全国各地の草の根で活動する「九条の会」について、インターネットを流れるニュースから拾い集めました。忙しくてしばらく途絶していましたが、また続けてゆきます。(^_^;)
大切なもの 80人の歌/愛知(朝日新聞 10/5)
ひと:蓑輪喜作さん 1人で「9条」署名1万4千を集めた(毎日新聞 10/4)
大山町九条の会:5日に発足式/鳥取(毎日新聞 10/3)
常磐野と右京区消費者九条の会が3周年のつどい(京都民報)
平和サミット:JR陸羽東線沿線「九条の会」が連携 来月5日、大崎で開催/宮城(毎日新聞)
父からの“宿題”を次世代に 井上 紀子さん(タウンニュース茅ヶ崎版 9/26)
市民集会:「いかそう9条」加古川で来月11日/兵庫(毎日新聞 9/25)
元苅田町長 沖さん死去 町民視線の町政、九条擁護 業績しのぶ関係者(西日本新聞 9/22)
講演:「理想に向かって行動を」 妻の玄さん、小田実さんの活動振り返る/兵庫(毎日新聞 9/21)
わたしとおかあさん:弁護士・金原徹雄さん/和歌山(毎日新聞 9/17)
憲法9条:「守れ」と訴え署名活動――福井/福井(毎日新聞 9/11)
大切なもの 80人の歌 名東9条の会3周年
[asahi.com 2008年10月05日]
●「いのち」「平和」口ずさめる曲
音楽の力でメッセージを広げよう――。憲法9条を守ろうと、名古屋市名東区を拠点に活動する市民グループ「名東九条の会」のメンバーらが4日、約1年の準備を経て、創作曲「いちばん大切なもの」を披露した。活動の輪を広げようとする新しい取り組みの第一歩だ。(永友茂則)
「いのちは守り育て上げるもの 平和は守り築き上げるもの」「ささやかな暮らしつつましい幸せ 子供らに残す普段着の平和」
「名東九条の会3周年のつどい」の最後、同区の名東文化小劇場のホールに、この日のために結成された「名東ピース合唱団」約80人の歌声が響いた。「世界に示そう憲法九条 いちばん大切なもの いのち」。終わると、約360の客席の多くを埋めた観客から大きな拍手がわき、しばらく鳴りやまなかった。
作家の大江健三郎さんらが作った「九条の会」の趣旨に賛同した区内の人たち230人ほどが05年7月、「名東九条の会」を結成した。これまで、交流会を開いたり、毎月9日に街頭でリーフレットを配るなどの活動をしてきた。ただ、活動メンバーの年齢は60代?70代が中心。会員数は発足時から約150人増え、376人になったが、もっと輪を広げたいとメンバーは考えていた。
「気軽に口ずさんでもらえる歌を作って、全国に広げたい」というアイデアが出され、3周年のつどいで歌うことになった。同会会員で音楽家の松本三紀夫さんが作曲し、会員から募集した詩に込められた思いを酌み取って作詞もした。「拳を振り上げて訴えるのではなく、きれいなメロディーで歌ってもらえる曲にした」と話す。
合唱団のメンバーは会員以外からも募った。合唱をする人たちのつながりもあり、予想を超える80人ほどが参加した。同区の高校2年、渡部文さん(16)はコーラスのつながりで参加した母の裕子さん(53)に誘われ、祖母の諏訪佳子さん(78)と一緒に参加するようになった。「始めは乗り気でなく、淡々と歌っていたけど、練習を続けるうちに歌詞への興味が深まり、感情を込めて歌えるようになった」と言う。この日の舞台を終え、「達成感がすごい。集会で(イラクで拉致された)高遠菜穂子さんのお話も聞けてよかった」。
同区の百武朋子さん(37)もコーラス仲間から誘われ、娘の小学4年、千夏さん(10)と参加した。「娘と一緒に歌い、思いを感じ取れたと思う」。千夏さんは客席の人からもらった平和の折り鶴を手に「緊張したけど、拍手をいっぱいもらってすごくよかった。戦争はしちゃだめ」と笑顔を見せた。
やはり合唱のつながりで参加した瀬戸市の岩井満知子さん(57)は「憲法9条の内容をかみしめ、世界に発信できると思えるようになった」。歌い終わると「参加できて良かった。胸に来ました」と感動していた。
同会の渡辺武生事務局長は「広い層の人が会場を訪れてくれた」と喜び、歌によって「皆さんが会の垣根を低く感じてくれるようになれば」と言う。松本さんは「言葉をしみいるように聞いてもらえた」と振り返り、「曲が独り歩きして広がっていってくれれば」と願う。曲は11月9日に開かれる「名東・長久手フェスティバル」でも披露される予定だ。
ひと:蓑輪喜作さん 1人で「9条」署名1万4千を集めた
[毎日新聞 2008年10月4日 0時27分]
