久しぶりの休みに、日比谷シャンテ・シネで「ヒトラーの贋札」を見てきました。(今年3本目)
第2次世界大戦末期、イギリス経済の撹乱をねらったナチスの「ベルンハルト作戦」。精巧なポンド紙幣の贋札を作らされたのは、強制収容所に入れられたユダヤ人たちだった。実話をベースに創作された作品ということです。
【あらすじ】
ロシア系ユダヤ人のサリー(カール・マルコビクス)は贋札づくりで逮捕され、ドイツ・ザクセンハウゼン強制収容所に送られる。ここには、「ベルンハルト作戦」のためにに、印刷技師のブルガー(アウグスト・ディール)や美校生のコーリャなど、ユダヤ系の技術者たちが集められていた。サリーは、彼らの技術を集め贋ポンド札や贋ドル札を作るように命じられる。ユダヤ人たちのあいだでは、自分たちの命を守るために贋札づくりを続けるのか、それとも、ナチスの作戦を妨害すべきかをめぐって意見の対立が生まれる。だが、ナチス親衛隊隊長は、期限までに贋札を完成させなければ見せしめにユダヤ人を5人ずつ処刑すると通告。深刻な選択が迫られることになる…。
ということで、収容所のシーンは、なかなか深刻なもの。また、自分が生き残るためであれば卑屈にナチスにこびへつらっているようにみえるサリーが、衝突し合うユダヤ人たちを何とか生き延びさせるために一生懸命になるあたりが、なかなかの見ものでした。
→公式サイト:ヒトラーの贋札 / THE COUNTERFEITERS
【映画情報】
監督・脚本:ステファン・ルツォヴィッキー/原作:アドルフ・ブルガー(『ヒトラーの贋札 悪魔の工房』朝日新聞社刊)/出演:カール・マルコビクス、アウグスト・ディール、デービト・シュトリーゾフ/2006年 ドイツ=オーストリア合作/96分