映画「変身」

「変身」チラシ

今日も渋谷で映画を見てきました。「変身」――カフカの原作を映画化したものです。

「ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫に変わっているのを発見した」(新潮文庫版、高橋義孝訳「変身」)という書き出しは、あまりに有名。この、人間が虫に変身するという不条理の世界をどう視覚化するのか? 興味津々で見てきました。

映画は、原作に登場するエピソード(たとえばグレーゴルがカベや天井をはいずり回り、天井からぶら下がるのを楽しむ様子とか)をほとんど忠実に映像化しています。主人公のグレーゴルを演じたのは、エヴゲーニイ・ミローノフという俳優。「ロシア演劇界のプリンス」(プログラムの「解説」による)だそうです。で、彼は、どのように変身するか? それは見てのお楽しみなのですが、もうそろそろ上映終了なので、ネタばれになりますが、書いてしまいます。結論からいうと……
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映画館でニコール・キッドマン!

今日(正確には、もう昨日だけど)、ル・シネマで映画を見たとき、本編上映前のCMで、あのCHANEL No.5のCFをフルスクリーンで見てしまいました。

でっかいスクリーン一杯にニコール・キッドマンのドアップが! 台詞は字幕付。やっぱり美しい…。

ところで、その後、フランスのアニメ映画「ベルヴィル・ランデブー」の予告編を見ました。めちゃ面白そ? このごろマンネリ気味の●崎●アニメなんぞより、何倍も面白そ? 12/18公開。絶対見に行くぞ?

公式ホームページ

ベルヴィル・ランデブー

「エイプリルの七面鳥」

エイプリルの七面鳥

母親と折り合いが悪くて、ニューヨークで一人暮らすエイプリル(ケイティ・ホームズ)が、Thanks giving dayにニューヨークにやってくる出てくる母親をもてなそうと一生懸命七面鳥の丸焼きをつくるお話です。映画は、エイプリルが、ボーイフレンドのボビイと一緒に朝から買い込んできた材料で一生懸命に七面鳥の丸焼きをつくりはじめる様子と、母親(パトリシア・クラークソン)をはじめ家族が一緒に車でエイプリルの住むニューヨークのアパートを目指して出かける様子とが交互に映しながら、ストーリーはすすみます。

なぜ、折り合いが悪く、会うと喧嘩ばかりしている娘のところへ母親が家族中で出かけることになったのか、なぜ娘は、気に入らない母親のために、やったことのない七面鳥の丸焼きをつくって Thanks giving を祝う気になったのか。それは、映画の展開とともに、徐々に明らかにされます。…って、その「なぜ」はチラシにも書いてあるし、サイトでも紹介されてますが、でも映画の中では、それが少しずつ分かってくる。それがまたなかなかいいのです。
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ニコール・キッドマン、15秒バージョン

ニコール・キッドマンのCHANEL No.5の新CFですが、さっき、15秒バージョンを初めて見ました。
要するに、2分バージョンをはしょっただけですが(当たり前……)、字幕が付いていて、「車を出して」とか「彼女は行ってしまった」とか、2分バージョンの粗筋を紹介してもらっているみたいでした。(^^;)

【本日のBGM】ベートーヴェン:交響曲第9番 「合唱付」/指揮:ギュンター・ヴァント/演奏:北ドイツ放送交響楽団/録音:1986年/BMG 74321-68005-2

ニコール・キッドマンのCHANEL No.5のCFがネットで見れる!

ニコール・キッドマンのCHANEL No.5のCFがネットで見れます!