憲法9条を守ってください――ただそれだけの署名を集め始めたのは05年暮れだった。初めは3カ月でわずか210。それでも、豪雪地帯の古里、新潟県の山村ではぐくまれた越後魂で自宅近くの武蔵野公園(東京都小金井市)に毎日通い、家族連れや若者に声をかけ続けた。
山の小学校の用務員を44年務めた。子供と向かい合った経験が、人の心を開かせる。若い母親と育児談議をしたり、格差社会の厳しさを嘆く若者の話を、半日ただ聞いたこともある。
国民学校を卒業後、通信兵となって戦地に赴くはずが、雪で講習所の面接通知が届かず命拾いした。「少年兵として戦死した友もいる。当時は身長147センチで少年兵合格でした。そんな話を若者が真剣に聞いてくれる。若者が政治に無関心だなんてうそ。一番よく署名してくれます」
この夏も、頭と帽子の間にぬれたハンカチをはさんで歩き続けた。最近は府中運転免許試験場近くの路上にも立ち、8月には850も集めた。「びっくりした。世の中がいい方に変わってきている。『9条って何』って聞かれることも少なくなりました。今じゃ署名集めが楽しくてね」と、なんともいえない笑顔。署名はこの秋にも、国会にいったん提出する。
「黙々とやり続ける人間がいること。それが世の中を変えていくんだなと思っています」【太田阿利佐】【略歴】みのわ・きさく 「9条の会・こがねい」会員。著書に署名活動を短歌でつづった「九条署名の一年」(光陽出版社)。79歳
大山町九条の会:5日に発足式/鳥取
[毎日新聞 2008年10月3日 地方版]
「大山町九条の会」の発足式が5日、大山町御来屋の町中央公民館である。県九条の会事務局によると、地域別の会としては県内12番目。空白地帯は岩美、三朝、伯耆や日吉津など11町村になったという。
大山町九条の会は05年7月に準備会ができ、18人が呼びかけ人になった。発足式で代表2人を決め、正福寺の渡辺大修住職(63)が事務局を務める予定。浜田章作・県九条の会事務局長も出席し、参加者が戦争放棄への思いを語り合う。
県内には職域別で7、分野別で2の九条の会が発足しており、空白地域でも日南町など3準備会があるという。【小松原弘人】
常磐野と右京区消費者九条の会が3周年のつどい
[京都民報 2008年09月29日 14:48]
常磐野九条 「憲法九条を守り発展させる」事を基本原則に、3年前に設立された常磐野九条の会と右京区消費者九条の会が合同で27日、右京区の「生協嵯峨野センター」で「三周年記念の集い」を開き100人が参加しました。
集いは、一本の鉛筆の歌でオープン。映像で語る三年の歩みの放映に続いて藤井進氏が「平和に生きる・過去・現在・未来」と題して講演。作曲家・早見公夫氏がショパンの「ノクターン」、加古隆の「ジブラルタルの風」を演奏。声楽家・早見誠子氏が「死んだ男の残したものは」(谷川俊太郎作詞・武満徹作曲)、「愛するために」(小林みさこ作詞・作曲)を独唱しました。会場はひととき、感動の渦が広がりました。このあと参加者全員で「青い空」を合唱しました。
集いに先立ち、常磐野九条の会の3年間の歩みを総括する会議が開かれ、域内の病院(太秦・民医連中央病院)と共同で「医療と憲法問題」「骨密度・体脂肪検診実施」を取り組んだことをはじめ、観光地嵐山における九条を訴える活動、さらに数次にわたる憲法学集会の内容などの活動実践が報告され、今後の活動の方向性も提案されました。(進藤盛隆)
平和サミット:JR陸羽東線沿線「九条の会」が連携 来月5日、大崎で開催/宮城
[毎日新聞 2008年9月27日 地方版]
平和憲法を守る力を点から線、線から面に広げようと、JR陸羽東線沿いの五つの市民団体が10月5日午後1時から、大崎市古川の吉野作造記念館などで「陸羽東線平和市民サミット」を開く。仙台・宮城デスティネーションキャンペーンに合わせ、沿線地域に「常在平和」の大切さを伝えようと企画した。
参加するのは▽ふるかわ▽玉造▽こごた▽大崎健康福祉友の会の四つの「九条の会」と、ふるかわ平和のつどい。「地域で考えよう いのち・くらし・戦争・平和」と題したパネルディスカッションで▽戦争体験者の草の根証言交流会の広がり▽「ペシャワール会」が行う「アフガン命の基金」への市民カンパの取り組み――などを報告。「憲法九条を守る首長の会」の鹿野文永副会長(元鹿島台町長)が基調講演する。
県内の九条の会は109に上るが、連携しての催しはあまりないという。集会後はフォークグループ「めだかの兄妹」とともに「音楽の夕べ」を開く。無料。連絡はふるかわ九条の会事務局。【小原博人】
