経済財政諮問会議の民間議員が、基礎年金の財源を「全額税方式」とした場合に消費税を約7%引き上げなければならないとの試算を同諮問会議に提出するつもりらしい。
狙いの1つが、民主党の掲げる「全額税方式」にたいする攻撃にあることは明らかだろうが、もう1つ見逃せないのは、それとの対比で、「国庫負担2分の1化」はわずか1%でできるとして、消費税増税に世論を誘導しようという企みがあること。むしろ、派手な民主党攻撃は表向きのことで、ホンネは消費税増税への世論づくりにあると見るべきだろう。
それにしても、経済財政諮問会議の民間議員というのは、ホントろくなことをしませんなぁ?
消費税7%分が必要 基礎年金全額税方式で試算 諮問会議に提示へ(東京新聞)
消費税7%分が必要 基礎年金全額税方式で試算 諮問会議に提示へ
[東京新聞 2007年10月24日 夕刊]政府の経済財政諮問会議の民間議員が、基礎年金の財源を全額税で賄う「全額税方式」を導入した場合、消費税率に換算すると最大で約7%分に相当する16.3兆円程度の財源が不足するという試算をまとめたことが24日分かった。25日に開かれる諮問会議に提示する。
この試算では、他の条件を考慮せず基礎年金に全額税方式を導入しようとすると、消費税を最大で12%まで引き上げる必要がある。同方式を主張している民主党は、消費税を増税せず行政改革などによって財源を確保するとしており、年金財源の在り方をめぐる論議に拍車がかかりそうだ。
基礎年金は、2009年度までに国庫負担分を3分の1から2分の1に引き上げることになっている。試算では、現行の保険料方式を続けた場合には消費税率で約1%分に相当する約2.5兆円の財源が不足するとしている。
一方で全額税方式を導入し、基礎年金の給付額をすべて税で賄う場合には、必要となる財源は消費税の5%程度に相当すると試算。さらに保険料が未納の人も含めて六十五歳以上のすべての高齢者に基礎年金を支払えば、消費税率で約7%分の財源が不足するとしている。
民間議員は、現行制度の問題点として、若者を中心に未納者が多い実態を指摘。全額税方式を導入した場合のメリットとデメリットを提示する。