普天間移設で国・名護市が基本合意

滑走路を2本にして、普段は、当初の政府案から10度反時計回りに振った滑走路を使って離発着し、悪天候の時だけ、当初の政府案どおりの滑走路を使って着陸するという。

これで住宅地域の上空は飛ばなくなるというけれど、はたして米軍がそんな奇妙な使い分けルールを守ってくれるかどうか。

しかも、広範囲の埋め立て、しかもSACO合意案よりも滑走路は長くなり、艦船が停泊できる岸壁もつくるという。要するに、普天間基地の負担解消を口実にした、体のよい「基地強化」以外のなにものでもありません。

滑走路2本に、普天間移設で国・名護市が基本合意(読売新聞)

滑走路2本に、普天間移設で国・名護市が基本合意
[読売新聞 4月7日21時59分更新]

 額賀防衛長官は7日午後、沖縄県の米海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)移設案について島袋吉和・名護市長と防衛庁で会談し、滑走路を1本加えて計2本とし、米軍機の着陸用と離陸用を別々にする代替施設の修正案を提示した。
 市長は、飛行ルートが周辺集落の上空を回避できることを評価して修正案を受け入れ、基本合意した。
 政府は今後、月内にも日米安保協議委員会(2プラス2)を開き、在日米軍再編の最終報告をまとめたい考えだ。
 額賀長官と島袋市長が合意した修正案は、<1>政府の当初案とほぼ同じ場所の滑走路は、悪天候時の離陸専用とする<2>この滑走路を反時計回りに若干回転させた位置に2本目の滑走路を設け、有視界飛行時の離着陸と、悪天候時の着陸に使用する――という内容だ。
 額賀長官は7日夜の記者会見で、それぞれの滑走路の角度など詳細部分については、「これから実施計画を作る中で明らかにしていきたい」と説明した。
 額賀長官が3月26日に島袋市長に提示した微修正案は、滑走路の角度を反時計回りに約10度回転させるという内容だった。名護市側は、代替施設周辺の辺野古、豊原、安部の3地区上空を飛行ルートから回避するよう要請し、滑走路を200メートル以上沖合に移動する大幅な修正を求めていた。
 今回の修正案は、滑走路を2本に増やすことにより、周辺地区を飛行ルートから外す一方、沖合に移動させないことにより、反対派の海上阻止行動を防ぐ狙いがある。ただ、埋め立て面積は若干増えるという。
 基本合意書は、「飛行ルートは辺野古、豊原、安部の3地区は回避」「周辺住民の生活の安全、自然環境の保全、実行可能性に留意」などと明記した。

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