「戦争知りたい」 女優・麻生久美子さん

今日の「朝日新聞」夕刊(7月20日付)の「金曜エンタ」欄で、映画「夕凪の街 桜の国」に主演した女優の麻生久美子さんが登場、こんなふうに語っています。この作品で、麻生さんは、昭和30年代初めの広島を舞台に、被爆者の女性・皆実を演じています。

 「私には想像もつかない心の傷を抱えているのに、皆実は前向きでおちゃめでたくましい。『これだけは私がやりたい!』と、初めて思った役でした」
 広島と長崎を訪れ、段ボール箱いっぱい資料を買い込んだ。読めば読むほど、自分の無知に腹が立ち、背負うものの大きさにおののいた。「理解することなど無理。知りたいと思うことが大切なんだ」。そう気持ちを切り替えて現場に臨んだ。

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お見事! 趙静――日フィル第592回定期演奏会

日本フィルハーモニー交響楽団第592回定期演奏会プログラム

日本フィルハーモニー交響楽団の7月の定期演奏会は、女性チェリストとして人気の趙静を迎えてのプロコフィエフ:チェロ協奏曲第2番。

昨日は選挙初日だったので、コンサートは完全に諦めていたのですが、ドタバタ仕事が夕方には無事終了。仕事帰りにオペラシティに行ってきました。

  ハイドン:交響曲第104番 ニ長調《ロンドン》
  モーツァルト:交響曲第38番 ニ長調《プラハ》K.504
    休憩
  プロコフィエフ:協奏交響曲(チェロ協奏曲第2番)

指揮は広上淳一氏。

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これはぜひ見に行かねば…

さっきNHKの首都圏ネットワークで紹介していたのですが、こういう写真展が横浜の日本新聞博物館で開かれます。

この写真展は、横浜市立盲特別支援学校に通う小学生から高校生まで23人が写した作品の展示会です。彼ら&彼女たちは、生まれてはじめてカメラに触れる人がほとんど。視覚の閉ざされた彼ら&彼女たちが、心の眼を通じて写した写真は、いったいどんなものなのか?! ぜひ見てみたいと思います。

Kids Photographers 子どもは天才!
盲学校に通う子どもたちの写真展
期間:2007年7月3日(火)?8月26日(日)
場所:日本新聞博物館2階
参加費:無料

↓写真展の案内(PDFファイルが開きます)
Kids Photographers 子どもは天才!

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読響定期 われらの主イエス・キリストの変容

読売日本交響楽団第461回定期演奏会 メシアン:われらの主イエス・キリストの変容 指揮:若杉弘

28日、東京芸術劇場で、読売日響&若杉弘指揮でメシアンの「われらの主イエス・キリストの変容」を聴いてきました。

キリストの変容というのは、イエス・キリストが弟子を率いて山に登ったとき、身体が輝き出して中空に浮かび、天から「これは我が子なり」とのお告げがあった、というお話(マルコによる福音書9:2-8)。メシアンのこの作品は、そのエピソードを聖書やトマス・アクィナスの「神学大全」などからテキストを採用し、全2部構成、各部7曲、約110分にまとめ上げたものです。1969年の作曲。

オーケストラ109人+100人の合唱団+ソリスト7人=合計216人という大編成で、東京芸術劇場の舞台も張り出し舞台が付け足されていました。

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古典的配置で聴くベートーヴェン 都響第647回定期演奏会

都響第647回定期演奏会(チラシ)

金曜日(22日)夜、雨模様のなか、都響定期のためにオペラシティへ行ってきました。

  • ヘンツェ:室内協奏曲05(日本初演)
  • シューマン:チェロ協奏曲イ短調op.129
  • ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調op.92

指揮は、ドイツのベルンハルト・クレー、チェロは若手のダニエル・ミュラー=ショット。

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東響 第546回定期演奏会

東京交響楽団 第546回定期演奏会(チラシ)

