風邪を引いて、咳と鼻水がひどいのですが、“そんなの関係ねぇ〜”(^_^;) と、日フィル第599回東京定期演奏会に行ってきました。(今年15回目のコンサート)
プログラムは、以下のとおり。
- オネゲル:交響詩«パシフィック231»
- ミヨー:フランス組曲(管弦楽版)
- イベール:交響組曲«寄港地»
- (休憩)
- ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
- ドビュッシー:海―3つの交響的スケッチ
日フィルがフランスもの?! ――ということで、怖いもの見たさ? でサントリーホールへ行ってきました。
しかし、結論から言うと、予想外?にちゃんとしてました。(^_^;)
弦が割ときれいな音を出していました。かつては、“力任せ”“出たとこ勝負”といったイメージがありましたが、最近、日フィルの弦はずいぶんと良くなっています。今日も、そのうまさが発揮されたと言ってよいと思います。木管のがんばりは、もうずいぶんと前から。金管も、いつ音がひっくり返るかハラハラドキドキしながら聴く、ということが少なくなりました。
1曲目のオネゲルは、フランスものをほとんど聴かないなかで、僕の好きな作曲家の一人です。交響詩「パシフィック231」は、1923年に作られた、当時フランスが世界に誇った高速蒸気機関車を描いた作品。日本だと“しゅっしゅっ、ぽっぽっ”になるのが、フランスだとこうなるんだ?という感じです。プログラムノーツによると、「列車の加速に合わせて速まり続けるリズムの一方で、走る姿の優美さを表現するかのように、テンポそのものはむしろ減速するという、高度な技法」が隠されているそうですが、僕には分かりませんでした。(^_^;)
2曲目は、1944年、フランス解放を記念して書かれた作品。「ノルマンディ」「ブルターニュ」「イル・ド・フランス」「アルザス・ロレーヌ」「プロヴァンス」の5曲からなります。「ノルマンディ」というと、すぐ「史上最大の作戦」を思い浮かべてしまいますが、この曲は、戦争の悲惨さや戦闘の激しさ、厳しさとは無縁な感じで、明るく軽〜く、おめでとう〜っていう雰囲気の曲でした。
ラストのドビュッシーの「海」は、この前、東条碩夫のコンサート日記 4・25(金)飯森範親指揮 日本フィル
東条碩夫さんが、ドビュッシーの「海」について「大津波みたいに豪壮な演奏」と書かれていますが、確かにちょっと力演しすぎたところがありましたね。はたして飯森氏の指揮のせいなのか、それとも日フィルのキャラなのか、そのあたりも気になるところです。
【演奏会情報】 日本フィルハーモニー交響楽団第599回東京定期演奏会
指揮:飯森範親/コンサートマスター:木野雅之/会場:サントリーホール大ホール/開演:2008年4月25日 午後7時