防衛事務次官が、事件直後の航海長からの事情聴取について、「内容を覚えていない」と発言。
しかし、わざわざ海保庁に隠して航海長をヘリで呼びつけておいて、何を聞いたか覚えていないなどということはありえない。やっぱり、この場で何か“悪い”ことをしたからに違いない。
“聴取の内容 覚えていない”
[NHKニュース 2月28日 4時35分]海上自衛隊のイージス艦と漁船の衝突事故をめぐり、防衛省の増田事務次官は、27日夜、記者会見し、事故当日の午後、石破防衛大臣らとともに、イージス艦の航海長から直接事情を聞いた際、正式な発言記録をとっていなかったと説明したうえで、「どんな内容だったか覚えていない」と述べました。
今回の事故で、防衛省は、捜査にあたる海上保安庁の事前の了解を得ずに、事故の4時間後、イージス艦の航海長をヘリコプターで東京・市ヶ谷に呼び、事情を聞いていたことがわかっています。これについて、増田事務次官は、27日夜行った記者会見で、海上保安庁の了解を得ていたとするこれまでの説明は虚偽だったのかと問われたのに対し、「海上保安庁と認識のそごがあるが、その可能性はまったく排除できるわけではない」と述べました。
また、増田次官は「当日の正午から大臣室に航海長を呼び、石破防衛大臣やわたし、統合幕僚長ら幹部10人程度で事情を聞いた」と説明したうえで、その内容について「正式な議事録はとっていない。メモをとっていたかどうかもわからないし、少なくとも自分はとっていない。どんな内容だったか覚えていない」と述べました。今回の経緯について、防衛省は、当初、航海長から海上幕僚監部が聞き取った内容を大臣に報告したと説明しており、増田次官は「不正確で、事実と違う説明をしたのは問題がある」と述べました。
石破大臣は、27日、「事情聴取は、防衛省として、一刻も早く事故の情報を把握して、対外的に説明する必要があると考えての行動だった」と述べていますが、事故直後にどのような情報を入手していたのか、防衛省はあらためて説明を求められることになりそうです。
議事録を作らなかったというのも、議事録の作れるようなまっとうな事情聴取ではなかった、ということだ。