友人から「仕事で行けなくなったから」と、東京交響楽団の定期演奏会を譲ってもらいましたが、プログラムはちょっと妙…。東響定期は、今シーズン、ハイドンシリーズということで、毎回必ずハイドンの作品をやっているのだそうですが、ハイドンからショスタコーヴィチまでとは、いったいどうなることやら…と思いつつ、川崎まで出かけてきました。

  • ハイドン:交響曲第93番 ニ長調
  • モーツァルト:ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467
  •     休憩
  • ショスタコーヴィチ:交響曲第12番 ニ短調 op.112 “1917年”

指揮は、アイスランド交響楽団音楽監督のラモン・ガンバ。ピアノは仲道郁代さん。

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対抗配置で

日本フィルハーモニー交響楽団第591回定期演奏会

雨が降り始めたなか、オペラシティで、日フィルの定期演奏会を聴いてきました。

  • ワーグナー:ジークフリート牧歌
  • モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調
  •    (休憩)
  • ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 《田園》

指揮はウィーン生まれマルティン・ジークハルト。今日のオケは、古典配置(対抗配置)。左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンとならび、左手奥にコントラバスが陣取るかたちです。モーツァルト時代は、これが普通の並び方で、39番では、この対抗配置を前提にした第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの掛け合いが登場したりします。

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終わりよければ…

都響第645回定期演奏会

一昨日(23日)、都響の定期演奏会に行ってきました。今回も会場はオペラシティです。

  ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第3番 op.72b
  ヴォルフ:「メーリケ詩集」より 祈り/古い絵に/聖受難週間/朝早く/
        ためいき/眠りに寄す
        「スペイン歌曲集より」 お前が花を摘みに行くとき
        「ゲーテ詩集」より ねずみをとる男
      (休憩)
  R.シュトラウス:4つの最後の歌
  R.シュトラウス:組曲「ばらの騎士」

前半はしっとり、後半はR・シュトラウスで楽しく(「4つの最後の歌」は、楽しくというのには合わないかも知れませんが)、というプログラムでしょうか。指揮はニールス・ムース氏。独唱は、ヴォルフをテノールのカール=ミヒャエル・エブナー氏、R.シュトラウスをソプラノの中嶋彰子さん。

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ロシアン・プログラムならよかった?!

木曜日、金曜日と2晩続けてコンサートを楽しんできました。

木曜日は、日フィルの定期演奏会。プログラムは、以下のとおり。

 モーツァルト:歌劇《魔笛》より「序曲」
 モーツァルト:交響曲第36番《リンツ》
   <休憩>
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番
 チャイコフスキー:幻想曲《フランチェスカ・ダ・リミニ》

指揮は、アレクサンドル・ドミトリエフ、ピアノ・ソリストは御年70歳を越えたエリック・ハイドシェックでした。

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ただただ圧倒されました… 「ブラッド・ダイアモンド」

映画「ブラッド・ダイアモンド」

シエラレオネというと、国民1人当たりのGNI(国民総所得)が年間220ドル、人口の50%以上が1日1ドル未満で生活する世界最貧国の1つ。1991年から約10年間にわたる激しい内戦がたたかわれ、多くの犠牲者とそれ以上にたくさんの難民を生み出しましたが、その紛争の原因となったのが、ダイアモンド。

そういう大雑把な知識はあったものの、実際に映画が始まると、エンタテイメントとして楽しむ余裕などまったくありませんでした。ダイアモンドの密輸にかかわるダニー・アーチャー(レオナルド・デカプリオ)と、反政府軍RUFに捕まって働かされていたダイアモンド発掘現場から逃げ出してきたソロモン・バーディー(ジャイモン・フンスー)とが、あっという間に市街戦に巻き込まれてゆくあたりから、ただただ圧倒されながら見ておりました。

