所得税負担率が1億円超で下がるのはやはり株式譲渡益の優遇税制のせいだった!

日本経済新聞2013年1月15日付

日本経済新聞2013年1月15日付

本日の日本経済新聞「経済教室」に載っていたこのグラフ↑。申告納税者の所得税負担率を所得階層別にグラフ化したもので、1億円をピークにして、それ以上に所得が増えると所得税の負担率が実際には下がっているのがわかる。

このこと自体は、共産党がたびたび国会質問でも取り上げて追及してきたこと。

しかし、驚くのはそれと一緒に描かれた「合計所得金額に占める株譲渡の割合」のグラフ。見事に逆相関を描いている!!

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社会保障が貧困を生み出す!!

家計の社会保険料負担(「日本経済新聞」2012年2月18日)

今日の「日経新聞」朝刊にのっていたグラフです。

総務省の家計調査によると、「勤労者世帯1世帯あたりの社会保険料は、月平均で4万6240円となり、実収入に占める割合が初めて1割を超えた」とのこと。社会保険料が0.8%増だったのに、収入の方は2.0%減。

本来、社会保障は暮らしを支えるものですが、もはや社会保障が貧困をうんでいる!としか言いようがありません。このうえ消費税は10%に増税され、いったい国民をどうしたいんでしょうか(怒

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いよいよインフレ政策を本気で進める気か?

古川元久・経財相が、「2%程度の緩やかなインフレの達成」を全力でめざすと発言。

2%程度の緩やかなインフレ達成に向けて努力=経済財政担当相 | Reuters

デフレ脱却のためのターゲット・インフレ論だけれども、通貨政策でデフレを脱却できるというのは勘違いもいいところ。

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消費税10%なら可処分所得は4〜9%もマイナスに!!

野田内閣の2011年「置き土産」みたいな消費税増税案。「毎日新聞」には、こんな記事が出ていました。

消費税10%なら:「夫婦と子ども2人」現役世代に打撃 – 毎日新聞

これによると、2015年の現役世代の可処分所得は、消費税の増税、その他諸々の増税・負担増で、こんなに減ります。

世帯年収 300万円 500万円 800万円 1000万円 1500万円
40歳以上(夫婦子ども2人)
所得の減少額 24 31 41(43) 71(50) 85(67)
うち消費税負担増 11 17 25(26) 29(32) 42(45)
40歳未満単身世帯
所得の減少額 12 19 29 35
うち消費税負担増 10 16 24 29

※単位・万円。現役世代は働き手は1人と想定し、カッコ内に共働き世帯を表示。
[毎日新聞2011年12月31日付]

300万円世帯で24万円、月2万円もの負担増。1500万円世帯でも85万円、およそ月7万円の負担増になります。それだけ確実に消費は落ち込むわけで、景気の悪いこの時期に一体なんでこんなとんでもないことをやるのかとあらためて思います。

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あらためて震災の復旧・復興、原発事故の補償問題を考える

『議会と自治体』2012年1月号

『議会と自治体』2012年1月号

日本共産党が発行する『議会と自治体』2012年1月号。引き続き、東日本大震災と福島原発災害 ((原発事故ではなく原発災害としているところが大事。事故そのものはいまだに全貌は明らかにならないし、これからも想像をこえる様々な困難が予測される。しかし、原発事故による災害は、ただちに取り組まなければならないし、取り組むことができる。政治の責任として、この災害にどう取り組むかが問われている、というふうに僕は読んだ。))の特集が充実している。とくに、

宮入興一「復旧・復興の課題と災害復興制度の抜本転換」
除本理史「賠償問題になにが問われているか」

の2本は、理念の問題と、現実に復旧・復興をどうするか、賠償をどうするかという具体的な問題と、両面から問題にせまっていて読まされる内容だった。

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産経新聞も、いいところまで近づいたんだけど…

全国の勤労者世帯の所得と消費者物価(「産経新聞」2011年11月21日)これもすでにTwitterでつぶやいたネタですが、昨日の「産経新聞」の「日曜経済講座」に、勤労者世帯の所得がこの10余年で10%以上も減っているというグラフが載っていました。

勤労者世帯の所得がこの10年余でどんなに減少したかというグラフ。まずもって、「産経新聞」がこんなグラフを載せたのかと驚きましたが、あらためてこんなに勤労者世帯の所得が減ったのでは、そりゃ日本の景気は上向かんわな〜 と思いました。「産経新聞」のような保守派論壇から見ても、勤労者世帯の所得や可処分所得が減り続けているのはけしからん!ということなのでしょう。

とはいえ、論説はデフレ脱却のために「量的緩和」に踏み切れというのが落としどころになっていて、デフレの原因をまったく突けていないのは、やっぱり「産経新聞」というところでしょうか。

【日曜経済講座】編集委員・田村秀男 増税の前に脱デフレを:MSN産経ニュース

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失業率が下がったといっても喜べない…

総務省統計局から9月の労働力調査の結果が発表されました。完全失業率(季節調整済み)は4.1%で、前月比0.2ポイント下落しています。

これについて、「日本経済新聞」は「改善」の見出しをつけていますが、実際には、とても喜んではいられません。

9月の失業率、4.1%に 0.2ポイント改善:日本経済新聞

それは「しんぶん赤旗」日刊紙の本日付6面でも、次のように指摘されています。

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2年間で60万円の負担増―これじゃ日本経済は持たないぞ!!

