で、その秋山直紀氏だが、1998年に瓦力・建設相(当時)に渡す謝礼名目で100万円を業者に要求した、と共同通信が報道。また、軍事商社・山田洋行は3年間で40万ドルの資金を提供していた、と読売新聞が報道。
謝礼名目で100万円要求 「建設相に」と秋山氏(東京新聞)
山田洋行、秋山理事側に40万ドル提供…計1億7千万円に(読売新聞)
謝礼名目で100万円要求 「建設相に」と秋山氏
[東京新聞 2008年1月8日 02時03分]防衛族議員らが理事を務める社団法人「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀専務理事(58)が1998年、顧問を務める会社の遮音壁売り込みをめぐり、販売契約を結んでいた会社社長に対し、建設相だった瓦力衆院議員への謝礼名目で100万円を要求、送金させていたことが契約会社社長の証言で7日分かった。
瓦氏は同協会の理事。秋山氏は日米の安全保障関係者に太いパイプを持つとされ、8日、参院外交防衛委員会で行われる参考人質疑では、国防族議員との関係も焦点になるとみられる。
この契約会社は、富山県砺波市の「北陸アイン」(藤本栄樹社長)。秋山氏が日本支社の顧問を務める「アドバック・インターナショナル・コーポレーション」側と97年に遮音壁「アドバック」の製造・販売権契約を計1億円で結んだ。(共同)
山田洋行、秋山理事側に40万ドル提供…計1億7千万円に
[2008年1月8日3時2分 読売新聞]防衛専門商社「山田洋行」が2003?05年ごろ、防衛族議員らが理事を務める社団法人「日米平和・文化交流協会」の秋山直紀専務理事(58)側にコンサルタント料の名目で計約40万ドル(4千数百万円)の資金を提供していたことが分かった。
同社は旧防衛庁発注事業などに絡み多額の裏金を秋山氏側に渡していたことが判明しており、資金提供の総額は03年以降の4年間で1億7000万円を超えた。秋山氏は8日、参院外交防衛委員会に参考人招致されている。政界と防衛関連企業の「パイプ役」と言われる同氏が何を語るか注目される。
新たに明らかになったのは、山田洋行の米国現地法人「ヤマダインターナショナルコーポレーション」(YIC)から、秋山氏が関係する企業や団体への資金提供。関係者によると、YIC元社長・秋山収被告(70)は東京地検特捜部の調べに対し、「毎年10万?20万ドルを秋山氏が関係する企業などに送金した」などと供述している。総額は03年からの3年間で約40万ドルに上ったという。
送金先の一つは、米国企業「アドバック・インターナショナル・コーポレーション」(ロサンゼルス)で、秋山氏が顧問を務めている。同社の日本支社は過去に秋山氏が所有していた都内のマンションの一室に、東京事務所は同協会と同じ千代田区のマンション内に置かれている。アドバック社を巡る民事訴訟の判決は、同社について、「表向きの業務は建築資材の販売などだが、実際は防衛などのコンサルタント業で、協会との関連が深い」と指摘した。秋山氏はこの資金提供について、「コメントできない」としている。
山田洋行は06年10月、秋山氏に約25万ドル(約2900万円)の裏金を提供していた。同社元専務・宮崎元伸被告(69)が独立し、新会社「日本ミライズ」を設立した約1か月後で、両社は米軍事関連企業の代理店資格を巡る争奪戦の渦中にあった。
山田洋行は資金提供後、防衛長官だった久間章生衆院議員(自民)あての支援要請文書も秋山氏に渡していたが、秋山氏、久間氏とも否定している。
同協会は03年以降、毎年、日米両国で政治家や防衛関連企業の幹部を集めた「日米安全保障戦略会議」を開き、秋山氏も多くの防衛族議員とパイプを持つが、近年は久間氏との接近が目立っていた。前防衛次官の守屋武昌被告(63)は昨年11月の証人喚問で、秋山氏から久間氏との宴席に誘われたと証言している。
旧防衛庁が発注した福岡県苅田(かんだ)町の毒ガス弾処理事業を巡っては、03年11月に事業を落札した大手鉄鋼メーカーの下請けに山田洋行が入った。この前後に山田洋行から秋山氏側に計約1億円が提供された。
宮崎被告は「秋山氏から『地元対策費として約1億円を払えば処理事業に参加できる』と言われた。事業に参加できたお礼の意味もあった」などと供述しているが、秋山氏は1億円の受領を否定している。
一方、同協会は同年2月、毒ガス弾処理に関する調査業務を一般競争入札で受注したが、入札に参加したのは同協会と取引があった都内の印刷会社だけで、同社に受注の意思があったのか疑問も出ている。