父からの“宿題”を次世代に
[タウンニュース茅ヶ崎版 2008年9月26日号]
父・城山三郎氏の講演を行う井上 紀子さん 東海岸北在住 49歳
○…「父の想いを形として次世代に伝えたい」。茅ヶ崎ゆかりの作家、故城山三郎氏の次女であり、9月27日(土)に講演会「城山三郎が娘に語った戦争」を行う。1959年、「総会屋錦城」で城山氏は直木賞を受賞。生前に同講演会を主催する「九条の会・ちがさき」と交流を持ち、それを自身が受け継ぐ形となる。「会の方たちの熱意に後押しされ、微力ながら頑張りたい」と語る。
○…城山氏が戦争で負った心の傷。長い間、体験を語ろうとせず、自身も踏み込んではいけない領域というジレンマを感じていた。だが、生前最後の作品「指揮官たちの特攻」の執筆中にようやく口を開いた。「思い出すのは辛いが、書き残さないのはもっと辛い」という父の言葉。父からは他愛のない会話からヒントを投げかけられ、色々なことを感じ取っていた。周りへの配慮、他者に対する心配り…。「どの立場にいても相手を思いやることを知らないうちに教わっていた」。
○…茅ヶ崎市出身。幼少時代は父が作家であり、当たり前のように文学少女と思われることに抵抗があった。「高校時代の小説を書く宿題はとても苦痛でした」と苦笑い。大学院在学中に結婚し、現在は夫と娘の3人で暮らしている。父に関するメディア関係への対応に追われる日々。心安らぐのは愛犬と海に散歩にいく時間だという。「犬と海には癒されるんですよ」と穏やかな口調で話す。
○…城山氏は昨年3月に他界した。今年6月に父の素顔と、両親の夫婦愛を綴った「父でもなく、城山三郎でもなく」を出版。これまで、城山三郎と杉浦英一(本名)の狭間で生きてきた。亡くなった時の顔を見て「父である前にひとりの男性、人間であることを思い知らされました」。今後はこれまで吸収してきた多くの言葉を広く発信していく。「平和は当たり前のことではないんです。戦争・平和について残したメッセージ。これを伝えるのが父からの宿題だと思うんです」。
市民集会:「いかそう9条」加古川で来月11日/兵庫
[毎日新聞 2008年9月25日 地方版]
東播磨2市2町の七つの「九条の会」が共同企画した市民集会「いかそう9条! 平和講演会と文化の夕べ」が10月11日、加古川市加古川町北在家の市民会館で開かれる。
野口9条の会、9条の会北加古川、平岡9条の会、別府9条の会(以上加古川市)▽九条の会たかさご(高砂市)▽いなみ9条の会(稲美町)▽播磨町9条の会――でつくる実行委員会(委員長、幹栄盛・鶴林寺住職)の主催。改憲の動きが進む中「今一度、平和憲法の原点を考えよう」と企画された。
午後6時半開会。ジャーナリストの大谷昭宏さんが「いかそう九条!世界に広げよう!」をテーマにして講演。踊っこまつりチームの演舞やクラシック歌手によるコンサート、朗読劇などがある。入場料500円(当日700円。高校生以下無料)。問い合わせ先は実行委事務局の立花さん。【成島頼一】〔播磨・姫路版〕
元苅田町長 沖さん死去 町民視線の町政、九条擁護 業績しのぶ関係者/福岡
[西日本新聞 2008年9月22日 00:57]
元苅田町長の沖勝治さんが21日未明に亡くなった。苅田町長を3期12年務め町政発展に尽くし、退任後も平和憲法擁護やハンセン病問題基本法の制定を求める市民運動を続け、町内外で惜しむ声が相次いだ。
沖町長時代から議員を務める武内幸次郎・町議長は「私は保守、沖さんは革新と立場の違いはあったが、女性の心をつかみ、町民の視線に立った今までにいないタイプの町長だった。厳しい質問をしてもムキになることはなく、心優しい人でした」と思い出を語った。
町長退任後は2005年4月22日に平和憲法九条を守る「九条の会・京築」を設立。終戦の日にJR行橋駅前で平和の思いを語る「リレートーク」や、若者対象の「しゃべり場」を開き、草の根レベルでの運動を率いた。
活動を共にした行橋市行事のシーサー館館主宮村みつおさん(57)は「沖さんは、平和になったのは九条があったから、と党派を超えた大きな視点から運動を進めた。お疲れさんでしたと声をかけたい」と話した。
講演:「理想に向かって行動を」 妻の玄さん、小田実さんの活動振り返る/兵庫
[毎日新聞 2008年9月21日 地方版]
◇芦屋で集会
