今日は、ミシェル・コルボ指揮、ローザンヌ声楽・器楽アンサンブルの日本公演を聴きに行ってきました。ということで、一昨日についで、またまたサントリーへ。今日は、LB1の最前列ということで、舞台に向かって左手奥の席で、合唱団の斜め後ろから舞台を眺めるかっこうになりました。
演目は、バッハ:マタイ受難曲。午後6時開演で終演は9時を回る一大プログラムでした。
特徴的だったのは、第1部につづけて第2部に入り、第40曲のコーラスが終わったところで、休憩をとったこと。いちおう会場にその旨の張り紙があったんですが、お客さんにはほとんど伝わってなかったんでしょうね。第40曲が終わってもなかなか拍手が起こらず、コルボ氏が指揮台を降りて舞台袖に戻り始めて、ようやく拍手がわき起こるという次第になりました。
第40曲のところでというと、要するに、イエスが捕まってペテロが3度「あんな人は知らない」と言った直後に鶏が鳴く、それで「鶏が鳴く前に、あたなは3度私を知らないと言うだろう」というイエスの予言が成就したことを知り、ペテロが「私を哀れんでください」と泣いた後のところまでです。第41曲からあとは、いわゆる「処刑」の場面になるので、ここで休憩をはさんだというのは、ストーリー上は十分納得できるものです。
コルボ氏は明後日で71歳、一昨年大病をされたということでしたが、音の強弱、大小がはっきりしていて(それはコーラスも同じ)、メリハリを効かせた指揮で、全体としての演奏の流れが非常に分かりやすいと思いました。ソプラノの谷村由美子さんは、少し内にこもった(というと印象が悪いのかな)、丸みのあって、音が低くなるとちょっと聞こえにくくなったところはありますが、温かい声を響かせていらっしゃいました。カウンター・テナーのカルロス・メナも、高音で透き通った声を響かせ、なかなか印象的でした。
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