母親と折り合いが悪くて、ニューヨークで一人暮らすエイプリル(ケイティ・ホームズ)が、Thanks giving dayにニューヨークにやってくる出てくる母親をもてなそうと一生懸命七面鳥の丸焼きをつくるお話です。映画は、エイプリルが、ボーイフレンドのボビイと一緒に朝から買い込んできた材料で一生懸命に七面鳥の丸焼きをつくりはじめる様子と、母親(パトリシア・クラークソン)をはじめ家族が一緒に車でエイプリルの住むニューヨークのアパートを目指して出かける様子とが交互に映しながら、ストーリーはすすみます。
なぜ、折り合いが悪く、会うと喧嘩ばかりしている娘のところへ母親が家族中で出かけることになったのか、なぜ娘は、気に入らない母親のために、やったことのない七面鳥の丸焼きをつくって Thanks giving を祝う気になったのか。それは、映画の展開とともに、徐々に明らかにされます。…って、その「なぜ」はチラシにも書いてあるし、サイトでも紹介されてますが、でも映画の中では、それが少しずつ分かってくる。それがまたなかなかいいのです。
ところがエイプリルがいざ七面鳥を焼こうと思ったら、オーブンが故障! 仕方なくエイプリルはアパートのドアをたたいて回って、必死になオーブンを貸してくださいと頼んで回る。でも、ニューヨークのダウンタウン。普段はお互いに無関心を決め込んでいるアパートの隣人どうし。なかなか、貸してもらえる人が見つからない。ようやくドアを開けてくれたアフリカ系アメリカ人の夫婦は、エイプリルの話に同情し協力してくれることになったけれど、「七面鳥の詰め物はレトルトじゃあダメ」と言いだしたりして、話はだんだん大事に…。ようやく上階の男性のところでオーブンを借りられたと思ったら、この男、エイプリルが素っ気なくしたとたん、へそを曲げ、エイプリルを閉め出したり、七面鳥を「人質」にとって立てこもってしまったり…。どんどん騒ぎが大きくなっていくあたりは、思わず笑いが起こりました。
そして、ようやく七面鳥が焼き上がったところに、家族の車が到着……したはずなのに、エイプリルが降りていって見ると、家族はいない。あまりに荒れた街の様子に、家族は逃げ出してしまったのだ。はたして、エイプリルの七面鳥はどうなるのか。最後は、温かいハッピー・エンドになるのですが、その瞬間はちょっと感動してしまいました。
主人公エイプリル役のケイティ・ホームズが、喧嘩してても本当は母親と仲直りしたいという複雑な役所を魅力的に演じています。それから、ニューヨークへ行く途中に家族がホームに出迎えに言った、ちょっとボケかかったおばあちゃん役のアリス・ドルモント、それに汗ふきふき、必死になって母親を娘のところへ連れて行こうとするお父ちゃん役のオリバー・ブラットが、味を見せています。
10月末公開、上映は今週金曜日まで。ということで、ちょっぴり空いた渋谷Bunkamuraル・シネマで見てきました。(でも、今週いっぱいなんてもったいない…)
【映画情報】監督:ピーター・ヘッジズ/出演:ケーティ・ホームズ、パトリシア・クラークソン、デレク・ルーク、アリソン・ピル、ジョン・ギャラガーJr、アリス・ドルモンド、オリバー・ブラット/2003年 アメリカ/80分
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こんなに爽やかな感動作が埋もれてしまうのは惜しい。
映画生活でもずっとトップでしたけど、観てる人が少なすぎでした。
TVで放映されたら、また楽しみます。
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こんにちは。TBありがとうございます。
この作品では,鑑賞直後には,エイプリルの奮闘ぶりをもっとドタバタに描いた方が面白かったのではとか,お母さんがレストランで心変わりする場面の演出をもっと派手に描いたりした方がインパクトがあったのではとか思ったのですが,時間を置いて考えてみるとあれが計算された演出だったということでしょうか。本当に,じんわりと感動できる作品でした。
トラックバックありがとうございます。
あまりブログ機能とマナーを理解していないので、失礼をしていなければいいのですが。文化村チョイスの映画は粒ぞろいで、今回も最終回上映にすべりこんで正解だと思いました。なぜか空席が目立つのに拍子抜けで、ロングランになっておかしくない映画でしたから残念です。
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はじめまして。TBありがとうございます。
TBしていただいたことに気づかず、しばらく放置してしまいました。申し訳ありません。
今週で上映終わってしまったのですね。もったいないな。
登場人物それぞれに味があって、全体で一皿のご馳走を作り上げているような映画でした。
最後、レストランのトイレでお母さんが急に心変わりをするシーンは唐突な感もありましたが、母親ってそんなものなのかも。
映画に流れるひんやりとした空気感が好きです。
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こんばんは。
大阪ではこの映画只今上映中です(^^)
とっても良かったです。
あんなに娘に手厳しかった母親が最後に黙ってギュっと抱きしめたときの優しい表情にグッときてホロリとしてしまいました。
派手な映画ではないけど、心がホッとする映画でした。
私は何気に嫌味な程いい子でいつづけようとするいかにも教師受けしそうな妹に目が釘付けでした。
細かい所まで気を配った作品ですよね。
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TB有り難うございました。あんまりにも宣伝が少なすぎたので、勿体ない映画でしたね。もっと、色んな人に見て貰いたかったです。
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TBありがとうございます。
これだけ激しく共感できる映画には
なかなか出会えないので、
ワタシにとって貴重な1本となりました。