各地の「九条の会」の活動を、インターネットを流れているニュースからピックアップしました。
- 高岡9条の会:結成へ きょう発足のつどい―土岐慶正氏ら記念講演/富山(毎日新聞 6/3)
- 憲法9条の会つくば:現状維持、署名が1000人超す/茨城(毎日新聞 6/1)
- 改憲アカン 9条岸和田弁に翻訳(朝日新聞 マイタウン大阪 5/30)
- 焼夷弾の悲劇、記憶に 熱田空襲の戦跡を巡る【名古屋市】(中日新聞 5/29)
- 「いずも教育・9条の会」が発足(山陰中央新報 5/29)
- 9条の会:きょう設立 改正反対の署名活動など推進―松江、出雲/島根(毎日新聞 5/28)
- 「9条の会アピールを広める会・竜ケ崎」設立総会開催(PJニュース 5/28)
- 講演:総持寺僧侶ら「禅宗の反戦について」―横浜・鶴見区/神奈川(毎日新聞 5/28)
- 若者9条の会たけのこ:平和を考える散策ツアー、あす姫路で/兵庫(毎日新聞 5/27)
高岡9条の会:結成へ きょう発足のつどい―土岐慶正氏ら記念講演/富山
[毎日新聞 6月3日17時1分更新]憲法9条の意義を再認識し、改憲の動きから守ろうと全国各地の「九条の会」に呼応して、富山県高岡市内でも「高岡9条の会」が結成されることになり、3日午後6時半、同市博労本町の「ふれあい福祉センター」で、発足のつどいが開かれる。
画家の安達昇さん、弁護士の坂本義夫さんら8人が呼びかけ人となり、学習会やニュース発行などの活動を行っていく。つどいでは、土岐慶正・高岡仏教協会長、宮井清暢・富山大教授(憲法学)が記念講演する。入場無料。同会の入会金は1口200円、連絡先は高岡民主商工会(電話0766-21-1523)。
作家の井上ひさしさん、大江健三郎さん、評論家の加藤周一さんら9人の文化人が04年6月、「憲法9条を持つこの国だからこそ、相手国の立場を尊重した、平和外交と、経済、文化、科学技術などの面からの協力ができる」とのアピール文とともに「九条の会」を結成。高岡9条の会によれば、その趣旨に賛同して全国に約4700の同様の組織が発足しているという。【嶋谷泰典】
憲法9条の会つくば:現状維持、署名が1000人超す/茨城
[毎日新聞 2006年6月1日]つくば市の市民団体「憲法9条の会つくば」は31日、昨年10月の設立以来、憲法9条の現状維持を求める署名が1000人に達した、と発表した。憲法改定のための国民投票法案に反対する署名も840人になったため、同会は2日に国会の衆・参の両議院事務局に赴き、署名を手渡す方針。
同会は、月1回の街頭活動や定期的な学習会を通じて活動を広げてきた。その結果、会の賛同人も500人を超えたという。7月9日には、「憲法を守り、戦争のない平和な世界の実現」を求めるため、ピースコンサートをつくば市谷田部の市民ホールやたべで開く。
同会は「署名の数自体は少ないが、国に働きかけることで、改憲の動きにブレーキをかけられたら」と話している。【栗本優】
改憲アカン 9条岸和田弁に翻訳
[asahi.com マイタウン大阪 2006年05月30日]おらら日本国民はやな……。そんな書き出しで始まる岸和田弁による日本国憲法第9条を、岸和田市上町の藤田保平さん(72)が作った。とかく堅苦しくなりがちな9条を、地元の言葉でより身近に感じてもらおうとの狙い。藤田さんは父親を戦争で亡くし、母親の苦労が身にしみる。「絶対に戦争はアカン」という思いに動かされたという。
藤田さんは生まれも育ちも岸和田。地元に伝わる昔話を岸和田弁で脚本化するなど、50年にわたり執筆活動を続け、岸和田文化連絡協議会の会長も務める。
この春、9条を守ろうと訴える有志団体「九条の会・きしわだ」が結成1周年を迎えた。記念イベントの目玉にと、協議会でともに活動する同市在住の作曲家、豊田光雄さん(64)が提案し、「翻訳」に取り組んだ。
ごく普通の市民が、井戸端会議で話すような雰囲気を心がけた。「国権の発動」「国の交戦権」など難解な条文を、「ドツク」「ヤカラ云(い)う(=無理を通す)」など、岸和田らしい表現をちりばめて訳した。
藤田さんが10歳の時、父親は輸送船でニューギニアに向かう途中、フィリピンのミンダナオ島沖で消息を絶った。