2013年の手取り額、いくら減る?(朝日新聞)

2013年の手取り額、いくら減る?(朝日新聞)

大和総研の試算によれば、子ども手当の見直し、復興増税や厚生年金保険料の引き上げなどで、2年後の手取りが60万円も減ることが明らかになったというニュース(といってももう2週間も前のだけど)。

景気が悪い中で、そんなに国民負担を増やせば、消費はますます冷え込んで、契機はもっと落ち込むことは必至です。

朝日新聞デジタル:2年後の手取り、60万円減も 増税案など前提に試算 

大和総研の試算というのは、こちら↓。

臨時増税より重い、住民税・手当減少・厚生年金:大和総研

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東京都心、最高気温34.3度で電力消費も震災後最高に

今日は、朝から暑かった…。午前7時で、すでに27度ありました。さらに午後1時には最高気温34.3度(千代田区東京管区気象台)を記録しました。西向きのわが職場は、窓に近づくだけで「暑い」というより「熱い」感じです。(^_^;)

で、電力消費の方もうなぎ登り。午後2〜3時には、東京電力管内で4,570万kwに。本日のピーク供給能力4,900万kwの93.3%にまでせまりました。う〜む、ぎりぎり。

東電電力需要 震災後で最高に:NHKニュース

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やっぱりサマータイムでは節電にならず

サマータイム制は電力節約には役立たないと、前に、ここに書きましたが、産業技術総合研究所の試算でも、午後4時終業で事業所の電力消費は10%減るものの、家庭部門の電力需要は23〜27%増加し、差し引きで電力消費は4%増えることが明らかに。

要するに、企業の電力消費を家庭に振り向けているだけで、これでは全体としての電力需要量を抑えるという目的を達成することはできません。企業にしてみれば、エアコン用電気代の負担を家計に押しつけ、なおかつ「うちは節電に努めています」と企業イメージもアップできるなら、こんなうまい話はないのですが…。

昼間の電力消費を減らすには、企業ごとに輪番で、午前9時から午後8時の時間帯に、2時間ずつぐらい交代で仕事を休むのが一番だと思います。工場は止める。お店も休む。事務所も照明を消して、パソコンも落とす。どうしても止められない機械などは動かしてもいい(そこが「計画停電」とは違う)ことにしても、そうすればかなり減らせるんじゃないかと思うのですが。

電力需要、サマータイムだけでは減らず 産総研が試算:日本経済新聞

産総研の発表はこちら↓。

産総研:主な研究成果 夏季における計画停電の影響と空調節電対策の効果を評価

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サマータイムは電気の使用量を増やしている

22日の電力需要は午後4〜5時がピークだった(「日本経済新聞」2011年6月23日)

22日の電力需要は午後4〜5時がピークだった(「日本経済新聞」2011年6月23日)

6月になって猛暑の日が続いています。

従来、こういう日の電力消費のピークは1〜3時でしたが、21〜23日には、東京電力管内では午後4〜5時にピークを記録したそうです。原因は不明ですが、「サマータイムの実施で退社時間が早まり、4時すぎに家庭とオフィスで同時に冷房需要が出ているのではないか」といわれています。

6月猛暑、電力需要に異変 ピークは夕方に:日本経済新聞

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『議会と自治体』予算分析特集はここが読みどころ

『議会と自治体』2011年3月号

『議会と自治体』2011年3月号

日本共産党の発行する雑誌『議会と自治体』3月号は、2011年度の国家予算案分析の特集。いまや「まぼろしの予算案分析」になりかねない状況だけれど、巻頭2論文が読みごたえあった。

  • 藤野保史「総論 自民党と同じ道をすすみ、深刻なゆきづまりに直面する予算案」
  • 金子邦彦「地方財政 11年度地方財政計画の特徴と課題」

藤野論文は、それだけでもう答えが分かってしまいそうなタイトルになっているが、読んでみると意外とおもしろかった。

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教育費の負担が重すぎる――世帯年収の37%

教育ローンを利用している世帯が対象だから、初めから教育費の負担が大きいことは予想されることですが、それでも教育費が世帯年収の3分の1を超えているというのは、あまりに負担が重すぎます。

