サブタイトルは「もう安住の職場はどこにもない!」。ということで、目次から内容を紹介。
正社員を襲う「ホワイトカラー・エグゼンプション」の衝撃 無給長時間残業への道
パート、派遣、請負労働者の前途を阻む鉄壁 「正社員にはさせない」!?――大企業側の反撃
「労働者」の権利を持たない労働者たち 「個人請負」という名の悲惨
ということで、これから読みます。(^_^;)
と言いながら、早速読んでみると、「ホワイトカラー・エグゼンプション制度」について、人材派遣会社ザ・アールの奥谷禮子社長がこんなことを言っていました。
- 「自己管理しつつ自分で能力開発をしていけないような人たちは、ハッキリ言って、それなりの処遇でしかない。」
- 「(ホワイトカラー・エグゼンプション制度が)さらなる長時間労働、過労死を招くという反発がありますが、だいたい経営者は、過労死するまで働けなんて言いませんからね。過労死を含めて、これは自己管理だと私は思います。」
う〜む、すごいオバサン(世の女性のみなさん、ごめんなさい)がいたもんだ!!
経済財政諮問会議議員(議員なんて肩書きがついてますが、誰に選挙されたわけでもありません)の八代尚弘・国際基督教大学教授は、またもや、「非正社員を全員正社員化することで格差をなくせというのは非現実的であり、非正社員なりの雇用安定を図る策を考えていくべきだ」と発言。前にも書いたように、そういうなら、自分が安定職に居座っておきながら、非正社員に向かって「正社員になりたいなんて非現実的」とご託宣をたれる前に、まずあなたから大学の非常勤講師になってください。
東京ディズニーランドのパレードで踊るダンサーも、実は「個人請負」だということを紹介する記事も載っています。個人請負のため労働法が適用されず、社会保険は全額自己負担(国民健康保険)。もちろん、労災もなし。しかし、華やかにみえるダンスだけれども、アスファルトの路上でのジャンプや回転は、ヒザなどには大きな負担。夜間のエレクトリック・パレードでは、総重量10キロにもなる電飾とバッテリーを背負って踊ることに。そこで、ヒザを痛めしたダンサーが契約を打ち切られて“解雇”されたのにたいし、勤務実態から「労働者性」が認められ、業務上の労災と認定されたそうです。これだけでも、喜ぶできことですが、これがきっかけになって、オリエンタルランドは、800人の出演者の9割を請負契約から雇用契約に転換することになったそうです。
ちなみに、オリエンタルランドは、確か2005年7月に、ディズニーランドで働くパート労働者の社会保険料を支払っていなかったことを指摘され、過去2年分の社会保険料2億円を支払った“前科”があります。しかも、このとき、保険料の労働者負担分を労働者に支払わせようとしてトラブルになったそうです(最終的には会社側が全額負担←当たり前)。
私は労政審委員の社長の発言に、「ここまでいうか!」と呆れました。
ピンバック: かわうそ実記
いや、ありがとうございます。突然ですが、某テーマパークに偽装請負で働かされている者なのですが。
この会社一昨年暴力団への清掃業務の偽装請負ー7年で9億を払い丸投げして4割をピンハネしてました。この場合は3社納得の上での不正だからまだいいのですけど(よかない)、個人でこれをやられるとつらい。まるっきり同じ形で働かされて、ピンハネとそれに甘んじる双方の不当性を訴えた所で、担当者は解決する努力と個人への責任を恐れてしらんぷりです。
今年こそ!と、まさに契約更新の時期に色々情報集めの最中でした。有力な資料になりました。