「町内の人たちに祝福され、戦地へ赴く父を誇らしげに見送った。そんな自分が悔しい」と当時を振り返る。
9条が揺れる今、「日本はドツカれても我慢すべきなのか、悩みはある」と藤田さん。だが、「ドツキ返す憲法に変えれば、戦争への歯止めはなくなる。9条は守るべきだ」と訴える。
同作品は、岸和田市の市民劇団「ばらとくす」の俳優が朗読し、豊田さんが作る「憲法9条をうたうCD」に収められた。豊田さんが主宰する「春木川音楽研究所」(072・437・0098)が、1枚500円で販売している。《岸和田弁9条・全文》
おらら日本国民はやな、アカンことはアカン、エエことはエエちゅう道理をやな大事にしてよ、気ぃ許して暮らせる世の中つくりたいてずうっと願うてんじゃ。
昔の世界やったら、「これから戦争始めるど!」ちゅうて宣戦布告しといてからやったら戦争始めてもええちゅう事になっちゃったそうやけど、そんな事はアカン。そらそうやで、ドツク前にドツクって云(い)うたらかめへんて、そんな事は認められる事と違うがな。
それからな、自分の国の云う事を相手の国が聞かへんさかいて、「コラッ、おらとこにはな、ミサイルかて、原爆かてあるんじゃ!」て、どこぞの国みたいにヤカラ云うたりせえへん。国と国どうしが、考え方が違うたり、ゴチャゴチャ揉(も)め事が起こったりしても、それを「あんじょう納めたるわ」て、鉄砲やらミサイルやらは使いまへん。
しやぁさかい、どんな理由があってもやな、これから先、戦争は絶対にやらんちゅう事を誓うたんや。
誓うたからには、そら、守らなアカン。そやさかい軍隊や武器は一切持たへん。陸軍や海軍、空軍は勿論(もちろん)の事、核もミサイルもサリンも毒ガスも、それから戦闘機に軍艦に潜水艦に戦車に地雷に・・・いやぁ、びっくりしたなぁ、人殺しの道具て仰山(ぎょうさん)あるんや。そやけど、おららにはそんなもん、いらんわ。
それからもうひとつ、おららの政府が戦争をやるちゅう権利、そんなもん絶対に認められへんこっちゃ。な、そやろ。(一部省略)
焼夷弾の悲劇、記憶に 熱田空襲の戦跡を巡る【名古屋市】
[中日新聞 2006年5月29日]第2次大戦中の1945年6月に空襲を受けた名古屋市熱田区の戦跡を巡る会が28日に開かれた。戦争体験者の生の声を聞き、平和への強い思いを多くの人に伝えようと、あつた九条の会が主催。市民ら約30人が、焼夷(しょうい)弾で焼かれた石垣や石碑などを、当時に思いをはせながら見て回った。(長田弘己)
「熱田空襲を記録する会」の小島守代表(74)が先導し、同区内の約1キロを歩いた。各地点に小島さんが用意した紙芝居や防空壕(ごう)の模型があり、立ち止まっては説明を聞いた。
同区の白鳥山法持寺の前では、石碑が爆撃の影響で欠けていることを紹介。小島さんが「落とされた焼夷弾の数を面積で割ると、1平方メートル当たり3?4発落ちたことになる。私はこの近くに住んでいたが、背中に焼夷弾が当たった少女が即死した様子を目撃しました」と生々しい記憶を語ると参加者は息をのむようにして聞き入っていた。
同会によると、熱田空襲は、米軍が軍需工場を狙って1945年6月9日午前9時17分から約8分間続き、投下された爆弾は計271トン、死者数は約2060人に上るといわれる。
「いずも教育・9条の会」が発足
[山陰中央新報 2006年5月29日]戦争放棄を規定した憲法九条を守ろうと、出雲地域の教育関係者でつくる「いずも教育・9条の会」の発足会が二十八日、出雲市塩冶有原町の市サイクリングターミナルで開かれた。
作家の井上ひさしさんや大江健三郎さんら文化人九人でつくる「九条の会」の呼び掛けに応え、出雲地区の教員や教員OB四十五人を中心に結成。発足会には三十人が集まった。
事務局の嵐和義さん(63)が設立経緯を報告。続いて島根大教育学部の西信高教授が「第九条と『憲法を暮らしに生かそう』」と題して講演した。同会は今後、改憲阻止を訴える「九条の会」のアピールへの賛同署名を募るほか、平和学習などに取り組む。
嵐さんは「他団体とも協力しながら、賛同者を増やしたい」と話した。
9条の会:きょう設立 改正反対の署名活動など推進―松江、出雲/島根