教育費、世帯年収の37% 負担割合、過去10年で最高:朝日新聞

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住居費が生活を圧迫する

今日の「日本経済新聞」夕刊に載っていた記事。政府の「全国消費実態調査」による記事なのですが、なかなかおもしろいところに着目しています。すなわち、若者の支出にしめる住居費の割合が非常に高くなっていて、それが生活を圧迫しているというのです。

30歳未満単身勤労者の支出構成(「日本経済新聞」2010年10月27日夕刊)

生活費にしめる食費の割合はエンゲル係数といわれ、貧困世帯ほどエンゲル係数が高いというのは有名ですが、日本の場合は、食費の割合は減っているものの、住居費の割合がそれ以上に大きくなっています。

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ホントは高額所得者ほど税金が安かった

申告納税者の所得税負担率(2007年、財務省資料)

先ほどの財務省資料で、もう1つ面白い資料を見つけました。それは、所得階層別の所得税率のグラフ(上のグラフ)。

平成22年度税制改正の大綱 参考資料(6/6):財務省

これは申告納税者の所得税の負担率ですが、5000万円〜1億円が一番税負担が重くて26.5%。それにたいして、申告所得1億円以上の階層では、どんどん所得税の負担率が下がっています。申告所得100億円以上では、所得税の負担率は14.2%で、1500〜2000万円層より軽いぐらいです。

こんなことになるのは、株式の配当や譲渡益にたいする課税がたった10%だから。

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分かりやすくて面白い 大門実紀史『ルールある経済って、なに?』

大門実紀史『ルールある経済って、なに?』(新日本出版社)

大門実紀史『ルールある経済って、なに?』(新日本出版社)

日本共産党の参議院議員・大門実紀史(だいもん・みきし)さんの新著『ルールある経済って、なに?』(新日本出版社)を読みました。

日本共産党は、「日本の資本主義は労働者の権利や国民の暮らしを守るルールがなさ過ぎる」「もっと国民の権利や暮らしを守るルールのある経済社会をめざそう」と言っています。

では、日本にはない経済の「ルール」って、何? それを分かりやすく解き明かしてくれているのが、この本。経済の問題を“かゆいところに手が届く”ように説明してくれます。

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「中流」が消えてしまっては、日本経済の底が抜けるのも当たり前

中流以上の世帯数が減っている(「日本経済新聞」2010年5月10日付)賃金カーブは緩やかに(「日本経済新聞」2010年5月10日付)

昨日(5月10日)付の「日本経済新聞」に載っていたグラフ。左は所得階層別の世帯数の変化(2000年=100とした指数)で、右は男性の年齢別賃金水準(いわゆる「賃金カーブ」)が1985年、2000年と比べてどう変化したかを表わしたものです。

まず1つめのグラフをみて驚くのは、次の点です。

  • 2000年との比較でいうと、増えているのは年収200〜300万円の世帯のみで、650万円以上の階層はすべて減少している。
  • そのなかでも、2005年を境に、1500万円以上の世帯が増加したのにたいして、それ以外の「中流」層、とくに800〜900万円の世帯が連続減少していること。

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しんぶん赤旗日曜版で湯浅誠氏と小池晃議員が対談

しんぶん赤旗日曜版5月9日号

反貧困ネットワーク事務局長で、一昨年の年末から去年のお正月にかけて解説された「年越し派遣村」の元村長さんの湯浅誠氏が、共産党の「しんぶん赤旗」日曜版(5月9日号)で、参議院議員の小池晃さんとの対談に登場しています。

意外だったのは、小池さんとの出会い。2007年に、湯浅氏が反貧困運動を立ち上げたころに、ネットカフェ難民について小池議員らが湯浅さんに実情も聞き、それを国会で取り上げて、政府に調査させたこと。それを湯浅さんも岩波新書の『反貧困』で取り上げたそうですが、振り返ってみれば、ネットカフェ難民という言葉が広がり、貧困問題への世間の注目が広がりだした頃からのおつきあいだったんですね。

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企業の経常利益は10兆円!!

経常利益の推移(東京新聞)

経常利益の推移(東京新聞)

この右肩上がりのグラフを見てください!! 財務省の法人企業統計で明らかになった企業の経常損益のグラフです。

一昨年のリーマンズ・ショックいらい、とくに製造業で大幅に落ち込んでいましたが、昨年10?12月期には全産業で10兆3763億円の利益。製造業4兆円近い利益をあげて、V字で業績を回復しています。

09年10?12月 設備投資が17%減少 : 東京新聞
法人企業統計:2年半ぶり増益 業績持ち直し傾向鮮明に : 毎日新聞
消費支出、6か月連続プラス…収入はマイナス : 読売新聞

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