今週の各地の「九条の会」の活動を、インターネットを流れるニュースから拾い集めてみました。
- 花月九条の会:準備会発会式に50人――横浜/神奈川(毎日新聞 9/10)
- 視覚障害者が「9条の会」/点字で会報、署名活動も(秋田魁新聞 9/9)
- 宮城県内「九条の会」38団体が交流会 仙台(河北新報 9/9)
- 「イラク戦争」漫画でチクリ 山口市で中東の風刺画展 イスラムの視点で検証/山口(西日本新聞 9/6)
- 【名古屋市】「憲法改悪を防ごう」 あいち九条の会が交流会(中日新聞 9/4)
花月九条の会:準備会発会式に50人――横浜/神奈川
[毎日新聞 9月10日朝刊 9月10日11時0分更新]横浜市鶴見区の「花月九条の会」の準備会発会式が9日、区内の岸谷会館で開かれた。鶴見大短大学部の後藤仁敏教授(59)が講演し「二度と戦争をしないとの国民の願いが憲法9条であり、改憲の動きは9条を変え、戦争をできる国にする狙い」と訴えた。
同会のきっかけは、5月に鶴見会館で開催したエッセイスト、海老名香葉子さん(71)の講演会。東京大空襲の悲惨な体験を聞いた野中晃さん(66)らが「自分たちも行動を」と会結成を目指した。野中さんは「地元商店街にビラをはり、賛同者を募った。122人が集まった」と話す。
この日は約50人が参加。地元の脚本家、小山内美江子さん(76)からも「ぜひお仲間に入れていただきたく、ペンを取りました。二度と諍(いさか)いはしませんと世界に誓った言葉が『九条』なのです」とのメッセージが届いた。【網谷利一郎、写真も】
視覚障害者が「9条の会」/点字で会報、署名活動も
[秋田魁新聞 2006/09/09 18:42]「視覚障害者9条の会」(橋本宗明代表)が9日発足し、約80人が東京都内で開かれた設立集会に参加した。勉強会の開催や点字による署名活動など、憲法9条の理念を普及させる活動に取り組む。
「9条の会」は全国に約5000あるとされるが、一般の会では資料が点字になっておらず、視覚障害者には参加しにくい場合が多かったという。
田中章治事務局長(60)は「戦争になれば視覚障害者は逃げることもできず、真っ先に切り捨てられる。障害者の幸せには平和が大前提で、9条の意味を訴えていきたい」と話している。
宮城県内「九条の会」38団体が交流会 仙台
[河北新報 2006年09月09日土曜日]憲法改正を阻止しようと活動する県内の「九条の会」の交流会が9日、仙台市青葉区のフォレスト仙台で開かれ、38団体の計90人が出席した。
東北大名誉教授の小田中聡樹氏が「憲法を取り巻く最近の諸問題」と題して講演。「現在の改憲の動きは、日米軍事の一体化が背景にある。改憲を許せば、世界中で日米が軍事介入する恐れが生まれる」と批判した。
三つの分散会に分かれての討論も行われた。それぞれの団体の活動実績などが報告され、今後の活動として、若年層への浸透や団体同士の協力の在り方などについて話し合った。
「イラク戦争」漫画でチクリ 山口市で中東の風刺画展 イスラムの視点で検証
[西日本新聞 2006/09/06付朝刊 2006年09月06日00時26分]中東の風刺漫画を通してイラク戦争を見つめる「漫画が語るイラク戦争展」が5日、山口市後河原町のクリエイティブ・スペース赤れんがで始まった。イラク戦争の引き金となった2001年9月11日の米中枢同時テロから5年。イスラムの視点からイラク戦争と国際社会を見直す企画だ。入場無料。7日まで。
市民団体「山口市9条の会」の事務局を務める谷本育紀さん(65)=山口市宮野下=が、新しい視点でイラク戦争を検証することで、米国などの要請で自衛隊を派遣した日本の憲法9条についても考えてもらえれば、と開いた。
中東のマスコミに掲載される風刺漫画を「漫画は剣よりも楽し」として、ホームページ「ブナ林便り」で紹介する歴史家の吉田悟郎さん(東京在住)の協力で、エジプトやシリア、ヨルダン、レバノンなどのマスコミに登場した約100点を選んだ。
「9.11とは」「石油・テロ・デモクラシー」「テロリスト・アルカイダ」「イラン核問題」「サダムは今…」など15のテーマ別に、日本語訳や解説付きの漫画をパネル展示。大量の爆弾を投下する米軍機を「デモクラシーばらまいている」として西洋的価値観の押しつけを痛烈に皮肉り、「イラクの占領地から石油をがぶ飲みする米国」では、戦争の背後にちらつく利権をやゆしている。
谷本さんは「漫画が語りかけるアラブの声から、戦争には多様な見方があることを感じてほしい」と呼び掛けている。
【名古屋市】「憲法改悪を防ごう」 あいち九条の会が交流会
[中日新聞 2006/9/4]平和憲法を守ろうと呼び掛ける市民らでつくる「あいち九条の会」の地域、職域交流会が3日、名古屋市中区の長円寺会館であり、「憲法改悪を防ごう」とあらためて気勢を上げた。
同会を構成する地域や職場、大学ごとの約250団体から約90人が参加。平和を祈る「鐘つきの会」や映画会、地域の集会所を巡回する勉強会など、それぞれ工夫を凝らした活動報告があった。
また、11月3日に名古屋市公会堂で同会が主催して開く「憲法九条を守ろう 県民のつどい」へ向け、積極的にPR活動に取り組むことなどを申し合わせた。同会事務局長の加藤洪太郎弁護士は「いろいろな意見を聞き、九条を守ろうという運動が草の根で着実に広がっていることが分かった」と話していた。(酒井和人)