[毎日新聞 5月28日16時0分更新]憲法9条の改正などに反対する「9条の会」が28日、松江市と出雲市で新たに2団体結成される。アピールへの賛同の署名活動や、平和、憲法に関する学習を進めていく。
「9条の会」は国での憲法改正論議を受け、作家の大江健三郎さんら9人が発起人となり発足。アピールに賛同した人たちが全国で「9条の会」をつくっている。
松江市の法吉地区では、住民ら16人が呼び掛け人となった「ほっき・9条の会」が発足する。午後2時から法吉公民館(同市比津町)で記録映画「世界から見た日本国憲法」を上映する。
出雲市では教育関係者ら45人が中心となって「いずも教育・9条の会」が発足する。午前10時に出雲市サイクリングターミナル銀輪荘(同市塩冶有原町)で発足式を行い、島根大教育学部の西信高教授が講演する。
また、既に設立されている松江市古志原地区の住民でつくる「古志原9条の会」は同日午前10時から、松江工業高校や緑山公園で旧陸軍63連隊の遺跡を巡るフィールドワークを実施する。63連隊に所属した経験を持つ同地区在住の柏井孝則さん(91)が、現地を案内しながら当時の様子を語る。問い合わせは、古志原9条の会事務局(090・4102・7275)。【細川貴代】
「9条の会アピールを広める会・竜ケ崎」設立総会開催
[PJニュース 2006年05月28日]茨城県龍ケ崎市の馴柴公民館で27日、「9条の会アピールを広める会・竜ヶ崎」設立の集いが開かれ、約40人が参加した。龍ヶ崎市在住の作家・岸川悦子さんによる開会あいさつの後、ジャン・ユンカーマン監督の映画「日本国憲法」が上映された。
上映後に行われた設立総会では、2004年9月に準備会を立ち上げてから今日までの経過が述べられ、これまでに呼びかけ人115人、賛同者123人の計238人が集まったことが紹介された。また、会の申し合わせ事項として「『九条の会』が2004年6月10日に発表したアピールに賛同し、憲法九条を守るという一点で力をあわせます」からなる8項目の申し合わせ事項が承認された。
しかし、会の世話人の選出をめぐって参加者の間から「世話人の選出過程に問題がある」との意見が出されたため、世話人の選出に関しては次回の総会で話し合うこととなった。最後に参加者が「九条の会」アピールを朗読し、この日の設立総会は閉会した。【了】
パブリック・ジャーナリスト 崎山 勝功【茨城県】
講演:総持寺僧侶ら「禅宗の反戦について」―横浜・鶴見区/神奈川
[毎日新聞 5月28日13時3分更新]曹洞宗大本山「総持寺」(横浜市鶴見区)の僧侶が27日、同区内の喫茶店で「禅宗の反戦について」と題して講演した。地元の「東台・中台地区憲法9条の会」が主催し、約30人が集まった。
約1時間にわたって講演したのは中井省悟老師(57)と丹下覚元宗師(29)。丹下宗師は幽霊の絵などを示しながら「天下無敵とは、相手をたたきのめすことではない。このような時代だから、人と人の和合の姿勢こそが現代の武器と言えるのでは」と話した。
中井老師は「殺生をしない、隣人を慈しむことが平和の本来の姿ではないか。憲法の条文をゆがめることなく、守ることが大事」とまとめた。
参加者はコーヒーを飲みながら「19歳のとき総持寺で徴兵検査を受け、空襲にあった」「宗教界が戦争に協力した歴史もある」など、戦争体験や憲法問題を話し合った。【網谷利一郎、写真も】
若者9条の会たけのこ:平和を考える散策ツアー、あす姫路で/兵庫
[毎日新聞 2006/05/27 播磨・姫路版]姫路市の大学生らが作った「若者9条の会たけのこ」が28日、姫路空襲経験者の話を聞くなどして平和について考える「手柄山散策ツアー」を主催する。
同会は「憲法9条が訴える戦争の放棄について考えるきっかけを作りたい」と昨年12月に発足。たこ揚げや巻きずし作りのイベントを通して平和の大切さを訴えてきた。
今回のツアーでは手柄山公園(姫路市西延末)にある「太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔」や市平和資料館を見学。姫路市戦災死没者遺族会の黒田権大さんが姫路空襲の体験を語る。
午前10時、同市延末の姫路アリーナ前集合。平和資料館の入館料として200円。申し込みは同会事務局(takenoko.9@hotmail.co.jp)。【林田七恵】