平和運動などに取り組み、昨年7月に亡くなった作家の小田実さんの活動を振り返る集いが20日、芦屋市業平町8の市民センターで開かれた。憲法についての勉強会を開くなどしてきた「芦屋『九条の会』」(福間公子代表)が主催し、市民ら約100人が参加。小田さんの妻玄順恵(ヒョンスンヒェ)さんが「作家 小田実がめざすもの」と題して講演し、「小田は市民の力を信じていた。学ぶだけでなく、理想に向かって行動しなくては」と訴えた。
小田さんはベトナム反戦運動などで市民運動の先頭に立ち、自らも被災した阪神大震災では生活再建支援の市民立法運動を進めた。
この日はテレビ番組の映像を見て足跡をたどった後、玄さんの話を聴いた。小田さんの死後、残された著書を読み返しているという玄さんは「歴史の流れの上に自分がいるという『歴史の連続性』の重要さを知っている人だった」と振り返った。さらに「長い流れの中で生まれた憲法だからこそ、大事にしなくてはならないと、言いたかったんだと思う」と話した。【山田奈緒】〔阪神版〕
わたしとおかあさん:弁護士・金原徹雄さん/和歌山
[毎日新聞 2008年9月17日 地方版]
◇大事なものを学んだ“背中”――弁護士・金原徹雄さん(53)
母(故・寿美子さん)は1929(昭和4)年に生まれました。6人兄弟の一番上。母の父は終戦後間もなく亡くなり、長女として弟と妹の面倒をみていたらしいです。03年10月28日に亡くなった時、通夜に来てくれた叔父さんが、高校進学時に必要なものを母が一式買ってくれた話をしてくれました。
父も6人兄弟の一番上で、父の父も戦後間もなく亡くなって。よく似た境遇なんです。2人とも母子家庭で育ち、資産も何もありませんでしたから、自分たちの家庭を守っていければよしという状況でした。
母からは勉強しろと言われた記憶がありません。ああしろこうしろと直接教える人ではありませんでした。母の背中を見て、知らず知らずのうちに私は教えられました。
今、憲法9条を守る和歌山弁護士の会の事務局長を務め、他の9条の会の役員もしています。経済的な損得より大事なものがあるという考え方は、母の後ろ姿を見ながら学びました。弁護士として仕事をさせてもらっている以上、法律家が役に立つべき状況はたくさんあって、手弁当でやらなければいけない分野もたくさんあります。おかげで金もうけはできないから、家内には申し訳ないと思いますが……。
母は急性心不全で亡くなりました。その日、私は刑事事件の公判がありました。共犯事件で被告人も弁護人も多い法廷。携帯電話に家内から着信があったけれど、被告人をほったらかして法廷を飛び出すわけにもいきません。裁判が終わった後、病院に駆け付けた時には、既に亡くなっていました。
一人息子として供養のために何か形に残るものをと考えて、俳句が趣味だった母の句集を作って四十九日に親せきに配りました。急に亡くなるとは思っていなかったから、「ありがとう」という言葉は、ついに言う機会はありませんでした。
社会的な活動に可能な限り力を尽くしたいと思っているのは、親が育ててくれたからでもあるし、社会が手助けしてくれたからでもあります。人生を振り返れば、いろんな人のお世話になっています。母への恩返しは十分できなかったかもしれませんが、別の形で返して行ければ、母も喜んでくれるのではないかと思っています。【聞き手・山下貴史】==============
■人物略歴
◇きんばら・てつお和歌山市出身。大阪市立大法学部卒。86年、司法試験合格。89年4月に司法研修所を修了し、和歌山弁護士会に入会。93年1月に法律事務所を開設した。和歌山弁護士会法教育委員長のほか、「九条の会・きし」代表呼び掛け人、「9条ネットわかやま」実行委員、「守ろう9条紀の川市民の会」運営委員などを務める。
憲法9条:「守れ」と訴え署名活動――福井/福井
[毎日新聞 2008年9月11日 地方版]
平和・非戦を誓った憲法9条の存続を目指す県内の市民団体や弁護士らが9日、福井市のJR福井駅前で平和憲法の重要性を訴え、署名活動を行った。
約20人が、「憲法9条を守りましょう」と呼びかけながら、憲法について書かれたチラシ約500枚と、「平和」と書かれたうちわを配布。学生や買い物帰りの主婦らが署名していった。
市民団体らによる全国一斉の統一活動で、集まった署名は国会に提出する。福井市9条の会の谷口文治事務局長は「9条は平和な日本の証し。改正されれば徴兵制が自由に論議される社会になる」と話した。【菅沼舞】
はじめまして。
いつも読ませていただいています。
「相馬市九条の会」http://kyu.269g.net/
に、転載させていただきました。
今後ともよろしく。