この情報は、さちさんのamapola:rodrigo santoroから教えていただきました。m(_’_)mアリガトゴザイマシタ オーストラリアで放映されたCMのようです。

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CHANELの新コマーシャル

ニコール・キッドマンが登場するCHANEL No.5の新しいCFが始まりました。
それにしても、一瞬、新しい映画の予告編かと思ってしまった…。キッドマン様の、ツンとしたお鼻が相変わらず美々しいです。(^^;)

ニコール・キッドマン、ギネスブックの50周年版に登場 – FLiXムービーサイト

ついに“和製怪獣映画”状態…

エイリアンvsプレデター

「エイリアン vs プレデター」――まじで公開されるみたいですねえ。はじめて広告を見かけたときは、できの悪いジョークかと思ったのですが…。「エイリアン」第1作の時からのファンだっただけに、なんか屈辱的だなあ。

南極が舞台だというのなら、いっそのこと「宇宙からの物体X」も登場させてほしかった…。

MovieWalker 「エイリアンvsプレデター」

見に行きたい映画

気になる映画、見に行きたい映画、見たいのにまだ見てない映画

今月は、コンサート&オペラに計4回も出かけて、全然映画を見に行けてません。もう公開終了間近というものもあって、急いで見に行かないと…。

こんなにあって、とてもじゃないけれど全部は見れぬ…。困ったなぁ?

モンスター

モンスター

今日は、渋谷で「モンスター」を見てきました。シャーリーズ・セロンがアカデミー賞最優秀主演女優賞をもらった映画。実在の女性死刑囚アイリーン・ウォーノスの物語です。

舞台は80年代のフロリダ。13歳から娼婦として暮らしてきたアイリーンは、偶然、ゼルビーと出会う。ゼルビーは、父親から同性愛の治療を命じられて、フロリダへやってきていた。意気投合した2人は、一緒に暮らすことを決意。アイリーンは、そのための資金を手に入れようと男を誘ったが、その男は娼婦に暴力をふるうことで興奮する野郎だった…。やむを得ずアイリーンは男を殺し、金とクルマを奪ったが…。

シャーリーズ・セロンは、この映画のために13キロ体重を増やしたそうです。そのうえ、目元にたるみ、シミやそばかすだらけのメイキャップで、まったくブロンド美人の面影はありません。他方で、アイリーンが“愛”したゼルビーを、童顔(その実、もう24歳なんですが…)な、だけど“脱ぐと私すごいんです”のクリスティーナ・リッチが演じています。しかし、このゼルビーがなかなかのくせ者です。(以下、ネタばれの可能性あり)

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ツイステッド

ツイステッド

先週公開の「ツイステッド」を見てきました。カリフォルニアを舞台にした警察もののサイコ・ミステリー?です。

警官ジェシカ(アシュレイ・シャド)は念願かなって殺人課に配属されるが、そのとたんに、連続殺人事件が発生。被害者はいずれもジェシカが関係をもった男たち。しかも、泥酔していたのか、ジェシカには犯行時の記憶がない…。一方、ジェシカの周辺には、ストーカーらしき影も…。はたしては犯人は…?

twistedというのは、「ねじられた、より合わされた」という意味とともに、「(真実が)ねじ曲げられた、歪曲された」とか、「(心が)ねじ曲がった、ゆがんだ」という意味を持っています(小学館『プログレッシブ英和中辞典 第3版』など参照)。そのタイトルどおり、お話はかなり絡み合っています。ストーリーがすすむにつれて、ジェシカ本人も、自分には密かに“暴力”への志向(嗜好?)があるのではないかと思えてくる…。なかなか、凝ったつくりになっています。

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ピエロの赤い鼻

ピエロの赤い鼻

書き込みが遅くなりましたが、水曜日に、またまた映画を見てきました。3日連チャン、前日に続いてまたもや銀座シネスイッチです。今度は、先週封切られたばかりのフランス映画「ピエロの赤い鼻」です。

フランスの田舎町。中学教師のジャックは、日曜ごとに近くのお祭りでピエロに扮してみんなを笑わせている。でも、息子のリュシアンにとっては、父親がみんなの笑いものになるのが嫌いで仕方なかった。しかし、ジャックがピエロに扮するのには、実は理由があったのだ。ある日、父の古い親友・アンドレがリュシアンにその話してくれた。その出来事は、町がドイツ軍に占領されていた第2次世界大戦末期のことだった…。