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東京都現代美術館 デュマス展&岡本太郎「明日の神話」

東京都現代美術館 マルレーネ・デュマス展

ちっとは連休らしいことをしようと、こどもの日、東京都現代美術館に行ってきました。お目当ては、南ア出身の現代女性アーティスト、マルレーネ・デュマの展覧会。

で、実際に見た感想ですが、う〜む、ちょっと期待が過ぎたのかなぁ…、という感じ。「エロスと死」というテーマも分からなくはありませんが(たとえば、「レザーブーツ」などは、何かあふれ出るエネルギーのようなものがあって、よかったのですが)、それよりも、ポスターにもなっている女性の絵(「邪悪は凡庸である」というタイトルは凡庸ですが)や、「マグダレーナ」と題された油彩画の方が面白いと思いました。

なんにせよ、写真を見ながら絵を描く、という方法に、いま一つピンと来ないものがあって、困ってしまいました。(^_^;)

公式サイト:
MarleneDumas

で、「ついでに」と思って立ち寄ったのが、特別常設展の岡本太郎「明日の神話」

岡本太郎「明日の神話」(中央部分)

↑岡本太郎「明日の神話」の中央部分。クリックすると大きな画像を表示します。

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見てきました「ドレスデン、運命の日」

ドレスデン、運命の日

5・3憲法集会&銀座パレードのあと、日比谷の映画館で、映画「ドレスデン、運命の日」を見てきました。(今年5本目)

1945年1月、なかなか降伏しようとしないヒトラー・ドイツにたいし、連合軍が大攻勢を開始。ドイツは制空権を失い、激しい攻撃に見舞われていた。ドイツ東部の都市ドレスデンでは、主人公アンナが、父カールが病院長を務める病院で看護師として働いていた。ある日、アンナは病院の地下で、銃弾で負傷した男を見かける。
同じころ、イギリスでは、ドイツ東部の都市を目標に大規模な戦略爆撃をおこなう計画を立てる。その対象に、ドレスデンが選ばれる。ついに、なにも知らないアンナたちの上空に爆撃機が迫ってくる…。

以下続く(ただし、一部ネタばれあり)

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スクロヴァチェフスキ登場!

読売日響 第138回東京芸術劇場名曲シリーズ

昨日は、読響の演奏会を聞いてきました。今月から常任指揮者として、ミスターSことスクロヴァチェフスキ氏が登場。ほんとは17日の定期演奏会でブルックナーの4番“ロマンティック”を聞きたかったのですが、仕事の関係で、やむなくこの日に変更。しかし、プログラムはなかなか魅力的でした。

 オネゲル:交響曲第2番
 メシアン:われら死者の復活を待ち望む
   (休憩)
 ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73

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ホールがちょいと狭すぎた…?!

都響第643回定期演奏会(2007年4月27日)

金曜日、都響の定期演奏会に行ってきました。サントリーホールの改修工事のため、今月から、都響の定期も東京オペラシティに変更です。指揮はジェイムズ・デプリースト、プログラムは以下のとおり、5番コンビです。

 シューベルト:交響曲第5番 変ロ長調 D.485
 マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調

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西武球団、他にも裏金

西武球団によるアマチュア選手への金銭供与問題は、さらに根深いものであることが明らかに。

総額17億円、27年間にわたって球団ぐるみでおこなわれてきた以上、西武は、プロ野球界から退場するしかないのではないでしょうか。また、スカウトが「他球団に後れを取るわけにはいかない」と言っていることも見逃せません。

西武、別の5選手に裏金 アマ関係者170人にも謝礼(朝日新聞)

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3月の演奏会

3月は忙しいさなかでしたが、演奏会に2つ行ってきました。

1つは、20日の都響の定期演奏会(第640回、Bシリーズ)。プログラムは、以下のとおり。指揮は小泉和裕氏、クラリネットはカール・ライスター氏でした。

 ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
 モーツァルト:クラリネット協奏曲
 ブラームス:交響曲第3番

2つめは、29日の読響の定期演奏会。この日は、1998年から読響常任指揮者をつとめていたゲルト・アルブレヒトが振る最後の定期演奏会。プログラムは、マーラー交響曲第9番でした。

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