テリー伊藤氏の「憲法議論」論

テリー伊藤氏が、国民投票法の成立で、「毎日新聞」の「テリー伊藤の現場チャンネル」にこんなことを書かれています。

テリー伊藤氏は、こんなふうにいっています。

国民投票法の成立で、テレビでも憲法問題を取り上げなければいけなくなったが、しかしやっぱり憲法問題では視聴率が取れない。そうすると、憲法問題をやってなおかつ視聴率が取れる方法として、「憲法バラエティー」をやろうということになる。専門家を講師に呼んでタレントを生徒にして「サルでもわかる憲法改正」という番組ならすぐにもできそうだ。

と、こう書いて、テリー伊藤氏は、「もっと目を引きそうな憲法バラエティーが考えられそうであるが、どうも引っかかる」というのです。どうしてか。

伊藤氏は、「憲法改正は、とりもなおさず『第9条』と『集団的自衛権』のことだ」と指摘し、そのうえで、こう書かれています。

もし憲法バラエティーがつくられたら、その番組では、「北朝鮮が日本に核ミサイルを撃ちそうになったどうする」「アメリカ軍が危険にさらされたら自衛隊は敵を撃てるのか」などと、危機感を煽るような軍事問題を扱うことになる。軍隊や核兵器の実写映像や戦闘シーンのCGを駆使して視聴者の目を引き、軍事や戦争のシミュレーションをドンドンリアルに見せていくことになるだろう。

しかし、「これは『憲法バラエティー』などではなくて『軍事バラエティー』である」と伊藤氏は言われます。そして、次のように締めくくっておられます。

 これでは、テレビが憲法改正の切実さを強調して視聴者の関心を高め、いたずらに国民の危機感を煽るようなことになる。私はテレビがそうあってほしくない。やはり憲法改正問題は静かに落ち着いて語られるべきものなのだ。

業界のすみずみまで知り尽くしたテリー氏の言葉。決して、いつものおふざけではありません。

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