ということで、アンドレの語りによって、映画は戦争と占領の時代に遡っていきます。
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世界でいちばん不運で幸せな私

世界でいちばん不運で幸せな私

昨日に続いて、今日は、銀座シネスイッチでフランス映画「世界でいちばん不運で幸せな私」を見てきました。こっちももう公開2週間…。なんだか積み残した宿題ばかり片づけてるみたいで、新着映画を見に行きたいよ? (^^;)

「アメリ」みたいなノリで、主人公の2人にしか分からない世界を繰り広げていきます。それは、すべてが「のる? のらない?」のカケで始まるというゲーム。子どものときは、思いっきり悪ふざけばかりなのですが、2人が大人になったとき、お互いに惹かれあっているのに、恋もゲームにされのてしまうのでは?と思うと素直に自分の気持ちが言えない。そこからだんだん2人の気持ちがすれ違ってしまい…。と、このあたりまでは予告編でも見せてるところです。その恋のゆくえはというストーリーの楽しみもありますが、2人の駆け引き、ゲームそのものが想像を超えていて、思いっきり笑わせてくれます。
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らくだの涙

らくだの涙

昨晩、渋谷Bunkamuraのル・シネマで、ようやく見てきました。

ドイツのミュンヘン映像大学(HFF)に通う学生2人の卒業作品。監督の1人、ビャンバスレン・ダバーはモンゴル出身で、この作品でHFF3作目だそうです。

舞台は、モンゴル南部のゴビ砂漠。春になって、4世代一緒に暮らす遊牧民の一家に、らくだの出産シーズンが訪れるのですが、最後に、難産の末に白いらくだを生んだ若い母らくだは、その子らくだに乳を与えようとしません。子らくだは、他のらくだの乳を飲もうとせず、心配した家族は、あれこれ試してみますが、どうしても母らくだは言うことを聞かず、結局、馬頭琴の音楽を聴かせる特別の「儀式」をやるしかないという結論に。しかし、近所には馬頭琴の名手がいません。そこで、一家の幼い兄弟が、はるばる県庁の町まで馬頭琴の演奏家を呼びに行くことになります。はたして兄弟の旅は…、そして子らくだの運命は…。

ということになりますが、ストーリーはもちろん、映像としても非常に綺麗な作品でした。
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「父、帰る」

父、帰る

昨日、天気が不安定ななか、夕方からプラプラと新宿に出かけ、ロシア映画「父、帰る」を見てきました。前にも映画館まで行ったけれども「満席・立ち見」であきらめて帰ってきた作品です。昨日も、最終回であるにもかかわらず、満席になっていました。しかし、見終わると、さっぱり訳の分からないことだらけ…。欲求不満の溜まる映画です。
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16歳の合衆国

16歳の合衆国チケット

昨日は引越作業が完了したので、夕方から映画を見に行ってきました。「16歳の合衆国」(原題は“The United State of LELAND”)という映画です。予告編で「なぜ、僕は恋人の弟を殺したのか?」というふうに紹介されているので、どういう事件が起こったかは最初から明らかになっているので、テーマは「なぜ、彼は恋人の弟を殺したか」ということになる訳です。

しかし、主人公リーランド・P・フィッツジェラルド役のライアン・ゴズリングが16歳に見えない。1980年生まれというから、まあそれも仕方ないかも知れないけれど、そもそもそこからなんかチグハグ。

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モナリザ・スマイル

モナリザ・スマイル

ジュリア・ロバーツ主演の映画、ということで見てきました。

舞台は1950年代のニューイングランドの名門女子大。そこに美術史の新任スタッフとして、キャサリン(ジュリア・ロバーツ)が赴任してくる。しかし、伝統を重んじ、何よりも結婚して家庭を守ることこそ女性の最高の幸せだとする保守的な校風に、キャサリンは強い反発を覚える。現代アート専攻のキャサリンに対し、大学側は「絵の具を塗りたくっただけのもの」と言うほど。それでも、「まず絵を感じること」というキャサリンの授業は、少しずつ生徒たちにも受け入れられていく。そんななかで、生徒の一人がイェール大学の法学部にすすみたいが、結婚するので諦めると知って、キャサリンはこっそりイェール大学の願書を取り寄せる。しかし、それがやがてキャサリンに対する“事件”となっていく…。

