を行進しました。
 午前中から、靖国神社について語り合う「しゃべり場」、横浜大空襲の話を聞く会、オリジナルの憲法Tシャツや「9ッキー(クッキー)」の販売など、約20のブースが並び、にぎわいました。
 舞台では、横浜北東青年九条の会、メールでつながる9条の会など21人が「リレートーク」。高校生平和ゼミナール(P-STEP)が「憲法9条を身近に感じられるように取り組みを広げたい」と訴えると、大きな拍手がわきました。
 写真家の郡山総一郎氏は「平和は1人ひとりが努力してこそ保たれる」とのべ、ドラマ「金八先生」のモデルの1人で元学校教師の三上満氏は「みなさんが大きな志で歩み、仲間を広げることを期待している」と語りました。[「しんぶん赤旗」2005年6月27日]

戦後60年の原点:憲法9条守ろう 井上ひさしさんら招き、天童で県民集会/山形

 憲法改正問題が国民的関心を呼ぶなか、不戦を誓った憲法9条を守ろうと、作家の井上ひさしさん、ジャーナリストの故・橋田信介さんの妻・幸子さんを招いた県民集会が25日、天童市老野森1の市民文化会館で開かれ、1700人を超す人たちが熱心に耳を傾けた。
 川西町出身の井上さんは昨年6月、作家の大江健三郎さんら8人とともに「九条の会」を結成。同会の発信する「戦争放棄を規定した憲法9条を、自らのものとして選び直そう」というメッセージを受け、本県でも昨年9月、「九条を守ろう県民連絡会」が組織され、この日の県民集会となった。
 井上さんは「すべての国家は、日本国憲法の9条を取り入れるべきだ。戦争がなくても生きていけると、皆で手を取り合い意思表示していきたい」と講演。ユーモアを織り交ぜた話で会場を沸かせた。
 また、イラク戦争で夫・信介さんを亡くした幸子さんは「昨年1年の間に30人以上のジャーナリストがイラク取材で命を落としたが、現場に足を運ばねば実際に起きていることを伝えられない」と力説。「戦争において、敵・味方は立場が違うだけ。現場には常に悲しみが渦巻いている。政治家は知力を総動員して戦争を止めてほしい」と訴えた。【大久保渉】[毎日新聞 2005年6月26日]

「9条変えないで」 京都で女性のつどい

 「九条の会」への賛同アピールを出した、作家の瀬戸内寂聴さんや鞍馬寺貫主の信楽香仁さんら京都の女性17人がよびかけ、26日、京都市で、「憲法九条変えないで! 京都女性のつどい」が開かれ、73人が参加しました。
 つどいでは、10人のよびかけ人が、発言や映像、音声、文章で、それぞれの思いを伝えました。
 上智大学名誉教授の鶴見和子さんは、車いす生活の87歳。音声で「戦争は最大の環境破壊。未来の命が健やかに安全に生きていける地球を保つことは私たちの義務。それを果たすためには九条をどうしても守らなきゃなんない。『九条を守ろう』というお願いが私の遺言」と語りました。
 随筆家の岡部伊都子さんは、「絶対に2度と戦争は起こさないというたたかいをしつづけましょう。私は命が絶えるまで書き続け、言い続けます」と文章を寄せました。
 参加者からは、「著名人でも一般市民でも、自分のできることを通じて寄せられた、一人ひとりの思いを丁寧に受けとめて運動していきたい」との声が出されました。
 府保険医協会副理事長の垣田さち子さんは、医療や社会保障の改悪にもふれて「どんな政治がいいのか、私たちは覚悟して選んでいかないといけない」とし、女性が声をあげていく重要性を強調しました。[「しんぶん赤旗」2005年6月27日]

川口にも九条の会 7月6日、設立総会/埼玉
 
 昨年6月の作家井上ひさしさんや作家大江健三郎さんらの呼びかけで発足した「九条の会」のアピールに賛同して各地で「九条の会」が発足しているが、川口市でも7月6日、川口総合文化センターリリアで「かわぐち九条の会」の設立総会が開かれ発足する。
 昨年3月に準備会がつくられこれまで5回開き、49人の委員で準備を進めてきた。呼びかけ人には、市内芝新町在住の元日本弁護士会副会長の城口順二氏、赤山在住の国立競技場東京オリンピック聖火台作製者の鋳物師鈴木文吾氏、栄町在住の「夏子の酒」などの作者で漫画家の尾瀬あきら氏ら、元高校校長、病院長、写真家などさまざまな職種の34人が名を連ねている。
 趣意書案によると、同会は(1)「九条の会」アピールに賛同し、憲法九条を守る川口市民の世論づくりを進める(2)所属の違いや信条の違いを超えて、個人の立場で力を合わせ活動する(3)会員は川口市内在住・在勤・元在勤者など川口にゆかりのある人を原則とし、川口市を中心に活動する――としている。
 設立総会は午後7時から行われ、「九条の会・さいたま」の呼びかけ人でもある野村路子さんの「戦争はイヤ、テレジンの子どもたちの命のメッセージ」と題した記念講演がある。
 五十嵐宏事務局長は「これからも呼びかけ人を増やし、個々人に参加を呼びかけ、各自がそれぞれできることをやり、広がりのある運動にしていきたい」と話している。問い合わせは準備会事務局(電話048-295-0111)へ。[埼玉新聞 2005年6月21日]

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