エクアドルで、新憲法案をめぐる国民投票がおこなわれ、6?7割の高い率で支持された模様。コレア大統領が勝利宣言をおこなった。
新憲法案は、改革をすすめるために、大統領の再選を可能とし、議会解散権なども認めるなど大統領に必要な権限をあたえるほか、外国への基地供与を禁止する項目も含まれる。
国民投票で新憲法支持、大統領が勝利宣言 エクアドル – CNN.co.jp
南米エクアドルの憲法改正案、国民投票で承認確実 – AFPBB News
エクアドルの憲法改正投票 大統領が勝利宣言、貧困対策を強化 – NIKKEI NET
国民投票で新憲法支持、大統領が勝利宣言 エクアドル
[CNN.co.jp 2008.09.29 Web posted at: 15:39 JST Updated – AP]
エクアドル・キト(AP) 南米エクアドルで28日、大統領権限の大幅な強化を盛り込んだ新憲法の是非を問う国民投票が行われ、左派のラファエル・コレア大統領が圧倒的な支持を獲得して勝利宣言を行った。
速報値によると、開票5%の段階で65%が新憲法を支持。別の民間機関2社の出口調査では支持率が66?70%に達した。
コレア大統領は地元グアヤキルで演説し、「歴史的な勝利だ。われわれが提案してきた市民の改革がこれで承認された」と勝利を宣言した。
新憲法では大統領の権限を強化し、コレア大統領がさらに2期連続で大統領職に就くことを認めた。中央銀行などの主要機関はコレア大統領の指揮下に置き、大学教育の無料化、自宅で子供を育てる母親の福利厚生充実など、貧困層支援強化も盛り込んだ。
南米エクアドルの憲法改正案、国民投票で承認確実
[AFPBB News 2008年09月29日 13:22 発信地:キト/エクアドル]
【9月29日 AFP】南米エクアドルで28日、憲法改正案の是非を問う国民投票が実施され、出口調査によると有権者の66?70%の賛成で改憲承認が確実となった。「21世紀型社会主義」と呼ぶ改革を推進するラファエル・コレア(Rafael Correa)大統領(45)は「圧勝だ」と勝利宣言した。
コレア大統領は投票に先立ち、国民の賛成は確実だと期待を示していた。同大統領は、左派政権のベネズエラやボリビアとの同盟強化をめざしており、新憲法案は両国の左派政権および90年代の新自由主義に対する対抗姿勢に影響を受けている。ただし、両国のようにエネルギー企業の国営化には至っていない。
新憲法案には、大統領の2期連続再選(1期4年)、議会解散権、選挙の前倒しなども盛り込まれている。コレア大統領はすでに、連続再選が認められれば来年2月の大統領選挙に出馬する意向で、その場合、早期に制憲議会選挙が実施される見通しだ。
また新憲法はエクアドル国内の外国軍の基地の閉鎖も求めており、米軍が港町マンタ(Manta)の空軍基地を拠点に約10年間実施している麻薬撲滅作戦も、中止に追い込まれる。
憲法改正案に反対する野党党首のハイメ・ネボット(Jaime Nebot)グアヤキル(Guayaquil)市長は、新憲法案は政府の集権化を招き、私有財産が危機にさらされると指摘。また、そうした形態の政府は機能しないことは、すでに証明されているとして、激しく非難している。
カトリック教徒が大半を占める同国で強い影響力を持つローマ・カトリック教会も、妊娠中絶と同性婚を合法化につながる内容を盛り込んだ新憲法案を批判している。
国民投票をめぐる混乱を防ぐため、警官約6万人が全国に配置され、アルコール飲料の販売も26日から29日の間は禁止された。欧州連合(EU)と米州機構(Organization of American States、OAS)から派遣された選挙監視団も配置されているが、これまでのところ不正は報告されていない。
エクアドルの憲法改正投票 大統領が勝利宣言、貧困対策を強化
[NIKKEI NET 2008/09/29 11:01]
【サンパウロ=檀上誠】南米エクアドルのコレア大統領は28日午後(日本時間29日午前)、同日実施された憲法改正の国民投票での勝利を宣言した。新憲法案では、中央銀行を大統領の指揮下に置き経済政策の権限を政府に集中するほか、石油や鉱工業、通信などの政府の管理を強める。同大統領が進める貧困層を重視した社会・経済改革を後押しする内容となっている。
現地からの報道によると出口調査では7割程度が憲法改正を支持した。
新憲法では中央銀行の独立は廃止され、大統領が金利などの金融政策の決定権を持つようになる。エクアドルは2000年に自国通貨を廃止、米ドルが流通している。
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