いまの日本では、もはや考えられないような状況ですが、ダンナは外で仕事して、奥さんが家庭にいて子どもがいて、家には洗濯機や冷蔵庫があって…という“家庭像”は、昔見たアメリカン・ホームドラマのパターンでした。そんな“幸せな結婚生活”イデオロギーと果敢に戦うジュリア・ロバーツですが、結末は、「あそこまでやっておきながら、それはないんじゃない?」という感じです。でも、まあ世の中そんな簡単じゃないし、まさか50年代にキャサリンのような「自立した女性」が受け入れられるなんていうことは、やっぱりありえないことだということなんでしょう(映画では、マッカーシズム真っ最中だった時代背景もちらりと登場します)。

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堕天使のパスポート

堕天使のパスポート

東京は午前中かなり激しい雨でしたが、午後雨が上がった後、3日連続で映画を見てきました。

見てきたのは、「アメリ」のオドレイ・トトゥが出演する「堕天使のパスポート」。若いカップルや女性が多かったですが、実は、不法移民労働者と臓器売買が絡んだサスペンス映画です。

主人公はオクウェ(キウェテル・イジョフォー)というアフリカ出身の不法移民。昼間は、1つの許可証を複数の人間で使い回すという怪しげなタクシー会社の運転手、夜は朝までのホテルのフロント係という生活。同じホテルのメイド・シェナイ(オドレイ・トトゥ)の部屋でソファーを借りて寝ているが、彼女が日勤だから、顔を合わせないというのがルール。ある夜、そのホテルの一室でトイレが詰まっていた。オクウェが詰まっているものをとりだしてみると、それは人間の心臓だった…。

ということで、ミステリー仕立てになっていますが、背景にあるトルコ系不法移民の問題はなかなか深刻です。

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カーサ・エスペランサ

カーサ・エスペランサ

子どもがほしいアメリカ人女性と、理由があって子どもを育てられない女性――。アメリカ人女性に養子斡旋をする南米の孤児院が舞台です。子どもがほしいとやってきた7人のアメリカ人女性は、養子が認められるためにいろいろな条件があるらしく、なかなか手続きがすすまない。もし子どもができたら…とお互いに夢を語りながら、実際には離婚寸前だったり、お金がなくなりそうでその心配で頭がいっぱいだったり…。女性たちの複雑な心境が描写されます。他方、そういう女性たちを“お得意”にする弁護士と、ぐるになって滞在を長引かせてできるだけカネを使わせようとするホテル経営者。そんな人々が暮らす街には、ストリートチルドレンとなった孤児たちがあふれている。

と、「赤ちゃんたちの家」というにはほど遠いシリアスな現実を見せてくれますが、監督は決して、養子をほしがるアメリカ人や子どもを養子に出す母親を非難するわけでなく、貧困故に捨てられ、ストリートチルドレンにならざるを得ない「南」の厳しい現実も浮かび上がらせながら、子どもを養子に出さざるをえない母親の方が不幸なのか、それとも子どもができないというだけで苦しむアメリカ人の方が不幸なのかと問いかけてきます。

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「ぼくセザール、10歳半、1m39cm」

ぼくセザール、10歳半、1m39cmチケット

仕事帰りに、「ぼくセザール、10歳半、1m39cm」という映画を見てきました。

10歳の3人の子どもたちを主人公にした映画ですが、こういう面白い作品に仕上げられるのは、やっぱりフランス映画の魅力でしょう。主人公セザールと親友のモルガン、そして転校してきた美少女のサラ。ある週末、3人は親たちに隠れて冒険の旅に出る…。まだ公開中の作品だから、紹介できるのは、こんなところでしょう。(^^;)

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