パラグアイの大統領選挙で、中道・左派連合の「変革のための愛国同盟」のルゴ候補が約41%の得票で当選しました。「変革のための愛国同盟」は中道の自由党と左翼連合との同盟です。同国では、89年までは軍事独裁政権。それを含めて61年にわたる保守のコロラド党が支配してきました。
パラグアイ大統領選、野党候補が勝利(AFPBB News)
<パラグアイ>大統領選、野党・中道左派の元司教が勝利(毎日新聞)
パラグアイ大統領選、野党候補が勝利
[2008年04月21日 17:07 発信地:アスンシオン/パラグアイ]【4月21日 AFP】20日に投票が行われたパラグアイ大統領選挙で、元カトリック司教で野党連合「Patriotic Alliance for Change」を率いるフェルナンド・ルゴ(Fernando Lugo)候補(56)が同日夜、勝利宣言を行った。与党の女性候補ブランカ・オベラル(Blanca Ovela)前教育相が敗北したことで、61年におよぶコロラド党(Colorado Party)政権に終止符が打たれた。
選管にあたる選挙裁判所の発表によると、同国初の女性大統領を目指していたオベラル候補の約31%に対し、ルゴ候補は41%を獲得して勝利を決めた。
ルゴ候補は記者団に対し「今日から、われわれでわが国を変革していこう。パラグアイは汚職と貧困ではなく、誠実さで記憶されることになるだろう」と語った。
一方、オベラル候補は「大統領選の結果はすでに出ていることを認めなければならない」と語り、最終集計発表前に敗北宣言を行った。
<パラグアイ>大統領選、野党・中道左派の元司教が勝利
[4月21日11時52分配信 毎日新聞]【アスンシオン庭田学】任期満了に伴う南米パラグアイの大統領選は20日、投開票され、野党の中道左派、フェルナンド・ルゴ元カトリック教会司教(56)が勝利した。1947年から続いた右派コロラド党政権に61年ぶりに終止符が打たれ、保守色の強い同国にもラテンアメリカの左傾化現象が及んだ形だ。8月15日に就任。任期は5年。
ルゴ氏は20日夜、アスンシオン市内のホテルで会見し、「パラグアイの民主主義建設と連帯のための成熟した一歩を祝福する。あすではなく、きょうから変革が始まる」と勝利宣言した。
選挙裁判所の開票速報(開票率92.00%)によると、ルゴ氏は40.82%を得票。与党コロラド党の女性候補、ブランカ・オベラル前教育・文化相(50)は30.72%で及ばなかった。
有権者がコロラド党の長期政権に「ノー」を突きつけ、ルゴ氏が掲げた「変革」を支持した。ルゴ氏は農地改革など貧困対策を進める姿勢を示しているが、急進的な政策は取らないとみられる。パラグアイは南米で唯一、台湾と外交関係を維持しているが、同氏は中国との関係強化を視野に入れている。
ルゴ氏はカトリック左派の「解放の神学」を支持。1年半前に司教職辞意を表明し、大統領選を目指した。野党第1党の保守系・真正急進自由党などと「変革のための愛国同盟」を結成した。
与党コロラド党は党予備選で、現職のドゥアルテ大統領(党首)の腹心であるオベラル氏擁立を決めたが、予備選に不正があったと党内から批判が噴出。党が分裂状態になったうえ、ドゥアルテ大統領の人気も低迷し、終始苦戦した。
パラグアイでは1954?89年、ストロエスネル将軍による35年間の軍事独裁が続いた。その間、与党だったコロラド党は、民政移管後も政権を維持。汚職がはびこり、停滞感が漂う中、同党支持者の中にも政権交代を望む声が広がっていた。
ところで、パラグアイはどんな国?
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