内閣府の「国民生活に関する世論調査」で、69.5%が「日常生活で悩みや不安を感じている」と回答。昨年より1.9ポイント増。また、昨年より生活は「低下している」が24.5%、現在の生活に「不満」が36.0%など、生活実感が悪くなっていることを示している。
年金、格差など日常生活に「不安」69% 内閣府世論調査(中日新聞)
年金、格差など日常生活に「不安」69% 内閣府世論調査
[中日新聞 2007年9月9日 朝刊]内閣府が8日付で発表した「国民生活に関する世論調査」で、「日常生活で悩みや不安」を感じている人が69.5%に上り、昨年10?11月実施の前回調査を1.9ポイント上回って過去最高を更新した。具体的な悩みや不安の内容(複数回答)でみると、「老後の生活設計」が53.7%と半数を超えて最も多く、「自分の健康」の48.3%を上回った。
内閣府は「少子高齢化社会が進む中で、年金記録不備問題などが影響して不安が増えたのではないか」と分析。7月の参院選で年金問題が争点になったことも背景にありそうだ。
政府に対する要望(複数回答)では、「医療・年金などの社会保障構造改革」が72.4%とトップで、「高齢社会対策」が55.8%で続く。「景気対策」は49.6%で3番目だった。
調査は1958年から行われ、今回は今年7月5日から22日にかけて全国の成人男女計1万人を対象に実施し、回収率は60.9%。
年代別でみると、「悩みや不安」を感じていると回答したのは、50歳代が76.2%、40歳代が71.2%といずれも7割を超え、老後を控えた世代の危機感の強さがうかがえる。
自分の生活程度では、「中」や「上」と考えている人が前回より減ってそれぞれ89.7%と0.9%になる一方、「下」が増えて7.2%に。内訳では「中の中」53.8%、「中の下」26.2%、「中の上」9.7%。
さらに昨年と比べた生活感については「低下している」が24.5%、現在の生活に対する満足度は「不満」が36.0%。それぞれ前回調査より2.4ポイント、3.5ポイント増えており、生活実感はやや厳しくなっているようだ。
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